あなたの周りに、やたらと英語の発音に厳しい人はいませんか?
「ネイティヴはそう言わない」
「fは唇を噛んでうんたらかんたら」
あとは、英会話に通っていてすごく発音の良い同級生。
「西園寺さんは発音が良くていらっしゃるわね」
「幼少の頃から家庭の方針で英会話に通っておりましたの」
というわけで、今回の疑問はこちらです。
「発音って受験に大事ですか?」
結論から言うと、大事ですが、ネイティブ発音ができる必要はありません。
自分なりにどんな発音があるのか意識できていればOKです。
そのために発音記号を読めると便利なので、それもチェックしていきますね!
発音を覚える3つのメリット
英語の発音をわかっていると、大きく3つのメリットがあります!
「発音がいい」ではなく、「わかっている」なのがポイントです。
発音をわかるためには…というのは後で説明するので、
まずはどんないいことがあるのか紹介しますね。
入試の発音問題に強くなる
まずは、定期試験や入試の発音問題に強くなります。
当たり前といえば当たり前で、一番わかりやすい利点ですね。
- 下線部で発音が同じ/違うのはどれか
- アクセントの位置が同じ/違うのはどれか
大きくこんな2パターンがあります。
この点については、下でさらに詳しく解説します!
ちなみに、発音問題を出題するのはリスニングがない試験形式の
私立高校に多いと言われています。
リスニング試験はしないけど、発音を分かっているかは聞きたいという
出題者の考えが反映されているようですね。
リスニングに強くなる
英語がどう発音されているのか知ると、リスニングにも強くなります。
スピードに置いて行かれたり、キーワードを聞き逃したりしにくくなります。
例えば、「Jasonは何を注文しましたか?」という問題で、
coffeeを「コーヒー」だと思っていたら、いざ聞いたときに
「カ…?何?」ってなりますよね。
これは極端ですが、発音がわかっていないと似たことが起きます。
さらに言うと、練習でのシャドーイングもしやすくなります。
余計な音を発音していると置いていかれることが多くなりますが、
ない音(例えば、catの最後の「オ」)を知っていれば追いやすくなりますよ。
英語の能力別対策についてはこちら
単語が覚えやすくなる
最後に、単語のスペルが覚えやすくなります。
もしかしなくてもこれが一番大きいかもしれませんね。
英語のスペルは発音と全然あっていないのでは?という疑問も聞きます。
ですが、そんなことはありません。
日本語と比べるとちょっと複雑ですが、ちゃんと対応しています。
そもそも本当に全然合っていなかったら、ネイティブも超苦労しますよね!
あの異常に多い漢字だって、「つくり」から音読みがだいたいわかります。
ちゃんと使いやすいようにはできているのです。
例えば、takeという発音とスペルを知っているとしたら、
gameの発音を聞いたときに「似てるな」と思うことができます。
そうすると、文字を入れ替えるだけで正しいスペルを書けますね。
英語のスペルは、覚えた発音とスペルが増えるほど覚えやすくなります。
全く何も知らない1年生の最初が一番きついです。
ですが、そこで諦めたり躓いたりしてはいけません!
基本になる単語の発音とスペルを覚えておくことが、
高校受験まで、もっと言うと一生のスペルの覚えやすさにつながります。
あと、「ローマ字読みで覚えるのはどうなの?」という疑問。
「おらんげ(orange)」みたいなやつです。
一番辛い一年生の最初を乗り切るのにはとてもいいと思います!
ですが、英語の正しい発音も覚えて、そっちの感覚を身に付けるのも
忘れないように一緒に行ってくださいね。
単語の覚え方についてはこちらもチェック!
■ 発音問題に強くなる
- 母音の発音の違いの問題
- アクセントの違いの問題
■ リスニングに強くなる
キーワードを聞き逃しにくくなる
■ 単語が覚えやすくなる
単語のスペルが覚えやすくなる
高校入試にはどんな発音問題が出る?
さて、発音を覚えるメリットを紹介したところで、
その中でも特に重要な入試の発音問題についてもう少し補足します。
発音問題は「音について」「アクセントについて」2通りあることは上で書きました。
その中でも、何が聞きたいのか?という出題者の意図によって、
さらに3パターンに分類することができるのです。
- 発音ルールを知っているか確認したい
- 日本語(カタカナ英語)と違うと知っているか確認したい
- 正確な発音が分かっているか確認したい
簡単なものから順番に並べるとこんな感じです!
それぞれさらに解説していきますね。
ルールを確認する発音問題
一番対策しやすいのがこのパターンです。
決まったルールさえ覚えてしまえばいいわけです。
ほとんどが名詞の複数や3単現の-(e)s、過去の-edについての問題です。
これらは、前にある音によって発音が変わりますよね。
基本はz(ズ)やd(ドゥ)のような濁った音ですが、
f, k, p, t, s, sh(ʃ), ch(tʃ), th(θ)のような音の後では濁りません。
なので、s(ス)やt(トゥ)と発音することになります。
さらに、自分と似た音が前にあるときには、i(ィ−)の音が入りますね。
-(e)sについてはs, z, sh, ch, dg(dʒ)のあと、
-edはtとdの後でそれぞれis(ィーズ)、id(ティッドゥ)となります。
アクセントで言えば、例えば-tionという単語のときは、
その直前の音にアクセントが来るようになっています。
presentation、decisionなどですね。
アクセントのルールは音の方と比べるとかなり多いですが、
全部の発音を覚えるより楽なのでそれでも対策しやすい方です。
日本語と違うことを確認したい
まあまあ対策しやすいのがこのパターンです。
日本語とは発音やアクセントの位置が違うものが出題されます。
アクセント問題の方にこのパターンが多いです。
例えばhotel、calendarなど。
カタカナの「ホテル」「カレンダー」と違う部分にアクセントがあります。
音についてこのパターンはレアですが、
theme(シーム/テーマ)やbeer(ビアー/ビール)などでしょうか。
音については似ているけど違うパターンで、
英語のスペルと発音がずれているというものも出題されます。
例えばhourやknow、thumbなどの「発音しない音」。
中でもclothes(クローズ:esは無音)なんかは要注意です。
逆に、スペルは違うけど発音は同じ、というパターンも。
won(勝った)とone、read(過去形:読んだ)とred(赤)など。
いわゆる同音異義語というやつです。
幸いにも数が限られているので、
過去問や模試の経験でも対策しやすいのでまだやりやすい方です。
正確な発音を知っているか確認したい
正直言うとその他何でもありパターンです。
これについては、単語と共に正確な発音も覚えることしか対策がありません。
かなりの難問と言えます。
傾向としては、母音が長いか短いかという問題が多いです。
footとchooseだとそれぞれ短い/長い、となります。
もう少し珍しいものだと、thが濁るかどうかというものもあります。
bathとwithだと濁らない/濁る、ですね。
一応、出題されやすい単語というのはあるので
過去問や模試で経験値をつけるのが有効です。
ですがそれ以上に、普段の単語の勉強から発音を意識することが重要。
そのために、単語帳や辞書に書いてある発音記号が便利です。
読み方を知らないという人も多いと思うので、
ここから先で特に大事な記号の読み方を紹介しますね!
スペルと違う!発音記号の読み方
ということで、ここからは普段の単語の勉強に役立つ、
発音記号について見ていきます!
発音記号って意外と学校で習わなかったり、
一見すごく複雑に見えたりして難しく感じる人が多いです。
ですが、すごく役立つのでこれから使っていきましょう!
ここでは、特にわけわからん記号と言われがちな、
アルファベットにない記号を紹介・解説していきますね。
あと、ここで紹介する発音の仕方はイメージです。
ネイティブ発音することが受験生のゴールではないからです。
大事なのは、単語を覚えるときなんかに「これとこれは違う音」とわかり、
そして口に出して覚えるときに自分なりに発音し分けることです。
美しい発音には、本当に必要なときに直せばOKなので。
発音記号・母音編
まずは「アイウエオ」に近い母音から見ていきます。
ここではアルファベットにない記号や、
ちょっと気をつけたい文字だけを紹介しています。
ここにないものはだいたい見た目のまま読んで大丈夫です。
æ
例:cat, happy
aとeがくっついたような形で、その中間の発音です。
「(小さい)ャ」が割と近いです。
スペルで言うと、aで表されます。
ɑ
例:hot, want
頭が出っ張っていないAの小文字。
「oに近いa」で、スペルがoの時も多いです。
このように、スペルと発音がどうずれているのかを知るのが大事です。
oをaみたいに読むことがある、覚えておきましょう。
ʌ
例:study, come
Aっぽい微妙な音です。アクセントがあります。
音はAに似ているのですが、スペルで言うとuやoが多いです。注意。
ə
例:about, here
上のʌと似た微妙な音です。アクセントがありません。
スペルだとaやe、u、oなどほとんどの母音で表されます。
英語のスペル意味不明はだいたいこれのせい。
幸い、微妙すぎてこれ自体を問題にすることは少なめです。
ɔ
例:lost, stop
欠けていますが、だいたいOで大丈夫です。
気持ち短めに発音すると見分けで便利です。
発音記号・子音編
次に、LとRがよく言われる子音です。
ただ、実はこっちの方が母音と比べて楽だったりします。
ネイティブ発音かは別として、似た音を自分なりに発音し分けましょう。
θ
例:thank, tooth
歯の間に舌を挟んでなんとかかんとか。
なんとなく発音できていればOKです。
なぜなら、スペルが間違いなくthになるからです。
ð
例:they, with
発音の仕方はさっきと同じで、濁った音になります。
これもスペルはthになりますが、
「濁る」は割と日本人には分かりやすい区別だと思います。
ʃ
例:shirt, fish
スペルはshです。
日本語で言うと「シ」のときに使うものに似ています。
これにtがついてtʃになると、chの音です。
例は、choose, muchなどですね。
ʒ
例:usually, decision
英語の子音の中で一番表現に困る音です。
Zよりも口の奥側で発音します。
スペルはsやz、gなどになります。
これにdがついてdʒになるとまた違う音です。
こちらはJapan、bridgeなどjや(d)geに当たります。
とりあえずどちらもZと分けて発音するようにしておきましょう。
ŋ
例:young, sing
スペルも発音もngです。
一応1つの音扱いなのですが、そこまで気にせず大丈夫です。
j
例:you, yacht
発音記号最大の罠です。
ヤ行の音で読みます。Jは関係ないです。
とはいえ発音自体は楽なので、覚えておけば大丈夫。
lとr
例:light, right
一番良く言われる日本人に難しい発音ですね。
Lは上の前歯の裏に舌を弾く、Rは後ろ側に舌を巻けばいいです。
繰り返しですが正しくできているかはさほど問題ではありません。
単語を口に出して覚えるときに自分の中で区別がついていればまず大丈夫。
■ 母音
- æ, ɑ, ʌ, ə : Aに近い発音
- ɔ : Oに近い発音
■ 子音
- θ, ð : thの発音
- ʃ : 「シ」という発音
- ʒ : j, z, gの発音
- ŋ : nとgが繋がった発音
- j : ヤ行を使う発音
英会話に通うと英語はできる?
最後に、英会話の効果について少し。
はっきり言って、英会話に通う=英語の点数がいい、ではありません。
話すことと書くことは別なので、勉強で十分追いつけます。
特に、教科書を読んだ者勝ちの定期試験の点数や、書ける単語の数に
英会話を習うことは直接関わらないことが多いです。
発音問題に関しても、発音が綺麗=高得点ではないです。
例えば、日本語の「は」と「ふ」では違う子音を使っています。
でも、日本語を話せたとしても知らなければなかなか気づきませんよね。
ただ、もちろん早くから英語をやっている人は、それだけ早くから
アルファベットが書けるなど有利なこともあります。
特にリスニングについては強いことも。
イコールではないけど有利といえば有利なので、
さらに学校でも頑張っているとなるともちろん良くできます。
あくまでも自分でさらに努力すれば、ということですね。
英語圏に住んでいた、とか、英語授業の学校に行っていた、とか、
英語で読み書きもするところにいた人は…これはかなり強敵です…
気にせず、自分の勉強に集中しましょう。
■ 英会話と英語のテストは別
- 通った分、英語に多く触れるから有理になる
■ 話すことと書くことも別
■ 自分の勉強を続ける
まとめ
いかがでしたでしょうか?
さて、今回は、発音の大事さについて書いてきました。
発音のことばかり言う先生と、ほとんど言わない先生がいて極端ですね。
「英語ができる」の目標がみんな違いますからね。
受験に関して言えば、ここまでの内容の通り、
違う発音はそれっぽく分けて言う、くらいで大丈夫です。
まずは発音記号を読んで、知るところから始めましょう!
それでは!
■ 発音を理解すると
- 単語が覚えやすい
- リスニングの点数が上がる
- 発音問題も楽勝になる
■ 発音記号を覚える
■ 英会話は英会話、試験は試験
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