
√140aが自然数になるaを求めなさい、っていう問題なんですけど、aに1、2、3…と順番に入れて試すしかないんでしょうか…

順番に試さなくて大丈夫だよ。140を素因数分解すると、掛けるべき数がそのまま見えてくるんだ。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
今回の問題
次の問題を考えます。
√140a が自然数となるような自然数aのうち、最も小さいものを求めなさい。
平方根の単元でよく出てくる、いわゆる「最小の自然数を求める」タイプです。aに数を当てはめて探そうとすると手が止まってしまいますが、やることは「140を素因数分解して、2乗になっていない数を掛ける」だけです。
核になる考え方: 何を掛ければ2乗になるかを探す
まず、ルートが外れるのはどんなときかを思い出してください。√の中身が「何かの2乗」になっているとき、その数は前に出せます。
√(2²) = 2
つまりこの問題は、「√140a が自然数になる」を「140a が何かの2乗になる」と言いかえられます。そして140aが2乗になるかどうかは、140を素因数分解して、それぞれの素因数が何個あるかを見れば判断できます。
- 素因数が2個ずつそろっている → ルートの外に出せる
- 素因数が1個しかない → 相方をもう1個掛けてペアにする
この「ペアにする」作業で掛けた数が、そのまま求めるaになります。
ステップ1: 140を素因数分解する
140を小さい素数から順に割っていきます。
140 ÷ 7 = 20
20 ÷ 5 = 4
4 = 2 × 2
割り切れた数を並べると、140は次のように書けます。
140 = 2² × 5 × 7
ここで素因数の個数を確認します。2は2個そろっていますが、5と7は1個ずつしかないという状態です。この「1個しかない数」が、あとで掛けるべき相手になります。
ステップ2: 2乗になっている部分をルートの外に出す
素因数分解の結果を、そのまま√の中に入れ直します。
√140a = √(2² × 5 × 7 × a)
2²は2乗の形なので、ルートの外に出せます。
√140a = 2√(5 × 7 × a)
外に出た2はすでに自然数なので、もう気にしなくて大丈夫です。残った √(5 × 7 × a) の部分が自然数になれば、全体も自然数になります。
つまり、5 × 7 × a が2乗の形になるようなaを探す、というところまで問題が絞り込めました。
ステップ3: 5と7をそれぞれ2乗にする
5 × 7 × a を2乗の形にしたいので、5と7をそれぞれペアにします。
5をペアにするには、5がもう1個必要です。
7をペアにするには、7がもう1個必要です。
そこで、aとして5と7を掛けた数を用意します。
a = 5 × 7 = 35
このとき、ルートの中身はこうなります。
5 × 7 × 35 = 5² × 7²
5も7も2乗になったので、どちらもルートの外に出せます。
√140a = 2 × 5 × 7 = 70
答えは a = 35 です。
答えを検算する。そして「最小」かどうかを確かめる
出した答えを、元の式に戻して確かめます。
140 × 35 = 4900
√4900 = 70
70は自然数なので、a=35 で条件を満たしていることが確認できました。
次に「最も小さいか」の吟味です。実は、条件を満たすaは35だけではありません。たとえば5をもう3個掛けて a = 5³ × 7 = 875 としても、ルートの中は 2² × 5⁴ × 7² となり、√140a = 350 で自然数になります。
ただし今回聞かれているのは「最も小さいもの」です。5と7を2乗にするために足りないのは、それぞれ1個ずつだけなので、それ以上掛けるとaは大きくなるだけです。だから最小のaは 5 × 7 = 35 になります。
よくあるつまずき
- aに1から順番に代入して探そうとする。数が大きいと現実的に終わりません。素因数分解に切り替えるのが近道です
- 2²をルートの外に出したあと、外に出た2まで数え直してしまう。外に出た時点でその2は自然数なので、条件を考えるのは残った √(5 × 7 × a) だけです
- 5と7の片方だけを掛けてしまう(a=5 や a=7 で終わる)。ペアになっていない素因数が2種類あるので、両方が必要です
- 「最も小さい」を読み落とす。条件を満たすaは無数にあるので、問われているのが最小値かどうかを問題文で確認してください
- 素因数分解の途中で止める。140 = 2 × 70 で止めると、70の中にまだ5と7が隠れていることに気づけません
FAQ
Q. なぜ「2乗の形」にすることを目指すのですか?
A. √の中身が2乗になっている数だけが、ルートの外に出せるからです。√(5²) = 5 のように、2乗はルートと打ち消し合います。逆に言うと、2乗になっていない素因数が1つでも残っていると、その数はルートの中に残ってしまい、全体が自然数になりません。
Q. a = 35 のほかに条件を満たすaはありますか?
A. あります。35に「何かの2乗」を掛けた数、たとえば 35 × 4 = 140 や 35 × 25 = 875 なども条件を満たします。今回は最も小さいものを聞かれているので、5と7を1個ずつ補うだけの35が答えになります。
Q. 素因数分解が苦手です。140はどう割ればいいですか?
A. 小さい素数から順に試すのが基本ですが、今回のように「14が見える数」は7で割ると一気に進みます。140 ÷ 7 = 20、20 ÷ 5 = 4、4 = 2 × 2 という順です。2から始めても結果は同じ 2² × 5 × 7 になるので、割りやすいところから始めて構いません。
Q. 140aの「a」が√の外にある問題との違いは何ですか?
A. 今回はaが√の中にあるので、aは中身を2乗にするための材料です。aが外にある場合は掛け算の係数にすぎないので、考え方が変わります。まず√の中に何が入っているかを確認してから解き始めてください。
この問題のポイント
- √の中身が「2乗」になっている数だけがルートの外に出せる
- まず140を素因数分解する(140 = 2² × 5 × 7)
- 2乗になっていない素因数(5と7)を1個ずつ補うと、それが最小のaになる
- 答えを出したら元の式に戻して検算する(140 × 35 = 4900、√4900 = 70)
平方根の問題は、素因数分解に持ち込めるかどうかで手間が大きく変わります。解いていて手が止まったところがあれば、公式LINEから気軽に質問してください。
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