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「わからない」が半数・統計から見る中学生不登校の原因

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くーちゃん
くーちゃん

不登校の理由の「分からない」ってどんな状態?

こんにちは!Laf先生(@Laf_oshikawa)です。

学校を30日以上欠席している不登校の中学生は、
2018年で15万人以上、2019年には16万人以上と増加傾向にあります。

特に、ここ数年は増加率が上がってきています。

 

不登校に直面したとき、
「なぜ不登校になってしまうのか?」

本人だけでなく、親も不安を抱えてしまうのではないでしょうか。

 

実は、その原因は本人もわからないことが多いのです

しかし、だからこそ一緒になって慌ててしまわずに
周囲が落ち着いてサポートできることが大切です。

 

とはいえ、全くわからないのでは不安も募るばかりです。

そこで、今回は文部科学省の統計を元に
その不安を和らげるため不登校の原因について見ていきます

 

本人にもわからない不登校の原因

 

早速、文部科学省の調査による不登校の原因を確認します。

最多の答えは「無気力・不安(39.5%)」になっています。

「主な理由ではないが当てはまる」も含むとなんと5割近くがこの答えです。

 

漠然とした答えですが、不登校になっている本人にも
はっきりとした理由がわかっていない
と考えることができます。

不登校の原因ははっきりしたもの1つではなく、
複数の原因が絡み合っているというのは以前から指摘されてきました。

この結果はそれが実際に出てきているものと言えるでしょう。

 

このことから分かる、また、注意したい点は、
本人にしつこく不登校の原因を聞いても意味がないということです。

ましてや問い詰めては関係が悪化するばかりです。

自覚できている原因はないものと考えて接するのがより安全です。

 

とはいえ、やはり全くの正体不明では心配が募りますよね。

なので、ここからは次いで多い原因に焦点を当てていきます。

 

  • 最多の答えは「無気力/不安(39.5%)」
  • 「主な理由ではないが当てはまる」も含めると5割近くがこの回答している。
  • 本人も理由はわかっていない

 

次いで多い「学校での人間関係」

 

「無気力・不安」に次いで多い不登校の原因は、
「いじめを除く友人関係をめぐる問題」です。

主な理由としているのが17.2%、副次的な理由として挙げたのが5.9%です。

 

部活での人間関係は別項目が建てられているので、
主にクラスでの人間関係と見ていいでしょう。

いじめと言えるまで明らかなものではなくても、
ちょっとしたすれ違いから顔を合わせづらくなることが多いようです。

 

不登校の友達についてはこちらの記事をご覧ください!

 

特に、現在では学校外でもインターネットでのつながりがあります。

常に学校と繋がっていることが負担になる生徒もいるようです。

 

ただし、この部分に親が積極的に手を出すのは考えものです。

「スマホ世代」の人間関係は、親世代と大きく異なっています。

この原因に心当たりがある場合は、専門家に相談するのが無難です。

 

なお、「いじめ」を原因としているのは合わせて0.5%と少数派です。

ポジティブに捉えるなら問題が明らかな分学校も対応しやすい、
ネガティブに捉えるなら生徒が大事にしたくなくて黙っていると考えられます。

ただし、皮肉なことに、いじめの問題そのものは
比較的目に見えやすい原因であるとは言えます。

 

■ “いじめを除く友人関係の問題”

■ 主な理由:17.2%

■ 副次的な理由:5.9%

■ ネットで常に繋がることが負担

■ いじめが原因の不登校は0,5%

 

見過ごせない家庭内の原因

 

「家庭に係る状況」をまとめると、その次に多い原因になります。

特に、「親子の関わり方」は主な原因で7.5%と多数派です。

 

他には、

  • 「家庭環境の変化(2.9%)」
  • 「家庭内の不和(1.9%)」

があります。

 

これらはどちらかというと家庭でも自覚しやすい原因かもしれません。

この場合は、家庭内を落ち着けることがまず先決です。

 

副次的な原因も含め、約2割の生徒が家庭の状況を挙げていると分析できます。

 

繰り返しになりますが、親が一緒になって焦ってしまい
本人を追い詰めて状況を悪化させないようにすることも重要です。

 

■ 「親子の関わり方」は7.5%

■ 「家庭環境の変化」は2.9%

■ 「家庭内の不和」は1.9%

■ 副次的な理由も含めると2割

 

生活リズムの乱れも原因の1つ

 

今度は、生徒本人に目を向けてみます。

8.6%の生徒が「生活リズムの乱れ・あそび・非行」を主な原因としています

 

人間関係と合わせて、ここでもインターネットは重要です

深夜になれば番組が中学生向けでなくなるテレビなどと異なり、
YouTubeなどは深夜までずっと利用することができます。

 

また、スマホのゲームで同級生と競っており、
寝る間を惜しんでプレイするというケースもあるようです。

 

スマホ没収などの強硬手段も場合によっては効果がありますが、
生活習慣については客観的な意見も可能な限り踏まえつつ、
両者納得できる約束ごとを決められればベスト
です。

 

  • 「生活リズムの乱れ/あそび/非行」は主な理由が8.6%
  • Youtubeやスマホゲームにを寝る間を惜しんで熱中してしまう。

 

学業不振は副次的な原因

 

最後に、気になる「学業不振」について見てみます。

主な理由として学業不振を挙げているのは全体の8.5%です。

 

これだけでも十分に多い数に見えますが、もう1つ注目です。

「主な原因ではないが当てはまる」でこれを選んだ生徒が、
全体の9.6%で主な原因を上回ります

加えて、「進路に係る不安」が計3.5%います。

 

中心となる原因は様々ですが、学校を休みがちになってしまったことから
結果的に勉強の不安を抱えてしまう場合も少なくないようです。

勉強の遅れ自体は十分に取り返すことができるので、
この問題に対しては焦りすぎず冷静に対処していきましょう

勉強の遅れについてはこちらの記事をご覧ください!

 

また、「学業の不振」を気にする全員が「勉強ができない」わけでもありません

成績は平均以上にあるのに、親や周囲の期待に応えられないことが
大きな精神的負担になってしまっているケースもあります。

前述の「親子の関わり方」と合わせて注意しておきましょう。

 

■ 主な原因は全体の8.5%

■ 当てはまるが9.6%

■ 勉強の遅れは取り返せる

■ 過度な期待には要注意

 

まとめ

 

ここまで、文部科学省の調査を元に不登校の原因を見てきました。

中学生は、本人にも理解できていないほどに
複雑な問題を抱えやすい重要な時期です

 

加えて、今の時代には親世代が経験しなかったネットの普及が
問題をより複雑にしていっています

 

親や本人にも全体の問題を把握しにくいことを踏まえて、
あり得る問題に1つずつ着実に対処していくのが安心です。

生活習慣は生活習慣、勉強は勉強のプロを頼れればベストですね。

 

この記事が悩みの軽減に繋がっていれば幸いです。

 

■ 複雑な問題を抱えやすい年頃

■ ネットの普及が問題を複雑に

■ 問題は一つずつ着手していく