溶解度曲線の問題では、グラフの数字を読めても、そのまま答えにしてよいとは限りません。
特に「水100gあたり」のグラフなのに、問題では水200gになっているところでつまずきやすいです。
この記事では、溶解度曲線を使って「あと何g溶けるか」と「蒸発した水の量」を求める考え方がわかります。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
物質Aと物質Bの溶解度曲線を使って考える問題です。
実験では、60℃の水200gを入れたビーカーに、物質Aを300g加えてよくかき混ぜたところ、溶けきれずに残りました。
溶解度曲線より、物質Aは60℃で水100gに約110g、80℃で水100gに約170g溶けるものとします。
この水溶液を加熱して80℃まで上げたとき、あと何gの物質Aを溶かすことができるかを求めます。
さらに水溶液を加熱して水をいくらか蒸発させ、その後30℃まで冷やしてろ過したところ、取り出した物質Aは228gでした。
30℃における物質Aの溶解度は、水100gに対して48gです。
このとき、蒸発させた水の量を求めます。
解き方(ステップ解説)
ステップ1: グラフが水100gあたりであることを確認する
溶解度曲線のたて軸は、ふつう水100gに溶ける物質の量を表しています。
今回の実験で使っている水は200gなので、グラフで読んだ量をそのまま使わず、2倍にして考えます。
水の量が200gなら、溶ける物質の量も水100gのときの2倍になります。
60℃では、水100gに約110g溶けます。
水200gでは、110g × 2 = 220g 溶けます。
最初に物質Aを300g入れているので、60℃では 300g − 220g = 80g が溶け残ることになります。
ステップ2: 80℃で全部で何g溶けるかを求める
80℃では、溶解度曲線から水100gに約170g溶けると読み取れます。
ただし今回の水は200gなので、ここでも2倍にします。
170g × 2 = 340g
つまり、80℃の水200gには物質Aが全部で340gまで溶けます。
すでに入っている物質Aは300gなので、あとどれだけ入れられるかは差で求めます。
340g − 300g = 40g
80℃であと溶かせる物質Aの量は40gです。
ステップ3: 30℃で水に溶けて残っている物質Aを求める
次は、冷やしてろ過したあとに取り出した物質Aが228gだったことを使います。
最初に入れた物質Aは300gです。
ろ過で取り出した228gは、30℃では溶けきれずに出てきた物質です。
そのため、水溶液の中にまだ溶けている物質Aは、300gから228gを引いて求めます。
300g − 228g = 72g
30℃の水溶液には、物質Aが72g溶けていることがわかります。
ステップ4: 比を使って残っている水の量を求める
30℃での溶解度は、水100gに対して物質Aが48gです。
今は物質Aが72g溶けているので、そのときの水の量をxgとして比で考えます。
水の量と溶ける物質の量は対応しているので、100 : x = 48 : 72 です。
48 : 72 は、6で割ると 8 : 12 です。
さらに4で割ると 2 : 3 です。
つまり、100 : x = 2 : 3 と考えられます。
2x = 300
x = 150
30℃で残っている水の量は150gです。
最初の水は200gだったので、蒸発した水の量は差で求めます。
200g − 150g = 50g
蒸発させた水の量は50gです。
よくあるミス・つまずきポイント
1つ目は、80℃でグラフから読んだ170gをそのまま答えにしてしまうミスです。
グラフは水100gあたりなので、水200gなら170gの2倍で340gまで溶けると考えます。
「グラフの値」「実際の水の量」「すでに溶けている量」を分けて書くことが大切です。
2つ目は、ろ過で取り出した228gだけを見て、水の量を考えようとするミスです。
水にまだ溶けている量は、300g − 228g = 72g なので、この72gを使って30℃の溶解度と比べます。
まとめ
- 溶解度曲線は、水100gあたりに溶ける量を表していることが多いです。
- 水200gなら、グラフで読んだ溶解度を2倍にして考えます。
- 「あと何g溶けるか」は、溶ける最大量からすでに入っている量を引きます。
- 再結晶後の水の量は、溶けて残っている物質の量と溶解度を比で比べます。
動画では実際に手を動かしながら解説しています。
動画でくわしく確認する
この問題は、こちらの動画で実際に手を動かしながら解説しています。
わからない問題は無料で質問できます
「ここがまだ分からない」「似た問題も解いてほしい」というときは、オンライン学習塾Lafの公式LINEへどうぞ。写真を送るだけで、あなたの分からない問題に無料で直接お答えします。





関連記事