
小数って、ルート125の平方根をなくしたときにできる数のことですよね。そこがよくわからなくて止まっちゃって。

これね、小数で表す必要、実はないんですよ。聞かれているのは整数部分がどこか、それだけだから。
これは、実際の授業でのやり取りです。中3数学の平方根でよく出てくるタイプの問題ですね。問題文にある「小数で表したとき」という言葉に引っ張られると、急に手が止まりやすくなります。今回は、小数に直さずに整数部分だけを取り出す考え方を、順番に解説します。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
√125を小数で表したとき、整数部分の値を求めなさい。
平方根の単元では定番の問題です。√125と言われても、電卓なしで小数に直せる形ではありません。「じゃあどうやって小数にするんだろう」と考え始めると、そこから先に進めなくなります。
授業でも、生徒が最初につまずいたのはまさにこの部分でした。ルートを外して小数の形にしないと答えが出せない、と思い込んでしまうところです。
「小数で表す」に引っ張られない
まず押さえたいのは、この問題は小数を計算しなくても答えが出るということです。
聞かれているのは「整数部分の値」だけです。整数部分というのは、小数で書いたときの小数点より左側にある数のことです。たとえば3.74なら整数部分は3、11.18なら整数部分は11です。
つまりこの問題は、「√125を小数で書いたら、小数点の左には何が来ますか」と聞いているだけなのです。小数点より右がどんな数字の並びになるかは、聞かれていません。
問題文の言葉づかいは少しまわりくどいのですが、やることは「√125が、どの整数とどの整数の間にあるか」を調べるだけ。ここが見えると、一気に手が動くようになります。
まず√11で感覚をつかむ
いきなり125だと数が大きいので、授業では小さい数で先に感覚をつかみました。√11を例にしてみます。
11の近くにある、2乗になっている数を思い出します。9と16です。
9は3の2乗、16は4の2乗ですね。そして9 < 11 < 16なので、ルートをつけた形でも大小の関係はそのまま並びます。
√9 < √11 < √16
ここで√9と√16は、ルートを外せます。
3 < √11 < 4
√11は3より大きくて4より小さい。ということは、小数で書いたら3.○○という形になります。小数点より右がいくつになるかはわかりませんが、整数部分が3であることだけは、計算せずに確定します。
授業でもここで生徒の反応が変わりました。小数部分はわからなくていい、と気づけた瞬間です。
核となる考え方:近い2つの整数の2乗ではさむ
√11でやったことを、言葉にしておきます。
なんとかの2乗、で中の数をはさむ
これが今回のポイントです。ルートの中の数を、2つの平方数(整数を2乗した数)ではさんでしまえば、両端のルートは外れて整数になります。すると、真ん中のルートがどの整数とどの整数の間にいるかが見えます。
大事なのは、はさむ2つを連続する整数の2乗にすることです。3の2乗と4の2乗のように、間に整数をはさまない組で取ります。ここが離れていると、たとえば「3と5の間」のような答えになってしまい、整数部分が1つに決まりません。
やることはシンプルです。ルートの中の数の近くにある平方数を、下と上から1つずつ探す。それだけです。
3ステップで解く
では、この考え方で√125を解いていきます。
ステップ1: 125をはさむ2つの平方数を探す
125に近い平方数を思い出します。授業で使ったのは、11の2乗と12の2乗でした。
11² = 121
12² = 144
125は、121より大きく144より小さい数です。
121 < 125 < 144
11の2乗と12の2乗は、覚えておくと平方根の単元でよく使います。忘れていても、その場で11×11、12×12と計算すれば出せます。
ステップ2: 全体にルートをつける
ステップ1で作った不等式の3つの数すべてに、ルートをつけます。
√121 < √125 < √144
ルートの中の数が大きくなれば、ルートをつけた数も大きくなります。だから、大小の並びはそのままです。
ステップ3: 両端のルートを外して読む
121は11の2乗、144は12の2乗なので、両端のルートは外れます。
11 < √125 < 12
√125は11より大きく、12より小さい。つまり小数で書いたら11.○○という形になります。
よって、整数部分は次のようになります。
答え:11
答えの確かめかた
出した答えが合っているかは、2つの向きから見ておくと安心です。
1つ目は、掛け算で戻す確認です。11×11=121で、これは125より小さい。12×12=144で、これは125より大きい。ルートの中の125が、121と144の間にきちんと収まっています。
2つ目は、はさんだ2つの整数が隣どうしになっているかの確認です。今回は11と12なので、間に整数はありません。もしここが11と13のように離れていたら、整数部分が11なのか12なのか決められません。答えを書く前に、はさんだ2つが連続しているかを見ておきます。
この2つを見るだけで、はさむ数を取り違えるミスにはだいたい気づけます。
よくあるつまずき
つまずき1: 「小数で表す」を見て、割り算を始めてしまう
いちばん多いのがこれです。授業でも、生徒が止まっていたのはこの部分でした。小数にしろと言われた気がして、125を何かで割ろうとしたり、ルートを外す方法を探したりしてしまいます。
小数の値そのものは、この問題では求めなくてかまいません。聞かれているのは整数部分だけです。問題文を読んだら、まず「何を答えるのか」を先に確認する。これだけで手の動きが変わります。
つまずき2: はさむ数を、平方数以外で取ってしまう
125の近くだからといって、120と130ではさんでも意味がありません。√120も√130もルートが外れないので、整数の答えが出てこないからです。
はさむ数は、必ず整数の2乗になっている数から選びます。1、4、9、16、25、36、49、64、81、100、121、144。この並びを言えるようにしておくと、探す時間が短くなります。
つまずき3: 小数部分も出さないといけないと思ってしまう
「小数で表したとき」と書いてあるので、小数第1位、第2位まで出す必要があると感じてしまうパターンです。整数部分だけを聞かれているときは、小数点より右は手つかずのままで問題ありません。授業でも「小数部分はわからなくていい」と確認したところでした。
よくある質問
Q. 整数部分というのは、具体的に何を指しますか?
A. 小数で書いたときの、小数点より左側の数のことです。11.18なら11、3.74なら3が整数部分です。√125は11と12の間の数なので、小数で書けば11.○○の形になり、整数部分は11ということになります。
Q. 11の2乗や12の2乗を覚えていない場合はどうすればいいですか?
A. その場で計算して大丈夫です。11×11=121、12×12=144と手を動かせば出てきます。ただ、平方根の単元では2乗の数を何度も使うので、1の2乗から20の2乗くらいまでは書き出して眺めておくと、問題を解くスピードが上がります。
Q. 小数部分を求めなさい、と聞かれたらどう答えますか?
A. もとの数から整数部分を引いた形で書きます。√125の場合、整数部分が11なので、小数部分は√125 − 11 です。小数の値を出す必要はなく、この式のままが答えになります。整数部分さえ出せていれば、そのまま引き算の式にするだけです。
Q. ルートの中が平方数そのものだったときは、どうなりますか?
A. たとえば√121なら、121は11の2乗なのでルートが外れて11になります。この場合は小数ではなく整数そのものなので、整数部分は11、小数部分は0です。まずルートの中が平方数かどうかを見て、そうでないときに今回のはさむ方法を使う、という順番になります。
今回のポイントまとめ
- 「小数で表したとき」と書いてあっても、小数を計算する必要はない
- 聞かれているのは、小数点より左に来る数(整数部分)だけ
- ルートの中の数を、連続する2つの整数の2乗ではさむ
- 125は121(11の2乗)と144(12の2乗)の間なので、11 < √125 < 12
- よって√125の整数部分は11
- 確かめるときは、掛け算で戻す・はさんだ2つが隣どうしかを見る、の2点
もっと詳しく見たい人は、実際の解説動画も参考にしてください。生徒とのやり取りをそのまま収録しているので、どこで手が止まりやすいかも一緒に確認できます。
平方根は、記号の見た目に押されて難しく感じやすい単元です。今回のように「実は何を聞かれているのか」を先に確かめると、使う道具がぐっと減ります。分からない問題があれば、公式LINEで気軽に質問してくださいね。
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