【中2数学】三角形の合同を証明!垂線からできる図形と補助線1本のコツ|灘高校 過去問の証明問題を解説1 min read

数学
生徒
生徒

先生、この証明わからないんです…。垂線を引いてできる三角形の合同って、どこから手をつければいいのか、まったく見えなくて。

おっしー
おっしー

よし、いい質問だね。実はこの問題、「どこが等しいか」を先に探すだけで、道が一気に開けるんだ。今日は一緒に、灘高校の過去問を使って、その”見つけ方”を身につけていこう。

図形の証明って、「ひらめき勝負」だと思っていませんか。垂線が出てきて、点がいくつも登場して、「どこから書き始めればいいの?」とフリーズしてしまう。中2の後半でつまずく子が本当に多いところです。

でも大丈夫です。今日の記事を読み終わるころには、証明は「ひらめき」ではなく「手順」なんだ、という感覚が持てるはずです。今回題材にするのは、あの灘高校の過去問。難関校の問題ですが、使う道具は中2で習うものばかりです。

先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。

 

今回の問題(灘高校 過去問)

まずは問題文を整理しましょう。少し登場人物(点)が多いので、ゆっくりいきます。

> △ABCにおいて、辺BCの中点をMとする。
> 辺AB、AC上にそれぞれ点D、Eをとると、MD=ME∠DME=90° となった。
> 点Bを通り辺ACに平行な直線と、直線EMとの交点をFとする。
> また、点Dを通り辺ABに垂直な直線と、点Eを通り辺ACに垂直な直線との交点をGとする。
>
> 次の(1)、(2)を証明しなさい。
> (1) ∠EDF=90°
> (2)【難】△DBF≡△DGE

読んだだけで「うっ…」となった人、正常です(笑)。点がM、D、E、F、Gと5つも出てきますからね。でも、こういうときこそ、いきなり答えを出そうとしないのがコツです。

Mは辺BCの「まん中」。DとEはMから同じ距離(MD=ME)で、しかもその2本は直角(∠DME=90°)に開いている。つまりMを頂点にした直角二等辺三角形の骨組みが、すでに図の中にあるんですね。ここが今日の出発点です。

動画では、この点の位置関係を実際に図を描きながら、色分けして確認しています。頭の中だけで組み立てるのがしんどい人は、まず動画で「図の全体像」をつかんでから戻ってくると、ぐっと読みやすくなりますよ。

 

核となる考え方 ── 証明は「等しい量さがし」から

証明問題で最初にやることは、「等しいものを、片っぱしから探して書き出す」こと。これだけです。

今回の図で、すぐに言える「等しい」はこの2つ。

  • BM=MC(Mは辺BCの中点だから)
  • MD=ME(問題文に書いてある)

ここに、今回のいちばんの山場が隠れています。それが、点Fをめぐる「MF=ME」という新しい等しさに気づけるかどうか。

なぜMFがMEと等しくなるのか。点Fは「Bを通ってACに平行な線」と「直線EM」の交点でした。この平行と中点の組み合わせから、△MBFと△MCEという2つの三角形がぴったり重なる(合同になる)んです。合同なら、対応する辺MFとMEも等しい。

つまり、こうつながります。

MD=ME=MF

3つの長さが全部そろいました。ここまで来れば、Mを中心にした形がはっきり見えてきます。「等しい量さがし」でMD=ME=MFを見つけられるか──ここが今日いちばんの分かれ道です。

 

(1) ∠EDF=90° の証明

では(1)を、3ステップで組み立てます。式は独立の行に太字で置いていきますね。

ステップ1:△MBF≡△MCE を示す

点Fの取り方から、F・M・Eは一直線上に並びます。この2つの三角形を見比べると、

BM=MC(Mは中点)
∠FMB=∠EMC(対頂角)
∠MBF=∠MCE(BF∥ACの錯角)

「1辺とその両端の角」がそれぞれ等しいので、△MBF≡△MCE。よって MF=ME が言えました。

ステップ2:MD=ME=MF を確認する

もともとMD=MEが与えられていて、ステップ1でME=MFが出ました。だから、

MD=ME=MF

Mから伸びる3本が、全部同じ長さです。

ステップ3:直角二等辺三角形の性質を使う

△DMEを見ると、MD=MEで、間の角∠DME=90°。これは直角二等辺三角形ですね。だから底角は45°、つまり ∠MDE=45°

同じように△DMFも、MD=MFで、∠DMFも90°(FとEは一直線でMの反対側だから)。よって ∠MDF=45°

この2つを足すと、

∠EDF=∠MDE+∠MDF=45°+45°=90°

これで(1)が証明できました。カギは、90°を「45°+45°」に分けて見たこと。1つの直角を、2つの直角二等辺三角形の底角の合計としてとらえる。この見方は、他の証明でも本当によく効きます。

 

(2) △DBF≡△DGE の証明 ── 角度を文字で置いて追いかける

さて【難】マークのついた(2)。ここは、角度に文字を置いて追いかける「角度チェイス」が主役です。数値を当てはめるのではなく、わからない角をα(アルファ)やβ(ベータ)と置いて、式で追いかける。この道具を覚えると、複雑な図形が急に整理されます。

まず、証明したい△DBFと△DGEについて、使える材料を並べます。

  • (1)の途中で、△DMEも△DMFも直角二等辺三角形とわかった → DF=DE(Dから出る2辺が等しい)
  • 点Gの作り方:DG⊥AB(DでABに垂直)、EG⊥AC(EでACに垂直)。この「垂直=90°」が角度チェイスの燃料になります

ここからが角度チェイスです。Dのまわりのある角を α と置きます。すると、DG⊥ABという直角の情報と、(1)で示した∠EDF=90°を組み合わせることで、

  • ∠BDF が「45°-α」の形で表せる
  • 同じように ∠GDE も、Gまわりの直角を使うと「45°-α」の形で表せる

→ 両方とも同じ「45°-α」。だから ∠BDF=∠GDE

もう一組の角も、同じ要領です。今度は三角形の別の頂点まわりの角を β と置いて追いかけると、両方の三角形で「β-45°」という同じ形が出てきます。→ こちらの角も一致。

整理すると、△DBFと△DGEについて、

DF=DE(1辺)
∠BDF=∠GDE(その両端の角の1つ)
もう一組の角も一致(その両端の角のもう1つ)

1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」というASAの合同条件がそろいました。よって、

△DBF≡△DGE

証明完了です。

文字αやβを使った角度の追いかけは、文章だけだと「どの角の話?」と迷いやすいところ。動画では、実際に図に角を書き込みながら、αとβがどこを指すのかを一つずつ色分けして解説しています。途中式の細かいところで手が止まったら、ぜひ動画で図と一緒に確認してみてください。そのほうが、100倍わかりやすいはずです。

 

よくあるつまずき

同じところで手が止まる子には、だいたい共通のパターンがあります。

  • 「MF=MEに気づけず、そこで止まってしまう」
  • → 点Fが出てきたら、まず「平行+中点」のセットを疑うクセをつけましょう。この組み合わせは、ほぼ確実に合同(=等しい辺)を生みます。

  • 「角度をどこにα・βと置けばいいか分からない」
  • → 置く場所は、求めたい角のとなりか、直角(垂線)が絡む角から。垂直マークは「90°」という強力なヒントなので、そこを起点にすると式が回り始めます。

  • 「合同条件をどれにするか決められない」
  • → 辺が1つ等しいとわかったら、その辺の両端の角を狙う(ASA)。角が多く出せそうな図では、この作戦が一番安定します。

つまずくのはダメなことではありません。つまずく場所が毎回同じなら、それは「伸びしろの地図」です。そこだけ集中的に練習すればいいんですから。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. なぜMFがMEと等しくなるのですか?
点Fは「Bを通ってACに平行な直線」と「直線EM」の交点だからです。この平行と、Mが中点であることを合わせると、△MBFと△MCEが合同になります(1辺両端角)。合同な図形の対応する辺は等しいので、MF=ME。この一歩が、今回の証明全体の入口になっています。

Q2. 角度チェイスのコツはありますか?
「わからない角に、まず名前(αやβ)をつけてしまう」ことです。名前をつければ、直角(90°)や直角二等辺三角形の45°を使って、他の角をαの式でどんどん表せます。最後に「両方の三角形で同じ式になった」と示せれば、その角は等しい、と言い切れます。数値ではなく文字で扱うのが、複雑な図形を制するコツです。

Q3. こういう難関校の問題、うちの子に必要ですか?
灘高校の過去問というと身構えますが、使っている道具(中点・平行・垂直・合同条件)はすべて中2の教科書の範囲です。難しいのは知識ではなく「組み合わせ方」。逆に言えば、基本の道具の”つなげ方”を練習する教材として、とても良い題材なんです。

 

まとめ ── 証明は「等しい量さがし」から始まる

今日のポイントを振り返ります。

  • 証明は、まず「等しいものを探して書き出す」ことから
  • 今回の入口は MD=ME=MF に気づけるか(平行+中点で合同 → 等しい辺)
  • (1)は、直角を 45°+45° に分けて見る
  • (2)は、角に α・β と名前をつけて追いかける「角度チェイス」

一つひとつは、決して難しくありません。「ひらめき」ではなく「手順」。この順番でたどれば、難関校の証明も、ちゃんと最後までたどり着けます。

動画では、実際に図を描き、色を分けながら、生徒の「ここがわからない」に一緒に向き合う形で解説しています。文章で読んでモヤっとした部分は、ぜひ動画とセットで確認してみてください。

Lafでは、こうした「解き方の手順」を、オンラインで一緒に手を動かしながら身につけていきます。図形の証明が苦手なお子さんも、「まず等しいものを探す」という第一歩から、無理なく積み上げていけます。気になった方は、まずは公式LINEをのぞいてみてください。

 

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