
数学の文章問題が苦手です。どうしたらいいですか?なんなら国語力がないんじゃないかって不安で…

大丈夫、それ頭のせいじゃないよ。文章問題は読む問題じゃなくて、翻訳する問題。訳し方さえ覚えれば、ちゃんと解けるようになります。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
解けないのは頭のせいじゃない、翻訳を教わってないだけ
計算問題はスラスラ解けるのに、文章問題になった瞬間ペンが止まって、問題文をずーっと眺めてるだけ。テストで文章問題のところだけ白紙…。あるあるですよね。でもこれ、あなただけじゃありません。めちゃくちゃ多いんです。
そして大事なのは、これが頭の良さの問題じゃないということ。
英語の授業を思い出してください。単語は全部知ってるのに、文の意味がわからないこと、ありますよね。文章問題もあれと同じなんです。数字=単語は読めてる。読めてないのは、数字どうしの関係、つまり文法のほう。だから必要なのは頭の良さじゃなくて、翻訳のやり方です。今日はそれを教えます。
文章問題が解けない3つの原因
文章問題が解けない子は、だいたい次の3タイプに分かれます。自分がどれか、考えながら読んでみてください。
- ① 読んでいない型 — 長文を見た瞬間に集中が切れて読み飛ばす。テストで白紙提出になるのはこのタイプ。長文アレルギーが出てしまっている状態です。
- ② 絵にできない型 — 読めるんだけど、場面が頭に浮かばない。「誰が何をしてるの?」で止まってしまう。図解ができていない状態です。
- ③ 式にできない型 — 図までは描けるのに、日本語→数式の最後の翻訳でつまずく。関係を式に表す手段がわからない状態です。
自分がどのタイプかがわかると、どこを直せばいいかが見えてきます。①なら「読み方」、②なら「図の描き方」、③なら「立式のやり方」。この後のステップと全部つながっています。
実は文章問題は「差がつくボーナスゾーン」
ここで事実をひとつ。全国学力・学習状況調査でも、計算問題に比べて、文章題(活用する問題)の正答率は大きく下がる傾向にあります。
つまり、文章問題はみんな解けてないんです。
これ、脅しで言ってるんじゃありません。逆なんです。みんなが解けないからこそ、ここができるようになると一気に差がつく。計算問題はみんな解けるから差がつかない。文章問題は、差がつくボーナスゾーンなんです。ここを取れる子が、テストで一歩抜けます。
やってはいけない解き方4つ
正しいやり方の前に、まず「やめたほうがいいこと」を4つ。心当たりがあったら、そこがあなたの伸びしろです。
- 出てくる数字を全部式に使おうとする — 出題者はワザといらない数字を入れています。全部使おうとした瞬間、罠にはまっています。数字を全部使おうとした瞬間に負け、くらいに思っておいてOK。
- 全部読み終わる前に式を組み出す — ゴールを知らずに走り出すのと同じ。まず何を聞かれているかを最後まで確認してから。
- 図を描かずに頭の中だけで解こうとする — 頭の中は消えるノートです。書けば消えない。ケアレスミスの回でも話しましたが、途中式を書かないのと同じで、めんどくさがっちゃダメ。頭の外に書き出して「見える化」するのが大切です。
- 難しい問題集からやり直す — 自信を削るだけです。戻るなら簡単なほうへ。自分のレベルに合った問題を解くのがいちばんの近道。
実際、問題に出てくる数字を全部式に入れちゃう子がいてね。式がぐちゃぐちゃになって「わかんない」って。「いらない数字には×をつけていいよ」って言ったら、「え、使わない数字があるんですか?」ってびっくりしてた。そこなんです、分かれ目は。
今日からできる解き方5ステップ(実演つき)
いよいよ心臓部です。この5つを順番にやるだけ。実際の問題で一緒にやってみましょう。
- 最後の一文から読む — 「〜は何個ですか」はいつも文末にあります。ゴールを先に確認してから読む。
- 聞かれているものを文字(x)で置く — 「〜をxとする」と書いてから始める。これ、大原則です。Lafの新しい生徒さんも、最初はここができていないことが多いです。
- わかっている数字に○・いらない数字に× — 情報の仕分けです。×をつける勇気を持つこと。
- 絵や図にする(下手でいい) — 移動距離なら線分図、物のやり取りならビフォーアフター表、年齢問題なら今と未来の表。丸と線だけでもOK。自分がわかれば正解です。
- 答えが現実的かチェックする — 鉛筆が2.5本、人数がマイナス…そんな答えが出たら式が間違っているサイン。ケアレスミス対策にもなります。
では実演。こんな問題を考えます。
> 1000円札を1枚持って文ぼう具屋に行きました。1本80円のえんぴつと、1冊120円のノートを、合わせて10個買ったら、代金はちょうど960円でした。えんぴつは何本買いましたか。
- ステップ1:最後の一文 →「えんぴつは何本?」がゴール。
- ステップ2:えんぴつをx本とする。
- ステップ3:○=80円・120円・10個・960円。×=1000円札(使わない数字!)。
- ステップ4:えんぴつx本、ノートは(10−x)冊。式にすると…
80x + 120(10−x) = 960
- ステップ5:これを解くと x=6。えんぴつは6本。整数だし、10個以内。現実的だからOK。
図を描くのは、道案内に似ています。口だけで「2つ目の信号を右、コンビニの先を左…」と言われても覚えられないでしょう。でも地図を1枚もらえば一発。図を描くというのは、自分に地図を渡してあげることなんです。図は地図。下手でいい、自分がわかれば。
実際、文章問題を全部白紙で出してた子に、お願いしたのは1個だけ。「最後の一文だけ読んで、何を聞かれてるか教えて」って。1文なら読めるんです。そこから逆向きに読み上がっていったら、手が動くようになりました。
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苦手を「解ける」に変える続け方
一気に変わろうとしなくて大丈夫。続け方のコツはこれだけです。
- 毎日5問より「1日1問、必ず図を描いて」解く。量より、型を身につけること。
- 読み飛ばし型の人は、音読も効きます。声に出すと飛ばせなくなる。
- 描いた図はノートに残す。速さ=線分図、個数=表…と、自分だけの「図の型集」が溜まっていきます。
学年別のつまずきポイント
| 学年 | つまずく単元 | 典型的な問題 |
|---|---|---|
| 中1 | 一次方程式の利用 | 代金・個数・過不足 |
| 中2 | 連立方程式の利用 | 「合わせて」系・速さ |
| 中3 | 二次方程式・関数の利用 | 図形と絡む問題 |
全学年に共通する2大つまずきは、速さ・割合。ここは線分図の型を覚えるのが近道です。そして、中2で解けなければ中1の文章題に戻ってOK。戻るのは負けじゃありません。土台を固め直すだけです。
【保護者の方へ】声かけひとつで変わります
ここは、おうちの方に読んでほしいところです。
やってしまいがちなNGが、「ちゃんと読みなさい」 という言葉。本人は読んでるつもりなんです。責められた感だけが残って、文章問題そのものが嫌いになってしまう。
代わりに、こう言ってあげてください。「ちゃんと読みなさい」じゃなくて、「ねえ、これ結局、何を聞かれてるんだろうね?」と、最後の一文を一緒に指さす。答えを教えなくていいんです。ゴールを一緒に探すだけで、子どもの読み方が変わります。ステップ1の家庭版ですね。
- 買い物・割り勘・ポイント計算など、日常の数字で「文章→計算」の経験を増やすのも効きます。文章題は生活の中にあります。
- 下手でも図を描いていたら、まず褒める。描く習慣が消える前に。
よくある質問(FAQ)
Q. 国語が苦手だから、文章問題も解けないんでしょうか?
読解力だけの問題ではありません。必要なのは「日本語を数式に訳す技術」。国語力とは別の、手順で身につくスキルです。
Q. センスがないと無理ですか?
いいえ。文章問題はセンスではなく手順です。今日の5ステップを順番にやれば、誰でも解けるようになります。
Q. テストでは捨てていいですか?
いちばんもったいないのがこれです。全部捨てるより、最後の一文を読んで「〜をxとする」と書いて式を立てるだけでも、部分点がつく場合が多い。白紙と1行では大違いです。
Q. 何から始めればいいですか?
1学年下の文章題を、1日1問・図つきで。簡単なところから型を体に入れましょう。
まとめ
- 文章問題は「読む問題」じゃなくて「翻訳する問題」
- 解けない原因は3タイプ(読んでいない/絵にできない/式にできない)
- やってはいけない:数字を全部使う・読む前に立式・図を描かない・難しい問題からやり直す
- 解き方5ステップ:最後の一文→xで置く→○×で仕分け→図にする→現実的かチェック
- みんな解けないからこそ、文章問題は差がつくボーナスゾーン
今日の持ち帰りはひとつだけ。文章問題は、読む問題じゃなくて翻訳する問題。今日、問題集を開いたら、まず最後の一文から読んでみてください。
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