方程式や計算はできるのに、こういう「図がたくさん出てくる規則性の問題」になると、どこから手をつけていいかわからなくなる——中1の数学で本当に多いつまずきです。
今回あつかうのは、灰色と白色のタイルを枠の内側にどんどん並べていく問題。実際に公式LINEに届いた、新潟県の入試問題です。

(1)は自分で式を作れたんですけど、(2)からちょっと怪しくなってきて…。そもそも、こういう問題って図をどう書けばいいのかもわからないんです。

その気持ち、めちゃくちゃわかる。この問題、実は「縦長か横長か」を最初に見極めるのと、1周並べるごとに縦も横も2個ずつ減る、この2つさえおさえれば全部解けるんだ。一緒に順番に見ていこう。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
1. 今回の問題
まず問題文です。
> 灰色と白色の、同じ大きさの正方形のタイルをたくさん用意する。図1のように、灰色のタイルを縦・横いずれも5個以上となるように、縦にa個、横にb個すき間なく並べて長方形の枠を作る。次に図2のように、枠の内側に「ア:灰色のタイルの内側に接するように白色のタイルを並べる」「イ:白色のタイルの内側に接するように灰色のタイルを並べる」という操作を、すき間がなくなるまでくり返す。
> (1)一番外側に並べた灰色のタイルの個数を、a、bを用いて表しなさい。
> (2)a=9、b=6のときは、最後に並べる同じ色のタイルの個数が10個になる(図3)。a=7、b=10のとき、最後に並べる同じ色のタイルの個数は何個か。
> (3)b=14のとき、最後に並べる同じ色のタイルの個数が4個となった。このときのaの値を求めなさい。
灰色→白色→灰色→白色…と、外側から内側へ交互に色を変えながら、すき間がなくなるまで並べていく、というイメージですね。それでは1問ずつ見ていきましょう。
2. (1)一番外側のタイルの個数——ここは自力でいける
まず(1)。一番外側にぐるっと並んだ灰色タイルの数を、a、bで表します。この問題を送ってくれた生徒さんは、ここは自分で式を作れていました。考え方はこうです。
たての辺が2本あるので、まず、
たて2本ぶん = a + a = 2a(個)
横の辺も2本あるので、
横2本ぶん = b + b = 2b(個)
ただし、このまま足すと四すみの角のタイルを2回ずつ数えてしまうんですね。角は全部で4つあるので、4個ぶんを引きます。
2a + 2b − 4(個)
これが(1)の答えです。「たてと横を2本ずつ足して、重なる角を4つ引く」——枠のまわりを数える問題の定番の形なので、ここは形で覚えてしまってOKです。
3. 解く前に:この問題を解くための「2つの前提」
(2)からが本番です。でもその前に、いちばん大事な考え方を先に言います。ここを飛ばすと、絶対に手が止まります。
前提①:内側に1周並べるごとに、たても横も2個ずつ減る
外側から内側へ1周ぶん並べると、たての長さも横の長さも、両サイドから1個ずつ、合わせて2個ずつ短くなっていきます。たとえばたてが7だったら、7 → 5 → 3 → 1 と減っていく、というわけです。
前提②:解き出す前に「縦長の長方形か、横長の長方形か」を見極める
ここが最大のポイントです。たてと横で長さがちがうと、どちらかが先に「カツカツ」になって、そこで並べ終わります。だから、たてと横のどちらを基準に減らしていくのかを、計算を始める前にはっきりさせておく必要があります。

実はこの問題、図がわざとミスリードしてくるんだ。(2)で出てくる図3はたてに長い「縦長」の図なんだけど、それに引っぱられて全部を縦長だと思い込むと間違える。図の見た目じゃなくて、a と b の数字を見てどっちが長いかを判断するのがコツだよ。
4. (2)a=7、b=10のとき——最後は何個?
では(2)です。たてa=7、横b=10。
ステップ1:縦長か横長かを見極める
まず前提②です。たてが7、横が10。横のほうが長いので「横長」の長方形ですね。図3が縦長だったので縦長のイメージに引っぱられがちですが、今回は数字を見れば横長。だから、先にカツカツになるのは「たて」のほうです。
ステップ2:たてが1になるまで減らす
前提①より、たては1周ごとに2個ずつ減ります。たての7からスタートすると、
7 → 5 → 3 → 1
このように、3周ぶん並べるとたては1個になります。
ステップ3:横に何列残るかを数える
一方の横は10。たてを1にするまでに3周ぶん並べたので、横も左から3列、右から3列、合わせて6列ぶんが使われます。だから真ん中に残る列は、
10 − 6 = 4(列)
最後に残るのは「たて1個 × 横4列」の形。つまり同じ色のタイルが横一列に4個並んだ状態です。
答え:4個

なるほど、図3が縦長だったから、つい縦長で考えそうになりました。

そうそう、そこがこの問題の落とし穴。数字を見て「横長」と決めてから動き出せば、あとは減らして数えるだけなんだ。
5. (3)b=14で最後が4個——aはいくつ?【場合分け】
最後の(3)が、この問題のいちばんの山場です。横b=14で、最後に並べるタイルが4個になった。このときのaを求めます。
ここでのポイントは、「最後が4個になる形」は1種類じゃないということ。答えを1つだと思い込むと、片方を見落として減点されてしまいます。最後に4個で終わる形を、落ち着いて数えてみましょう。
パターンをまず洗い出す
同じ色のタイルが4個で終わる形は、次の3つが考えられます。
- ア:横1列に4個(=たてが1、横が4で終わる)
- イ:たて1列に4個(=横が1、たてが4で終わる)
- ウ:2個×2個の正方形(=たて2、横2で終わる)
このうち、イ(たて1列)は今回ありえません。たて1列で終わるということは、横が最後に1になるということ。でも横のb=14は偶数です。偶数は 14 → 12 → … → 2 → 0 と減っていくので、途中で1になることはありません。1になれるのは奇数だけ。だから、考えるのはアとウの2パターンです。
パターンア:最後が「横1列に4個」のとき
最後が横1列に4個ということは、この4個ぶんが横の中央に残る形です。横14からこの4個ぶんを引いて、残りを左右で半分こします。
14 − 4 = 10
10 ÷ 2 = 5
左から5周、右から5周、真ん中に4個、という並びですね。つまり横は「5 + 4 + 5」で14。ここで思い出したいのが前提①、1周ごとにたても横も同じだけ減るということ。横が中央に届くまで5周かかったなら、たても同じ5周ぶん減っています。
たては1周で2個ずつ減るので、5周ぶんで 2 × 5 = 10個。最後にたてが1(横1列だから)で終わるには、
a = 1 + 10 = 11
たてを並びで見ると5 + 1 + 5、つまり上下に5周ずつで中央に1列を残す形です。たて11、横14。たしかに横長で、たてが 11 → 9 → 7 → 5 → 3 → 1 と減って最後に横1列4個が残ります。a=11がひとつ目の答えです。
パターンウ:最後が「2個×2個」のとき
もうひとつは、最後が2×2の正方形で終わるパターン。このときは、たても横も最後に2で終わる必要があります。横14が最後に2で終わるには、
6 + 2 + 6 = 14
このように、左右に6列ずつ並べて中央に2列残す形になります。たてと横がまったく同じ条件でそろわないと2×2にはならないので、たても同じく、
a = 6 + 2 + 6 = 14
たて14、横14。両方が同時に2までカツカツになって、最後に2×2の4個が残ります。a=14がふたつ目の答えです。
(3)の答え
答え:a = 11、a = 14 の2つ
条件の「たて・横いずれも5個以上」も、11も14もどちらも満たしています。「答えは1つ」と決めつけない——これが(3)で満点を取るための最大のコツです。
6. よくあるつまずき3つ
つまずき①:図の「縦長」の見た目に引っぱられる
(2)の図3がたまたま縦長だったせいで、たてを基準に考え続けてしまうミスです。図の見た目ではなく、a と b の数字の大小で「縦長・横長」を判断してください。図はわざとミスリードしてくることがあります。
つまずき②:縦と横どちらを基準にするか決めずに数え始める
「とりあえず並べてみよう」と手を動かし始めると、途中でたてと横がこんがらがって数え間違えます。先にカツカツになるのはどっちかを最初に決めてから動くと、一気に見通しがよくなります。
つまずき③:答えを1つだと思い込む(場合分けの見落とし)
(3)のように「最後が4個」と言われたとき、横1列・たて1列・2×2という複数の終わり方があります。1つ見つけて満足せず、ほかの形はないかを必ず確認しましょう。今回はたて1列が偶数の条件で消えるので、答えは2つでした。
7. FAQ
Q. そもそも、こういう問題の図ってどう書けばいいの?
きれいに全部を書く必要はありません。「たての列が7、5、3、1と減っていく」ことがわかる簡単な図で十分です。外側の枠を1つ書いて、その中に一回り小さい枠、さらに小さい枠…と、玉ねぎのように何本か線を引くイメージ。全部のマスを描こうとすると時間がかかるので、「たてと横が何個ずつか」だけメモできればOKです。
Q. 1周で2個ずつ減るのはなぜ?
内側に1周並べると、たての辺は上と下から1個ずつ内側に入ってきます。上で1個、下で1個、合わせて2個短くなる、というわけです。横も同じで、左右から1個ずつで2個減ります。だから「1周=たても横も−2」とセットで覚えてしまいましょう。
Q. 最後が「1列」になるか「2×2」になるかは、何で決まるの?
たて・横の数が偶数か奇数かで決まります。奇数は 7 → 5 → 3 → 1 と最後に1になるので「1列」で終わり、偶数は 14 → … → 2 と最後に2になるので「2×2」で終わります。(3)で横14(偶数)のときにたて1列がありえなかったのは、この仕組みが理由です。
8. まとめ
・内側に1周並べるごとに、たても横も2個ずつ減る
・解き出す前に、a・bの数字で「縦長か横長か」を見極める(図の見た目にだまされない)
・先にカツカツになるほうを基準に、1になるまで減らして数える
・最後の形は「1列」か「2×2」の2パターン。偶数か奇数かで決まる
・「最後が○個」と言われたら、答えが複数ないかを必ず場合分けで確認する
この問題は、Lafの公式LINEに実際に届いた質問をもとに動画で解説したものです。「図の書き方からわからない」「この規則性の問題の解き方を教えてほしい」——そんなときは、公式LINEから気軽に送ってください。
無料のオンライン授業や自習室も開催しています。「わからない」を「わかった!」に、一緒に変えていきましょう。
あわせて読みたい



動画でくわしく確認する
この内容は、こちらの動画でくわしく話しています。
毎朝7:15から勉強相談ライブをやっています
オンライン学習塾Lafのおっしー塾長が、毎朝7:15からInstagramで中学生の勉強相談ライブを配信しています。
「やる気が出ない」「覚えられない」といった悩みに、その場でお答えします。
勉強の悩みを直接相談したいときは、公式LINEからどうぞ。無料でお答えします。


関連記事