先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
課題テストの勉強法は、新しい問題集を買わないことから始まる

夏休み明けに課題テストがあるんですけど、何をしたらいいですか? 新しい問題集を買ったほうがいいですか?

買わなくて大丈夫です。というより、買うと点数が下がることもあります。
夏休みも後半に入ると、書店のテスト対策コーナーの前で足が止まる方が増えます。「このままで大丈夫なのかな」「1冊くらい買い足したほうがいいのかな」。その気持ちは、とてもよく分かります。
でも、課題テストの勉強法は、じつはとてもシンプルです。
多くの学校では、夏休みの宿題そのものが、課題テストの出題範囲です。
だから新しい問題集を買うと、範囲ではないところを解き始めることになります。時間もお金も、いちばん効率の悪いところに使われてしまう。手元にある宿題こそが、そのままテスト勉強の教材なんです。
この記事では、なぜ課題テストだけ範囲表が配られないのか、うちの学校がどのタイプなのかを確かめる方法、そして宿題を「2周目を回すもの」に切り替える5つのステップまでをまとめます。
なぜ課題テストだけ範囲表が配られないのか
定期テストには、必ず範囲表が配られます。「教科書のここからここまで」「ワークの何ページから何ページまで」と、紙で示されます。
ところが課題テストには、その紙がありません。だから「範囲のないテスト」だと思い込んでしまう。ここが最初の勘違いです。
理由1 宿題そのものが範囲表だから
範囲表が配られないのではありません。もう配り終わっているんです。7月に。
7月に配られた、あの分厚い宿題の束。あれが範囲表そのものです。学校は「宿題を出しなさい」としか言わないので、「宿題=出題元」だとはっきり言われることが少ない。だから親も本人も気づかないまま夏休みが終わっていきます。
課題テストは、夏休みの課題をきちんと解いて、自分の力になっているかを確かめるためのテストです。だから、基本的には宿題から出ます。
理由2 課題テストは宿題の2周目を出しているだけだから
出題する側の立場で考えると分かりやすくなります。宿題を理解できたかを確かめたいのですから、初見の問題を出す必要がありません。宿題で見た問題の数字を変えたもの、同じ単元の類題が中心になります。
つまり課題テストは、宿題の2周目を、テストという形でやらせているだけなんです。
ただし、学校によって運用は違います。「うちの学校は宿題と全然違う問題が出た」という声も実際にあります。だからこそ、一般論を信じるのではなく、自分の学校の紙で確かめるのがいちばん早い。その方法は次の見出しでまとめます。
課題テストと実力テストは、名前が似ているだけで中身が別物
ここは勘違いしている方がとても多いところです。
夏休み明けの同じ時期のテストを、「課題テスト」と呼ぶ学校と「実力テスト」と呼ぶ学校があります。名前は似ていますが、範囲がまったく違います。
| 課題テスト | 実力テスト | |
|---|---|---|
| 出題範囲 | 夏休みの宿題 | 中1から今まで習ったところ全部 |
| 対策 | 宿題を2周目に回す | 学年をまたいだ総復習 |
| 教材 | 手元の宿題でよい | 総復習用の教材が要ることもある |
実力テストの場合、中1なら1年生の前期の内容、中2なら中1と中2、中3なら中1・中2・中3の全部が入ってきます。模試に近いイメージです。
同じ「夏休み明けのテスト」でも、この2つで対策方法はまったく変わります。
だから、まず把握してほしいことがあります。お子さんの学校の夏休み明けは、課題テストなのか、実力テストなのか、それとも両方あるのか。ここを取り違えると、8月の勉強がまるごとズレます。
実力テストだった場合の対策方法は、実力テストの勉強法にまとめていますので、あわせてご覧ください。
うちの学校はどっちか、紙で確かめる3つの方法
「学校によって違います」で終わらせても、家庭では動けません。誰に、どこを見れば分かるのかまで具体的にお伝えします。
- 宿題のプリントや一覧表の文言を見る。「課題から出題します」「9月◯日に課題テストを実施」と書かれていることが多いです
- 学年だより、夏休みのしおり、予定表を見る。テスト名がそのまま書いてあります。「課題テスト」なら範囲あり型、「実力テスト」なら範囲なし型の可能性が高いです
- お子さんに去年どうだったか聞く。中2と中3は経験ずみです。「去年、宿題と同じ問題出た?」の一言で分かります。中1のお子さんは、部活の先輩か担任の先生に聞いてもらってください
もうひとつ、意外と使えるのが中学校のホームページです。年間スケジュール表がPDFで置いてあることがあります。少し古びたページに眠っていることが多いのですが、A4横のスケジュール表をダウンロードすると、夏休み明けのテスト名まで載っていることがあります。
プリントは、なくしてしまうこともあります。「もう捨てちゃった」というときは、学校のホームページを先に見てみてください。
うちの子の宿題はどの状態?3パターンで診断する
うちの学校は課題テスト型だと分かったら、次は宿題の状態を見ます。ここで打ち手が変わります。
1 まだ終わっていない
じつは、いちばん有利な状態です。これから解くぶんが、そのままテスト勉強になるからです。焦って答えを写しにいかず、この記事の5ステップどおりに進めれば、それが対策になります。
2 終わったけれど、答えを写した
提出物としては間に合いますが、テストでは0からのスタートになります。本人にも自覚があることが多いので、責めないでください。責めずに「じゃあ今から2周目やろう」と接続するのがいちばん早いです。
3 1周終えて、満足している
いちばん見落とされるのがここです。まじめな子ほど、この状態で止まります。
見るポイントは2つ。丸つけをしているか。そして、間違えたところをやり直しているか。「終わった」の定義が「全部のマスが埋まった」になっていると、テストでは点になりません。

問題を解いて全部満点だったら、勉強した意味がないんですよ。間違えるために解いているので。
(ちなみに、すでに2周終えて完璧という状態なら、この記事の内容はもう卒業しています。2学期の最初の単元の予習に進んでください)
やってはいけない課題テスト対策3つ
1 新しい問題集を買い足す
範囲ではないところを解くことになります。時間もお金も、いちばん効率の悪いところに使われます。まずは学校の宿題を完璧にすること。買い足しが有効なのは、実力テスト型だと分かったときだけです。
2 1周やって、丸つけをして終わりにする
ここがいちばん人数が多く、いちばんもったいないパターンです。
丸つけは作業ではなく診断です。そこからが勉強です。
分からなかったところを分かるようにするから成績が上がります。丸つけをして終わりにするのは、健康診断を受けて結果票を見ずに捨てているのと同じです。
もうひとつ大事なのが解き直しです。翌日か翌々日に、もう一度解いてみてください。エビングハウスの忘却曲線という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。1日たつと多くを忘れてしまう、という話です。記憶の仕方によって差はありますし、諸説あるのですが、人が忘れる生き物であること自体は変わりません。だからこそ、翌日の解き直しが効きます。
3 提出だけを目的にして、答えを写す
提出物としては100点、テストとしては0点です。しかも、写すだけでは「主体的に学習に取り組む態度」の評価も上がりません。
今日からできる5つのステップ
ここが記事の心臓部です。原則はひとつだけ。
宿題を「終わらせるもの」から「2周目を回すもの」に切り替える。
学校から渋々やらされる提出物だと思っていると、提出するためのものになってしまいます。そうではなく、夏休みのあいだに成績を上げるための教材を、学校が配ってくれていると捉え直すところから始めます。
ステップ1 全部並べて、量を数える
5教科のワークとプリントを、机に全部出します。そして残りのページ数と問題数を数えます。数えるだけで、頭の中の「終わらない」が具体的な数字に変わります。
そのうえで、終わらせる期限を決めて割ります。お盆までに終わらせるつもりなら、8月15日までの日数で割ります。
たとえば8月5日なら、残りは10日か11日。
残りの問題数 ÷ 11 = 1日あたりの量
この1日あたりの数まで落とし込むのが、いちばん大事なところです。
もし「残り10日で全部なんて無理」と感じるなら、期限を8月20日まで伸ばしてかまいません。というのも、モチベーションはこういう式で決まるからです。
モチベーション = やれそう感 × やりたい感
はなから「終わらない」と思ってしまうと、やれそう感がゼロになり、掛け算の答えもゼロになります。終わりそうだと思えるところまで分解するのが先です。
ステップ2 丸つけをして、印を2種類つける
1周目を解いたら、丸つけをしながら、間違えた問題に印をつけます。記号は好きなもので構いませんが、2種類に分けるのが肝心です。
- △ = 解説を読んでも、意味が分からなかった問題
- ○ = 間違えたけれど、解説を読んだら分かった問題
分からなかった問題を分別しておく。これだけで、このあとの動き方が変わります。
ステップ3 ○と△が、それぞれ何問残っているか数える
2周目に入る前に、○と△がいくつあるのかを把握します。ここでもまた「数える」です。
そして、その数をテストまでの残り日数で割ります。たとえば2周目にやる問題が60問で、残りが20日なら、1日3問。
60問 ÷ 20日 = 1日3問
3問なら、朝ごはんの前に終わります。引き算ではなく、割り算です。残り日数から引いていくと焦るだけですが、割ると1日ぶんの量になります。
ステップ4 ○の印だけ、2周目を解く
ここは「逆じゃないの?」と驚かれるところです。分からなかった△のほうを先にやるべきなのでは、と。
判断の分かれ目は、目標点です。満点をねらうなら全部やり直す必要があります。でも「前回より少し良くしたい」「今の実力から一段上げたい」のであれば、解説を読んでも分からなかった問題は、いったん置いておきます。
やるのは、解説を読んだら分かったのにミスしてしまった問題のほうです。数も多く、点数への戻りがいちばん早い。ここを確実に取れる土台に変えるのが先です。
ステップ5 △が残ったら、そこだけ前の学年に戻る
○が完璧になって、△だけが残った。そこまで来たら、△に向き合います。
数学と英語は積み上げ式の教科です。理科と社会は暗記系なので単元ごとに独立していますが、数学と英語は前の学年の内容が抜けていると、いまの単元の解説を読んでも入ってきません。
つまり△は、いまの単元でつまずいているのではなく、土台が抜けているサインです。だから、その1か所だけ前の学年に戻る。全部やり直す必要はありません。
公式LINEに「課題テスト」と送るだけで、3つとも受け取れます(無料)
- 夏休みの宿題 2周目チェックシート(A4 2枚)。5教科ぶんの「まだ解いてない数・○の数・△の数・2周目にやる数・1日あたり」を書き込む表と、21日分の進捗チェック表です。ステップ1〜3がそのまま埋められます
- 数学の「戻る場所」対応表(A4 4枚)。△が出た単元から、どこまで戻ればいいかが引けます。ステップ5の受け皿です
- おっしー塾長の無料授業3回。単元の総復習も、苦手なところの解説も選べます
追加したら「課題テスト」と送ってください。
(登録者が2万人を超えているため、キーワードを送っていただかないと個別の反応が難しくなっています。お手数ですが、この5文字をそのまま送ってください)
教科別のねらい目
同じ「宿題が範囲」でも、教科によって取りやすさが変わります。
- 国語。漢字と文法は宿題から直接出やすい教科です。塾業界では「国語は夏休みの課題からほぼ同じ問題が出るので、いちばん点を取りやすい」とも言われています
- 数学。宿題の類題がそのまま出やすく、計算問題は数字が変わるだけのことが多いです。ステップ4の○の解き直しがそのまま効きます
- 英語。宿題の長文や文法問題がそのまま出ることがあります。教科書本文の音読を戻すのも有効です
- 理科・社会。単元が独立しているので、宿題の範囲だけ詰めれば直前でも上がります。時間が足りないときは、ここから手をつけるのが効率的です
学年別の注意点
中1。初めての課題テストです。範囲が宿題だと知らないまま受ける子がいちばん多い学年でもあります。まずは「宿題が範囲」を知るだけで差がつきます。
中2。2学期は数学の一次関数や証明が山場になります。課題テストの点数そのものより、2学期の準備ができているかを見る材料として使ってください。
中3。ここだけは注意が必要です。「課題テスト」と呼びながら、中身は実力テスト型(中1・中2の全範囲)という学校が少なくありません。中3のご家庭は、この記事の3つの確かめ方を必ず通してください。内申や私立推薦の判定材料にする学校もあります。
点数が取れなかったときのリカバリー
課題テストは、2学期の授業が始まる前の最後の健康診断です。悪かったこと自体に価値があります。
見てほしいのは点数ではなく、△が何問あったかです。△が多かった教科は、土台が抜けている教科です。
そして課題テストは、2学期の中間テストのおよそ1か月半前にあります。つまり、失点をそのまま次の得点に変える時間が残っています。課題テストで落とした単元は、中間テストの出題単元とかなり重なります。9月の授業と並行して、その1か所だけ戻す。それだけで中間の結果が変わります。
おうちの方へ|親は教える係ではなく、数える係
最後に、保護者の方へワンポイントだけ。
NG「新しい問題集、買ってこようか?」
心配だからこその一言なのですが、子どもには「今のままでは足りない」と言われているように聞こえます。
OK「間違えたところ、あとどれくらい残ってる?」
数を聞く質問です。責めていないので答えやすく、そのまま現在地の確認になります。「これは理解できたの? できてないの?」と一緒に見てあげるだけでも、かなり効果があります。
親の役割は、教える係ではなく数える係です。ステップ1とステップ3の「数える」「割る」を、一緒にやってあげてください。それだけで、お子さんの1日の量が決まります。
よくある質問
課題テストは内申に入りますか?
学校によって扱いが分かれます。定期テストと同じ扱いにする学校、半分程度で見る学校、参考記録にとどめる学校など、いくつかのパターンが観測されています。ただ、分類を知っても動けることは変わりません。まずは、この記事の確かめ方でご自身の学校のパターンを特定するのが先です。
もう宿題を全部提出してしまい、手元にありません
答えのコピーや、撮っておいた写真で代用してください。次からは、提出前に間違えたページだけ写真を撮っておくと、そのまま2周目の教材になります。
何日前から始めればいいですか?
日数から決めないでください。残った問題数を、残り日数で割ります。1日3問を超えるなら今日から始めるサインです。
宿題が全部終わっていて、間違い直しも終わりました。次は何をすればいいですか?
2学期最初の単元の予習に進んでください。課題テスト対策としては完成しているので、そこから先は貯金になります。
まとめ
- 課題テストの範囲は、7月に配られた夏休みの宿題そのもの。新しい問題集は要らない
- 課題テストと実力テストは別物。宿題のプリント・学年だより・去年の経験の3つで、うちの学校がどっちか確かめる
- 丸つけのあとに○と△の印をつけ、○だけを残り日数で割って2周目を回す
- △が残ったら、そこだけ前の学年に戻る
- 保護者は教える係ではなく、数える係
夏休みはまだ残っています。今日、宿題のプリントをもう一度見るところから始めてみてください。
公式LINEに「課題テスト」と送るだけで、3つとも受け取れます(無料)
- 夏休みの宿題 2周目チェックシート(A4 2枚)
- 数学の「戻る場所」対応表(A4 4枚)
- おっしー塾長の無料授業3回
追加したら「課題テスト」と送ってください。
動画でくわしく確認する
この内容は、こちらの動画でくわしく話しています。
毎朝7:15から勉強相談ライブをやっています
オンライン学習塾Lafのおっしー塾長が、毎朝7:15からInstagramで中学生の勉強相談ライブを配信しています。
「やる気が出ない」「覚えられない」といった悩みに、その場でお答えします。
勉強の悩みを直接相談したいときは、公式LINEからどうぞ。無料でお答えします。





関連記事
記事は見つかりませんでした。