式の展開と因数分解の計算では、すぐに大きな数を計算しようとしてミスが増えることがあります。
この記事では、平方の差を使って先に因数分解し、約分や打ち消しで計算をすっきりさせる方法を解説します。
この記事でわかることは、(a – b)(a + b) = a² – b² を使った計算の工夫です。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
次の計算をしなさい。
(1) (22² – 11² + 52² – 41² + 82² – 71²) ÷ (11³ × 3²)
(2) (2 – 1)(2 + 1) + (3 – 2)(3 + 2) + …… + (100 – 99)(100 + 99)
解き方(ステップ解説)
ステップ1: 平方の差で因数分解する
まず使う公式は、a² – b² = (a – b)(a + b)です。
(1)の分子は、この公式を使って分けることができます。
22² – 11² = (22 – 11)(22 + 11) = 11 × 33
52² – 41² = (52 – 41)(52 + 41) = 11 × 93
82² – 71² = (82 – 71)(82 + 71) = 11 × 153
分子 = 11 × 33 + 11 × 93 + 11 × 153
分子 = 11(33 + 93 + 153)
大きな数をいきなり二乗せず、共通している数でくくるのがポイントです。
ステップ2: 先に約分してから計算する
33 + 93 + 153 は、すべて3の倍数です。
33 + 93 + 153 = 3(11 + 31 + 51)
33 + 93 + 153 = 3 × 93
つまり、分子は次のようになります。
分子 = 11 × 3 × 93
全体は、次の形です。
(11 × 3 × 93) ÷ (11³ × 3²)
11を1つ、3を1つ約分します。
= 93 ÷ (11² × 3)
93は3 × 31なので、さらに3で約分できます。
= 31 ÷ 11²
11² = 121
答えは 31/121です。
ステップ3: 連続する式も平方の差に変える
(2)も、同じ公式を使います。
(2 – 1)(2 + 1) = 2² – 1²
(3 – 2)(3 + 2) = 3² – 2²
(4 – 3)(4 + 3) = 4² – 3²
同じように、最後は次のようになります。
(100 – 99)(100 + 99) = 100² – 99²
したがって、式全体は次の形になります。
(2² – 1²) + (3² – 2²) + (4² – 3²) + …… + (100² – 99²)
ステップ4: 打ち消し合う項を見つける
並べて見ると、+2² と -2²、+3² と -3² のように、途中の項が消えていきます。
同じように、98²や99²も前後の項で打ち消し合います。
残るのは、最初の -1² と最後の 100² だけです。
残る式 = 100² – 1²
= 10000 – 1
答えは 9999です。
よくあるミス・つまずきポイント
大きな数を最初に計算してしまうと、計算量が増えてミスしやすくなります。
動画でも説明しているように、計算はできるだけ最後に残し、先に因数分解や約分ができないかを見ます。
打ち消しの符号を見落とすこともよくあります。
2² と -2² のように、同じ数で符号が反対だから消えるので、符号をていねいに確認しましょう。
まとめ
- 平方の差は a² – b² = (a – b)(a + b) を使います。
- 分数の計算では、大きな数を出す前に因数分解して約分します。
- 連続する式では、途中の項が打ち消し合う規則性を見つけます。
- 今回の(2)の答えは 9999 です。
動画では実際に手を動かしながら解説しています。
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