文字の係数が入った一次不等式は、どこで場合分けをすればよいのか迷いやすい問題です。
この記事では、a(1-x)>1+x を x について解くときに、なぜ a+1 の符号で分けるのかがわかります。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
次の不等式を、xについて解きます。
a(1-x)>1+x
ここでポイントになるのは、a がただの数ではなく文字係数として入っていることです。
そのため、最後に x の係数で割るとき、その係数が正か負か0かを考える必要があります。
解き方(ステップ解説)
ステップ1: まず展開して整理する
最初から場合分けを考えるのではなく、まずは x の係数が見える形に整理します。
a(1-x)>1+x
a-ax>1+x
x を左辺に、数だけを右辺に集めます。
-ax-x>1-a
マイナスが多くて見にくいので、両辺に -1 をかけます。
-1 をかけるので、不等号の向きが逆になります。
ax+x<a-1
x でくくります。
(a+1)x<a-1
ここまで整理すると、x の係数が a+1 だとわかります。
ステップ2: a+1 が正の数のとき
x を求めるには、(a+1)x<a-1 の両辺を a+1 で割りたいです。
ただし、a+1 が正の数なら、不等号の向きはそのままです。
a+1>0
a>-1
このとき、両辺を a+1 で割ります。
(a+1)x<a-1
x<(a-1)/(a+1)
a>-1 のとき、x<(a-1)/(a+1)
ステップ3: a+1 が負の数のとき
次に、a+1 が負の数のときを考えます。
負の数で不等式の両辺を割ると、不等号の向きが逆になります。
a+1<0
a<-1
このとき、両辺を a+1 で割ります。
(a+1)x<a-1
x>(a-1)/(a+1)
a<-1 のとき、x>(a-1)/(a+1)
負の数で割るときだけ、不等号の向きが変わることを忘れないようにしましょう。
ステップ4: a+1 が0のとき
最後に、a+1 が0になる場合を考えます。
これは、0で割ることができないため、別に調べる必要があります。
a+1=0
a=-1
(a+1)x<a-1 に a=-1 を入れます。
0×x<-2
0<-2
これは成り立ちません。
どんな x を入れても 0×x は0なので、0<-2 になることはありません。
a=-1 のとき、解なし
よくあるミス・つまずきポイント
1つ目は、最初から a で場合分けしようとしてしまうことです。
この問題で割るのは a ではなく、整理したあとのa+1です。
場合分けは、最後に割る係数が正か負か0かで考えます。
2つ目は、負の数で割ったのに不等号の向きを変え忘れることです。
a<-1 のときは a+1 が負の数なので、x<ではなく x>になります。
また、a=-1 のときにそのまま a+1 で割ってはいけません。
0で割ることはできないので、必ず別に代入して確認します。
まとめ
- まず展開して、(a+1)x<a-1 の形に整理します。
- a+1>0、a+1<0、a+1=0 の3つに場合分けします。
- a>-1 のときは x<(a-1)/(a+1)、a<-1 のときは x>(a-1)/(a+1) です。
- a=-1 のときは 0<-2 となるため、解なしです。
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