
「√10の小数部分をbとする」って書いてあるんですけど、この日本語の時点でよく分からないです…

そこでつまずく人はすごく多いよ。まず「小数部分って何?」を3.14で確かめるところから始めようか。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
次の問題を考えます。
√10の小数部分をbとするとき、b²の値を求めなさい。
平方根の単元で必ずと言っていいほど出てくるタイプです。難しいのは計算そのものではなく、「小数部分をbとする」という表現の意味をつかむところです。ここさえ越えれば、あとは展開の公式を使うだけの問題になります。
小数部分とは「元の数−整数部分」
いきなり√10で考えると分かりにくいので、3.14で確かめます。
3.14の小数部分はどこかというと、「.14」の部分、つまり 0.14 です。これは次の引き算で取り出せます。
3.14 − 3 = 0.14
引いた3は、3.14の整数部分です。つまり、
小数部分 = 元の数 − 整数部分
という関係が成り立ちます。√10でもまったく同じで、√10の整数部分さえ分かれば、それを引くだけで小数部分が求められます。
√10の整数部分を求める
では√10の整数部分はいくつでしょうか。整数aを使って
a < √10 < a+1
と表せるaを探します。すべて2乗すると
a² < 10 < (a+1)²
10を挟む「連続する2つの整数の2乗」を探すと、9と16が見つかります。
3² < 10 < 4²
つまり a = 3 で、
3 < √10 < 4
となります。√10は3.…という形の数なので、整数部分は3です。
bを式で表す
整数部分が3と分かったので、小数部分bは
b = √10 − 3
と表せます。ここまで来れば、あとは計算するだけです。
(a−b)²の展開公式を思い出す
求めたいのはb²なので、両辺を2乗します。
b² = (√10 − 3)²
ここで使うのが、中3の最初に習う展開の公式です。
(a − b)² = a² − 2ab + b²
ここで注意です。この公式のa・bは、問題文で「小数部分」に付けたbとは別の文字です。公式は「(なにか − なにか)²」の形を表しているだけなので、今回は左のaに√10、右のbに3を入れて使います。
この公式は、(a−b)(a−b) を分配法則で開くと確かめられます。毎回分配法則で開くのは大変なので、公式として覚えておくと計算が速くなります。
展開して答えを出す
公式のaに√10、bに3を当てはめます。
b² = (√10)² − 2×√10×3 + 3²
1項ずつ計算すると、
- (√10)² = 10
- 2×√10×3 = 6√10
- 3² = 9
なので、
b² = 10 − 6√10 + 9 = 19 − 6√10
答え
b² = 19 − 6√10
検算してみる
不安なときは、おおよその値で確かめられます。√10 ≒ 3.162 なので、b ≒ 0.162、b² ≒ 0.0263 です。一方、19 − 6√10 ≒ 19 − 18.974 = 0.026 となり、ちゃんと一致します。小数部分を2乗した数なので、答えが0と1の間の小さい数になることも確認できます。
よくあるつまずき
- 「小数部分」を求めるのに、整数部分を引くのを忘れてb = √10のまま進めてしまう
- √10の整数部分を、10の半分あたりだろうと見当で決めてしまう(3² < 10 < 4² で挟むのが正しい手順)
- (√10 − 3)² を (√10)² − 3² と計算してしまい、真ん中の −2ab を落とす
- 6√10 を 6×10 として計算してしまう(√は外れません)
FAQ
Q. なぜ整数部分が3だと言い切れるのですか?
A. 3² < 10 < 4² から 3 < √10 < 4 が言えるからです。3より大きく4より小さい数なので、整数の位は必ず3になります。
Q. 答えの 19 − 6√10 は、これ以上簡単にできませんか?
A. できません。19は整数、6√10は無理数なので、足し引きでまとめることはできません。この形が答えです。
この問題のポイント
- 小数部分 = 元の数 − 整数部分(3.14 − 3 = 0.14 で確かめる)
- √10の整数部分は 3² < 10 < 4² から3と分かる
- b = √10 − 3 を (a−b)² = a² − 2ab + b² で展開して 19 − 6√10
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