家庭環境で不登校になる!?
突然不登校になった・・・となると原因がわからず困ってしまいますよね。
いじめや挫折とともに語られがちな不登校ですが、実はそのうち「家庭環境」が原因となる事例がとても増えています。
とはいえそう言われても、不登校は「学校に行かなくなること」で家庭とはなにも関係がないように見えます。
その場合、突然不登校になってしまった。と戸惑ってしまいますよね。
この記事ではどのような家庭環境だと不登校になってしまいやすいのかについて解説します。
不登校の中で家庭環境が占める比率
先程家庭環境が不登校の大きな原因となっていると申しましたが、
実際家庭環境を原因とした不登校はどれだけの件数を占めているのでしょうか?
「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」によると全不登校件数のうち家庭環境をを原因としたものは55.5%であると言われています。
なんと全不登校の件数の過半数が家庭環境によるものなのです。
もちろん、隠蔽されているいじめがあることや、家庭学校両方の状況が原因であると答えた学生もいます。
そのため、一概に比較はできませんが、それでも過半数というのは相当大きな要因であることは言えると思います。
その他の原因についてはこちらの記事をご覧ください!
全不登校件数の内、家庭の状況を原因としたものは55.5%
いじめの隠蔽や学校の問題もあるため一概には言えないが大きな要因である
不登校を生み出す家庭環境とは?
不登校を生み出す家庭環境①…親がいつもイライラしている
親のストレスは子供に伝わります。
というのも子供への接し方にストレスが大きな影響を与えるためです。
ついつい叱ってしまいがちになったり、子供の行動に我慢ができなくなってしまいがちになります。
最悪、子供に自分の八つ当たりをすることもあります。
そうなると子供もストレスを感じるようになってきます。
とはいえどストレスはすぐに消えるものでもありません。
多くの場合周囲の変化や忙しさで余裕がなくなっている場合が多いです。
1週間に何時間かは自分だけの好きなことをする自由時間を作りましょう。
不登校を生み出す家庭環境②…子供に構う時間がない
これは仕事で忙しい家庭にありがちな問題です。
子供がストレス感じるのと同じくらい、構う時間がないのは悪影響を与えます。
子供は反抗的な態度を取るときもありますが、それはかまってほしい態度の裏返しである場合があります。
特に小学生以前の子供だと自立できていないため、親に頼れないとどんどん鬱屈して行くでしょう。
とはいえ構いすぎも自立する精神や子供のプライベートの時間を奪うのでよくありません。
人にはそれぞれ自らの心地いい人間関係の距離のとり方があります。
あなたの子供も「子供」である以前に一人の人間です。
子供を最適な距離の取り方を見極める意識を持ってふれあいましょう。
不登校を生み出す家庭環境③…家庭の雰囲気が暗い
会話数が十分にあり、ストレスをぶつけることがなくても、楽しい環境でなければ子供は家庭への思い入れをなくしていきます。
そうすると中学生以上になると、非行に走るリスクが増えてしまうのです。
家庭環境をなすがままに任せておくのではなく、楽しくする努力は大事です。
とはいえ、なんとなく楽しくしようと思ってできることではありません。
楽しい家庭を作るためには色々な方法がありますが、以下の3つの意識が重要です。
子供が何が好きか理解する
先程の距離のとり方でも申し上げましたが、子供も一人の人間です。
あなたが楽しいと思っていても、ひょっとしたら全く楽しいと思っていない可能性があります。
子供から聞くのもいいですし、日頃から子供がどういったものに関心を持つのかは関心を置いておきましょう。
子供だけでなくパートナーや自分の気持ちも大事にする
楽しい環境を作るには、子供の気持ちと同じくらいパートナーやあなたの気持ちも大事に扱わなくてはなりません。
自分だけ大切にされていると、子供は家庭に対して「子供は大切にするけど大人は雑に扱うんだな」といった皮肉めいた印象を抱いたり、もしくは子供を甘やかすような家庭環境が出来上がってしまいます。
それもまた性格が歪んだり、世間知らずだったりする問題児が育ってしまう要因になりかねません。
皆が楽しくなれる環境にしましょう。
無理はしない
楽しい環境をつくろうとするのは大事ですが、無理はしないことも重要です。
子供は未熟でこそあれ、決して馬鹿ではありません。
無理やり作られた環境の違和感はすぐに見破られてしまいます。
そんな親の背を見て育つ子供は、常に周りの顔を見て育つ神経質な子供になってしまう可能性が高いです。
あなたが辛いときは無理矢理その気持ちを押し込めずに、素直に吐き出しましょう。
つらい気持ちになるのは問題はありません。問題なのはそれを解決に導けないことです。
あなたの思ったことがあれば、相手の気持ちを傷つけない、相手に負担を与えない範囲で素直に言い合ってください。
それが真の信頼関係に繋がります。
不登校を生み出す家庭環境④…子供に構いすぎる
子供を放置することや楽しい環境を作れないのは問題ですが、子供に構いすぎるのもそれはそれで問題です。
子供に干渉しすぎると自分の好きなことをする時間が奪われてしまいます。
それに、何より親から与えられてばかりだと、自立する気持ちが薄れていき行動力が育たなくなります。
特に中学生以降の子供に対してはあえて一定の距離を置き、自分で「何をするか」の選択をさせて、ゆっくり見守ることが大事になってきます。
ここで甘やかすと、今は良くても大人になって本当に自立せざるを得なくなった時に、目の前の問題を対処できなくなってしまいます。
現代日本はトラップの塊です。
借金やなにかの依存に繋がりかねません。
そのような事態を防ぐために子供の自立を促す教育は絶対に重要になります。
不登校を生み出す家庭環境⑤…他の子供と比べる
子供をしつけるとき他の子供と比べたりしていませんか?
他の子供を意識して競争心を養うことは、結果を出すためにはとても大事なことです。
しかし、それは子供が自発的に持つものであって、周りからどうこう言われるものではありません。
「○○くんを見習いなさい!」などと言われると、子供はどんどん自尊心を失い、劣等感を持つようになっていきます。
よしんば、それで結果を出したとして、結果と能力でしか人を判断できないような狭量な性格に育ってしまいます。
あなたの子供を他人と比べるのではなく、「あなたはあなたのままでいい。」と子供のありのままを認めてあげるようにしましょう。
その上で子供のやりたいことをなんであっても本気で応援してあげる。
それが人生を楽しみ、他人に対して思いやりを持ちながら、結果を出す一番の方法になります。
不登校を生み出す家庭環境⑥…過度な期待をかける
幼い頃から過度な期待をかけて育てると、子供にとって大きなストレスになります。
特に一番問題なのは「子供が真面目すぎる場合」です。
もし親の期待に答えられなかった場合、「自分はだめな人間なのではないか」とドンドン卑屈になっていきますし、ある日突然爆発して非行や不登校に走るリスクもあります。
子供にとってストレスを与えないためには「期待をかける」というよりは「応援する」といった意識のほうが大事でしょう。
具体的には子供がいい結果を残せたら素直に褒めてあげる。
もし結果が出せないときは
- 落ち着いて話に乗って慰めてあげる
- 解決策を考えてあげる
など、その場に応じた対応を取ることが望ましいでしょう。
■ 親がいつもイライラしている
■ 子供に構う時間がない
■ 家庭の雰囲気が暗い
■ 子供に構いすぎる
■ 他の子と比べる
■ 過度な期待をかける
まとめ
不登校を生み出してしまうような家庭環境を紹介していきましたが、共通して言えるのは「あまり楽しい思いをしない」ということです。
家庭環境の不満が積もり積もって学生さんからやる気を失わせる結果に繋がります。
しかし、この環境は家族の皆さんの努力で変えられます。
常に良い家庭環境を作る努力を欠かさないようにしましょう。
■ 家庭の状況は不登校の要因
■ 親がストレスを溜めない
■ 子供が何が好きかを理解する
■ 無理をして雰囲気を作らない
■ 子供には適度に構う
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