いじめによる不登校はどう対応する?
「不登校」と言うと「いじめられたの?」と聞かれるくらいに、「不登校」と「いじめ」は根付い良い関係があるイメージを持たれています。
実際にはいじめを現地とした不登校の数は実はそこまで多くないのですが、一度いじめが原因で不登校になれば、とても立ち直りにくいことは事実です。
この記事では
- いじめを原因とした不登校の対策
- 不登校といじめの関係
について述べていきます。
いじめによる不登校の6つの対策!
いじめによる不登校の対策①…不登校を認めてあげる
まずは何も言わずに不登校であることを認めてあげましょう。
不登校になると「なぜ学校に行かないの」と責めたり、「なにか嫌なことがあるのか。」と積極的に聞き出そうとすると思いますが、あまりに何回もそれをすると不登校の学生さんにとって不快な思いをさせてしまうリスクがあります。
不登校でもあまり普段と接し方を変えずに、不登校であることを認めてあげて下さい。
そしてゆっくり休ませてあげましょう。
学校に行かせたり、問い詰めたり心身に負担が出てきますし、自分の現状を向き合うこともできなくなります。
身近な人は距離を保ちながらも、理解してあげることが精神的な安定に繋がります。
いじめによる不登校の対策②…居場所を作ってあげること
家や外部に居場所を作ることも大切です。
不登校になった学生さんは、学校に行けなくなることで居場所がなくなりドンドン鬱々とした気分になっていきます。
そもそもいじめにより居場所を侵害されているために不登校になってしまいます。
その中で家庭や友人関係でも居場所がなくなったと感じれば、相当なストレスになることは明らかでしょう。
居場所を作るためには
- 家族で話し合う時間を作る
- 一緒に外出する時間を作る
などをすることで居場所を作ることを試みましょう。
いじめによる不登校の対策③…学校や相手の親に相談する
いじめが原因だと分かった時、まずは学校に相談しましょう。
軽く電話するだけだと軽くあしらわれることもあるので、最終的には直接面談まで持っていくことが望ましいです。
とはいえ教師方の協力を得られるように思いやりを持って接することが重要です。
もしそれでも収まらないようなら加害者の保護者と直接話をしましょう。
ここで重要なのは
- 相手に対して思いやりを持つ
- 決して引かない
ことの2つです。
加害者の保護者は何も悪くないので辛く当たってはいけません。
「ともに解決する」という姿勢が一番協力を得られます。
ただ、同時に相手に高圧的にでられる可能性もあるので、その時に引いてしまってはいじめの解決には何も動きません。
いじめによる不登校の対策④…勉強の習慣を欠かさないようにする。
いじめが原因で勉強に遅れが出ればそれは明らかに損です。
特に中学、高校では受験などが影響するために将来に大きな影響が出る可能性があります。
- 個人で教材を使う
- 塾に通う
これらで学力が身に着くのは事実なのですが、内申点には影響が出てしまいます。
不登校ならば内申点は諦めなくてはいけないというふうに思われがちです。
しかし実は学校の許可を取った上でフリースクールや専用の通信教材を使えば、たとえ学校に行かなくても不登校扱いにはなりません。
そのため通常通りに内申点がつくので受験に影響が出ることもありません。
不登校期間中はフリースクールや通信教材を積極的に使うようにしましょう。
不登校時の自宅学習についてはこちらの記事をご覧ください!
いじめによる不登校の対策⑤…転校も視野に入れる
相談してもどうしてもいじめが解決しないという場合は転校も視野に入れましょう。
学校に転校の旨を伝えて、教育委員会に連絡することで、たとえ住所変更がなくても転校することは可能です。
転校していじめの原因がなくなれば、学校に行けるようになったという学生さんの話は溢れています。
何も一つの環境にこだわる必要はありませんし、合わない場所で時間を使わなくてもよいでしょう。
いじめによる不登校の対策⑥…本人側の原因を探る
少し厳しい話になりますが、いじめはいじめられた側にもある程度、原因があることがあります。
そこを直さなければ、環境を変えてもまたいじめられる可能性が高いでしょう。
ただそれをいきなりいじめられた当事者に尋ねるのはあまりに酷です。
大事なのは中立の立場からいじめの原因を探っていくことです。
結果を通してお互いにどこに原因が合ったのか、冷静に分析しましょう。
■ 不登校を認めてあげる
■ 居場所を作ってあげる
■ 学校や加害者の親に相談する
■ 勉強の習慣を欠かさない
■ 転校も視野に入れる
■ 本人側の原因も探る
いじめを原因とした不登校の割合
「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」によると
全不登校件数のうちいじめを原因としたものは8.0%であると言われています。
確かに少ないのですが、いじめは「仕返しされたらどうしよう」という恐怖などから実はとても認知されにくい問題です。
- いじめが原因で不登校どころか自殺にまで走る学生が絶えないこと
- このように認知されにくい「いじめ」が多いこと
これらを換算すれば、実際はいじめを原因とした不登校の件数は更に多いと考えていいでしょう。
小学校では高学年になるほどいじめは多くなり、中学校では高学年になるほどいじめは大きく減少していきます。
高校になると著しく認知件数が減ります。
年齢が上がるにつれて自分の嫌いな人間にちょっかいをかけなくなるためにこうなるのだろうと考えられます。
このため、いじめを原因とした不登校は小学校高学年〜中学校低学年の期間に最も多いといっていいでしょう。
■ いじめが原因の不登校は8.0%
■ 実際の件数はより多い
- 認知されにくい「いじめ」が多い
- 小学校高学年~中学校低学年に一番多い
まとめ
いじめによる不登校はあらゆる不登校の中でも特に対処しにくい問題の一つです。
重要なのは客観的な視点からなぜいじめが起こったのか考えることです。
その上で冷静に対処していきましょう。
■ 寛大で冷静な対処が必要
■ 登校はしなくても勉強は続ける
■ いじめが原因の不登校は8.0%
■ 実際の件数は更に多い
コメント一覧