三角形の合同の証明では、「何が条件で、何を証明したいことなのか」が混ざると、証明の流れがくずれてしまいます。
この記事では、BD=CEを証明する問題で、間違った証明のどこがいけないのかと、正しい考え方を解説します。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
図のように、EはAB上、DはAC上にあり、AB=AC、AD=AEが成り立っています。
このとき、BD=CEであることを証明したいとします。
次のような証明は間違いです。
△ABDと△ACEにおいて、AB=AC、AD=AE、BD=CEである。
よって、3組の辺がそれぞれ等しいので、△ABD≡△ACE。
したがって、BD=CEである。
この証明のどこが間違っているのかを説明し、正しい証明の流れを考えます。
解き方(ステップ解説)
ステップ1: 仮定と結論を分ける
まず、問題文で最初からわかっていることを仮定、これから示したいことを結論として分けます。
仮定は、AB=AC、AD=AEです。
結論は、BD=CEです。
BD=CEはこれから証明したいことなので、最初から条件として使ってはいけません。
ステップ2: △ABDと△ACEを取り出す
BDとCEは、それぞれ△ABDと△ACEの中にある辺です。
そのため、BD=CEを示すには、まず△ABDと△ACEが合同であることを証明するのが自然です。
合同な三角形では、対応する辺の長さが等しくなります。
つまり、△ABD≡△ACEがいえれば、対応する辺としてBD=CEがいえます。
ステップ3: 使える合同条件を考える
△ABDと△ACEで、問題文からわかる等しい辺を書き出します。
AB=AC
AD=AE
これで、2組の辺がそれぞれ等しいことがわかりました。
次に見るのは、その2組の辺の間の角です。
∠BADと∠CAEは、どちらもAのところにある同じ角なので等しいといえます。
∠BAD=∠CAE
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
この合同条件が使えるので、△ABD≡△ACEといえます。
ステップ4: 対応する辺からBD=CEを結論づける
△ABD≡△ACEがわかったら、合同な図形の対応する辺に注目します。
△ABDのBDに対応するのは、△ACEのCEです。
したがって、合同な三角形の対応する辺は等しいので、BD=CEです。
答え: 間違いは、結論であるBD=CEを仮定として使っていること
よくあるミス・つまずきポイント
ミス1: 証明したいことを先に使ってしまう
今回のいちばん大きなミスは、BD=CEを証明したいのに、証明の途中で「BD=CEである」と書いてしまったことです。
これは、ゴールを最初から条件として使っていることになります。
証明では、問題文に書かれている仮定からスタートして、結論までたどり着く必要があります。
ミス2: どの三角形を比べるかが見えない
図のまま考えると、どの辺とどの辺を比べればよいのか分かりにくくなります。
動画では、△ABDと△ACEを取り出して考えていました。
合同証明では、まず比べる2つの三角形をはっきりさせることが大切です。
まとめ
- 仮定はAB=AC、AD=AEで、結論はBD=CEです。
- BD=CEは証明したいことなので、最初から条件として使ってはいけません。
- △ABDと△ACEでは、AB=AC、AD=AE、∠BAD=∠CAEが使えます。
- 合同条件は「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい」です。
動画では実際に手を動かしながら解説しています。
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