
三者面談で「このままだと厳しい」って言われて、けっこう凹んでます…。どうしたらいいですか?

大丈夫。その言葉、合否の予言じゃないんです。使い方次第で、夏休みの最強の設計図に変わりますよ。
先日、Instagramでこんな相談をもらいました。7月のこの時期、三者面談で厳しいことを言われて凹んでしまう中3の親子は、めちゃくちゃ多いんです。毎朝7:15からInstagramでやっている朝ライブでこの相談にがっつり答えたので、この記事ではその内容を整理してお届けします。
先に結論を言います。三者面談の厳しい言葉は、合否の「予言」ではなく、現在地の「診断」です。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
三者面談の厳しい言葉は「予言」じゃなく「現在地の診断」
面談から凹んで帰ってくる親子は、この時期本当に多いです。「このままだと厳しい」という言葉は、言われた側からすると、まるで合否の宣告のように聞こえてしまうんですよね。
でも、ここを勘違いしないでください。先生の「厳しい」は、「今の条件のままなら」という条件付きの言葉です。合格・不合格を言い当てているわけではなく、あくまで現時点でこういう状態だよ、という診断にすぎません。
そして、夏休みに入る前にこの診断を受けられたことには、大きな意味があります。夏をどう過ごせばいいかが、そこから見えてくるからです。だから、凹んで終わらせずにポジティブに受け取っていきましょう。
たとえるなら、三者面談は健康診断の結果票と同じです。数値が悪いと凹みますよね。でも結果票の本当の価値は、「どこを直せばいいか」が書いてあることでしょう。結果票を破って捨てる人はいません。面談も同じで、凹んで終わったらもったいないんです。
この記事では、①先生がなぜ厳しく言うのかの翻訳 → ②面談中の立ち回り → ③面談後の動き方、の順で整理していきます。
なぜ先生は厳しいことを言うのか——学校側の事情を翻訳する
まず、担任の先生の気持ちになってみてください。相手の事情がわからないと、「なんであんな言い方するんだろう」とテンパってしまいます。先生が厳しいことを言う背景には、だいたい次の4つがあります。
- 不合格を一人も出したくない — 先生は生徒に不合格を出したくありません。だから安全側に倒して、「志望校を一つ下げてみては」と提案しがちです。これは悪気ではなく、しんどいチャレンジで不合格になるより安全策を、という心情から来ています
- 判断材料が現時点の成績のみ — 夏休み前は、まだ受験モードに入りきっていない子も多い。中3は部活を引退してから一気に伸びる子がすごく多いんですが、その伸びは織り込まれていません
- 模試のデータを持っていない — 学校の先生は、みなさんの外部模試の結果を知りません。定期テスト以外の実力が見えない状態で判断しています
- 7月の面談はまだ「軽い確認」 — 学校側にとって、本当に重要な意思決定をするのは12月や1月の面談です。7月はまだカジュアルに、安全策で、という位置づけのことが多いんです
つまり、先生の「厳しい」は、少ない材料で・安全側に寄せた・現時点の一言なんです。この背景を押さえておくだけで、受け止め方がずいぶん楽になります。
夏の三者面談で実際に話されること(学年別)
これから面談を受ける方に向けて、実際にどんなことが話されるのかを軽くおさらいしておきます。学年によって中身がけっこう変わります。
| 学年 | 主に話されること |
|---|---|
| 中学1年生 | 学校に馴染めているか/授業についていけているか/友人関係は大丈夫か |
| 中学2年生 | 学習習慣はどうか。ここから進路の話が少しずつ混じり始める |
| 中学3年生(7月) | 進路希望調査の共有、成績をもとにした現状把握、志望校の絞り込み |
逆に、先生から家庭に聞かれることもあります。
- 家庭学習をやれているか、時間はどれくらい取れているか
- スマホとの向き合い方
- 生活習慣
このあたりは聞かれる前提で、家庭でも軽く整理しておくと安心です。
面談前の準備——親子で「事前会議」をしておく
面談も、就職活動やアルバイトの面接と同じで、準備した人ほど有意義な時間になります。塾選ジャーナルの調査でも、中3の約7割が面談前に親子で話し合いをしているというデータがあります。準備は特別なことではなく、みんながやっていることなんですね。
準備リストは次の3つです。
- 直近の成績・通知表を確認する — 改めて目を通しておく
- 親子で進路の温度感をすり合わせる — これが一番重要です。「だいたいこういう進路で行きたいよね」を面談前に話しておく。ここをやっておかないと、面談中に親子ゲンカが始まってしまう家庭が、実際にあります
- 聞きたいことを親子別々に書き出す — 親と子でそれぞれリストを作り、見せ合って統合しておく
親子の意見が対立したまま面談に行くのは避けたいところです。どうしてもすり合わない場合は、「今こういう状態なんですが、どうしたらいいですか」と面談で先生に聞くのも一つの手です。
先生に聞くべき質問——「このままで大丈夫ですか?」はNG
面談中の質問には、収穫の多い聞き方と、そうでない聞き方があります。
まず避けたいのが、「うちの子、大丈夫ですか?」という漠然とした質問です。 先生からすると「大丈夫だけど」とも「大丈夫じゃないけれど」とも答えられて、何を聞かれているのかが不明確。結局、収穫ゼロで終わってしまいます。
代わりに、具体的にこう聞いてみてください。
- 「夏休みに入る前に、一番優先して直すべきところは何ですか?」
- 「本人が自分で気づいていなさそうな課題はありますか?」
- 「内申を上げる余地がある教科はどこですか?」
とくに「一番優先して直すべきところ」は効果的です。ここで大事なのが、全部やろうとしないこと。習慣づくりと同じで、まず押さえる「マスト」を1つと、できたらやりたい「ベター」に分けて、優先順位をつけるのがコツです。この考え方は昨日の朝ライブ(夏休みの過ごし方)で詳しく話したので、あわせて読んでみてください。

先生の答えを聞くときのポイントは2つ。「何が足りないのか」と「どの行動が評価につながるのか」を具体的に確認することです。ここまで踏み込めると、面談がぐっと有意義になります。
なお、面談時間は15分ほどしか用意されていないことも多いです。聞きたいことリストにも優先順位をつけて、大事な3つに絞っておくと、限られた時間を有効に使えます。
面談中のNG行動
先生への質問の仕方と同じくらい大事なのが、面談中の振る舞いです。私自身もやってしまいがちな、代表的なNGを3つ挙げます。
- 子どもへの質問なのに、親が答えてしまう — 会社で部下宛ての質問に上司が答えたら嫌ですよね。それと同じで、当事者意識を奪ってしまいます。ここはグッと堪えましょう
- 面談中に叱る・他の子と比較する — 伝えたいことがあっても、その場ではなく家に持ち帰るのが正解です
- 先生にデータなしで感情的に反論する — 反論したくなっても、面談中に何かを決める必要はありません
そもそも、面談中に志望校を決める必要も、その場で結論を出す必要もありません。「一度持ち帰って、家で話し合います」で全部OKです。言われたことは全部いったん持ち帰る——これを基本姿勢にしておくと、冷静でいられます。
厳しいことを言われたときの「魔法の質問」
その上で、厳しいことを言われたときにおすすめしたい挽回の一手があります。それが、この魔法の質問です。
「挽回の方法はありますか?」
「そこは厳しいですね」と言われたら、「どんなところが厳しいんでしょう?」「ここから挽回する方法はありますか?」と、具体的に聞き返していく。「できないよ」というネガティブな指摘は誰にでもできますが、そこから「じゃあどうすればうまくいくと思いますか?」を引き出せると、アドバイスが建設的なものに変わります。
もう一つ大事なこと。内申は12月の確定まで、まだ動かせます。だから7月の今の時点で志望校を下げるのは、ちょっと早い。志望校を下げるのはいつでもできるので、今はむしろ高めに置いておいて、夏を頑張ってみて、本当に無理だと思ったら12月の面談で考えればいいんです。(ただし、推薦狙いで内申点に大きく依存する場合は、現実的に考える必要もあります。)
そしてもう一点。厳しいことを言われたとき、親が一緒に凹んだり、子どもを怒ったりするのが最悪の二次被害です。それをやってしまうと、子どもにとって味方が誰もいなくなってしまう。ここは自分が凹むのをぐっとこらえて、一緒に前を向く姿勢でいきましょう。
【本番は面談後】帰り道の声かけと「夏の設計図」への変換
ここが今日一番伝えたいところです。三者面談の本番は、終わった後の帰り道から始まります。
校門を出て、最初にかける一言で、その後の夏が変わります。
NGなのは、「だから言ったでしょ」 これは私もつい言ってしまうんですが、この責め方をすると子どもは萎縮してしまい、面談が「説教された日」になってしまいます。
代わりに、オープンクエスチョンで投げかけましょう。
> 「先生の言ってた○○って、どう思った?」
こちらから「こうしなさい」と言うと親の意見に全部なってしまいます。「どう思った?」と聞けば、子どもが自分の口で話すことで考えが整理されますし、子どもがどう受け止めたかのヒアリングにもなります。
そのうえで、面談メモから実際にやることを1つだけ選びます。ここでもマストとベターの考え方です。いろんなことを同時に始めるとうまくいきません。まず確実に押さえるマストを1つ決めて、それが5日連続でできたらベターを足していく。増やしすぎないことが続けるコツです。
凹まないコツ——「事実」と「意見」を分ける
保護者の方が凹まないための、面談以外でも使えるテクニックがあります。それは、「事実」と「意見」を分けることです。
- 事実 = 今の成績、過去の合格実績など、データに基づくもの(数値化できるもの)
- 意見 = 先生の意見、お母さんの意見、子どもの意見。多様で、間違っている可能性もあるもの
「先生が言ったんだから絶対そうだ」と、意見まで事実だと思い込むと、間違った方向に進んでしまいます。先生の言葉のうち、どこが動かせない事実で、どこが一つの意見なのかを分けて整理する。これだけで、ずいぶん冷静になれます。
苦手な子ほど、面談は「傷」じゃなく「地図」になる
そして、勉強がうまくいっていない・苦手な子ほど、この面談で言われたことは心の傷ではありません。今後どうやったら目標達成にたどり着けるかを教えてくれる「地図」です。
「知るは一時の恥、知らぬは一生の恥」という言葉があります。できていないことと向き合うのは、最初はきつい。でも向き合わなければ、それは一生ついて回ります。早いうちに現実を把握して、それを成長のロードマップに変えていきましょう。
面談で言われたことは、次の手順で夏の計画に落とし込めます。
- 言われたことを「事実」と「意見」に分ける
- 事実から、夏休みの計画に落とす(例:「提出物が出ていない」という事実 → 夏の宿題は7月中に終わらせる、という計画に)
苦手ゾーンの子にとって、面談は「どこから手をつければいいか、先生が教えてくれた場」でもあります。傷ではなく地図として受け取り直せると、夏の景色が変わります。
志望校が決まっていない場合——決まってないからこそ聞く
「まだ志望校が決まっていないから、面談で聞くことがない」と思っていませんか。実は逆で、決まっていないからこそ聞くべきです。
この時期は、志望校を絞る時期ではありません。候補を広げて、現実的なラインを知る時期です。だから、こんなことを聞いてみてください。
- 今の成績なら、どの範囲で高校を見ておくといいか
- 夏の学校見学では、どこを見るべきか
また、学校に伝える志望校は、やや高めにしておいて大丈夫です。判定は厳しめに出る前提なので、高めに置いておくくらいがちょうどいいんです。
よくある質問(FAQ)
Q. 服装はどうしたらいいですか?
A. 清潔感のあるオフィスカジュアルで十分です。華美な服装や露出は避けましょう。
Q. 成績が悪くて、面談に行くのが気まずいです。
A. 面談は成績発表会ではなく、作戦会議の時間です。むしろ悪いときほど収穫が多い。伸びしろがある、ということですから、ポジティブにいきましょう。気まずさは今だけ。今耐えて、受験が終わるときに笑顔で迎えたいですよね。
Q. 先生に志望校を下げるよう言われました。
A. その場では決めず、持ち帰って親子で話し合いましょう。志望校を下げるのは12月でも間に合います。今は高めの目標を持っておいてOKです。ただし、高すぎる目標もモチベーションを下げるので注意。ここで思い出してほしいのが、やる気の方程式です。
モチベーション = やれそう感 × やりたい感
「やれそう感」は、自分にもできそうだという期待。「やりたい感」は、その高校に行きたい・部活が強い・環境がいい、といった気持ち。この掛け算でやる気が決まります。できなさそうな目標だと「やれそう感」がゼロになり、やる気も下がってしまう。できそうと思える範囲で、かつ行きたいと思える志望校を選ぶのが一番です。
Q. 親が言いたいことがあるのに、子どもが黙ってしまいます。
A. 事前会議で、「面談で言うこと」を子ども自身に1つ決めさせておきましょう。自分で決めた一言があると、面談中に口を開きやすくなります。
まとめ
- 三者面談の厳しい言葉は「予言」ではなく、現在地の「診断」
- 先生が厳しく言うのは、少ない材料で・安全側に寄せているから
- 面談中は「挽回の方法はありますか?」と自分から聞く。決断はその場でしない
- 本番は面談後。帰り道は「どう思った?」、直すことは1つだけ選んで夏の計画にする
「一人だと考えられない」「親子だけだと喧嘩になっちゃう」——そんなときは、公式LINEで相談に乗っています。三者面談で言われたことの整理や、志望校の考え方、夏の過ごし方まで、一緒に整理していきましょう。公式LINEに「三者面談」と送ってください。昨日の夏休みの過ごし方の動画もあわせてお送りします。
毎朝7:15からは、Instagram(@lafgroup_oshikawa)で勉強相談のライブ配信をやっています。今日の記事の内容は、そのアーカイブ(YouTube「おっしー塾長の朝の勉強相談室」)でも聞けます。
まだまだこれから夏がやってきます。一緒に頑張っていきましょう。
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