円錐の表面積を求めたいのに、母線の長さが書かれていないと手が止まりやすいです。
この問題では、円錐を転がしたときの「6回転」という条件から母線を求めます。
この記事では、母線の求め方、表面積の計算、最短距離を展開図で考えるポイントがわかります。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
図1のように、点Oを頂点とし、線分ABが底面の直径となる円錐Pがあります。
この円錐Pを、頂点Oを中心として平面上で転がしたところ、Oのまわりを1周するまでに円錐は6回転しました。
AB = 10cm、円周率はπとします。
問1:円錐Pの表面積を求めなさい。
問2:図2のように、円錐Pの側面上を点Aから出発し、母線OBを通って1周して点Aに戻るときの最短距離を求めなさい。
ポイントは、まず「6回転」から母線の長さを出すことです。
解き方(ステップ解説)
ステップ1: 底面の円周を求める
ABは底面の直径なので、底面の円周は直径 × πで求めます。
10 × π = 10π
つまり、円錐が1回転すると、底面の円周10πcm分だけ進みます。
ステップ2: 6回転から母線を求める
円錐がOを中心に1周するとき、その道すじの円の半径が円錐の母線になります。
母線の長さをr cmとおきます。
底面の円周10πcmの6回転分が、Oを中心とする大きな円の円周になります。
10π × 6 = 60π
一方、大きな円の半径はrなので、円周は次のように表せます。
2rπ = 60π
2r = 60
r = 30
母線の長さは30cm
ステップ3: 側面積と底面積を求める
円錐の側面積は、母線 × 底面の半径 × πで求められます。
側面積 = 母線 × 底面の半径 × π
底面の直径が10cmなので、底面の半径は5cmです。
30 × 5 × π = 150π
次に、底面積を求めます。
5 × 5 × π = 25π
表面積は、側面積と底面積を足します。
150π + 25π = 175π
円錐Pの表面積は175πcm²
ステップ4: 最短距離は展開図で考える
空間図形の最短距離は、そのまま立体で考えると難しくなります。
そこで、円錐の側面を展開して、平面の図形として考えます。
今回の側面の展開図は、半径30cmの扇形です。
底面の円周は10πcm、半径30cmの円全体の円周は60πcmなので、扇形の中心角は全体の1/6です。
360° ÷ 6 = 60°
点Aから1周して点Aに戻る道は、展開図では2つのAをまっすぐ結ぶ線になります。
このとき、OA = OA’ = 30cm、角AOA’ = 60°なので、三角形OAA’は正三角形です。
最短距離は30cm
よくあるミス・つまずきポイント
1つ目は、「6回転」を見て、すぐに10 × 6 = 60cmを母線だと思ってしまうことです。
実際には、10π × 6 = 60πが大きな円の円周であり、そこから2rπ = 60πとして母線を求めます。
2つ目は、展開図で点の位置をまちがえることです。
側面を点Aの母線で切って開くと、扇形の両端はどちらもAになり、Bは真ん中の母線上にきます。
空間図形の最短距離は、展開図にして直線で考えるのが大切です。
まとめ
- 円錐をOのまわりに転がすと、大きな円の半径が母線になります。
- 6回転なら、底面の円周10πの6倍が大きな円の円周です。
- 母線30cm、底面の半径5cmから、表面積は175πcm²になります。
- 側面上の最短距離は、展開図にしてまっすぐ結ぶと考えます。
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