二次方程式の計算はできるのに、文字aが式の中に混ざったとたん、どこから手をつければいいか分からなくなる——中3の数学で、とても多いつまずきです。

x²+4x−a²−12=0 の解の1つがaって言われても、aが何の数か分からないのに解けるんですか?なんとなく、因数分解したらx−aみたいな形が出てくる気はするんですけど…そこから進めません。

その「x−aが出てきそう」って直感、実はいいところを突いてるんだ。あとでちゃんと回収するね。でもまずは、もっとシンプルで確実な「代入法」から教えるよ。分かっている条件を、そのまま式に入れるだけ。一緒にやってみよう。
この記事では、公式LINEに実際に届いた問題を使って、文字を含む二次方程式の解き方を順番に説明します。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
1. 今回の問題
まず問題文です。
> xの二次方程式 x²+4x−a²−12=0 の解の1つがaであるとき、もう一つの解を求めなさい。
aという文字が入っているので身構えてしまいますが、やることはとてもシンプルです。順番に見ていきましょう。
2. 核になる考え方:「解」は代入すると式が成り立つ
まず、この問題を解くカギになる考え方を1つだけ押さえます。
「解」とは、その値を代入すると=0がちゃんと成り立つ数のこと。
たとえば「x=2が解」なら、その方程式のxに2を入れると左辺が0になります。逆に言えば、解であることが分かっている値は、遠慮なく式に代入していいということです。
今回は「解の1つがa」と言われています。ということは、xにaを代入すれば式が成り立つはず。これが突破口です。難しく考えず、分かっている条件をそのまま式に入れる——これが代入法の考え方です。
3. ステップで解く
ステップ1:x=a を代入して、aの値を求める
x²+4x−a²−12=0 の xに、解であるaを代入します。
a² + 4a − a² − 12 = 0
ここが最大のポイントです。先頭の a² と、うしろの −a² は打ち消し合って消えます。
4a − 12 = 0
これはもう、ただの一次方程式ですね。−12を移項して、
4a = 12
a = 3
文字aの正体が「3」だと分かりました。aが混ざった二次方程式でも、代入すればaの値そのものが求まる——ここが今日いちばん伝えたいところです。
ステップ2:aの値を元の式にもどす
a=3が分かったので、元の式 x²+4x−a²−12=0 に a=3 を入れます。−a²の部分は −(3²)=−9 です。
x² + 4x − 9 − 12 = 0
定数どうし(−9と−12)をまとめると、
x² + 4x − 21 = 0
これで、aの消えたふつうの二次方程式になりました。あとはこれを解くだけです。
ステップ3:因数分解して解く
x²+4x−21=0 を因数分解します。足して4、かけて−21になる2つの数を探します。
かけて−21になる組み合わせのうち、足して+4になるのは +7 と −3 です。よって、
(x + 7)(x − 3) = 0
したがって、
x = −7、x = 3
2つの解が出ました。
ステップ4:問われているのは「もう一つの解」
出てきた解は x=−7 と x=3 の2つ。このうち x=3 は、ステップ1で求めた a(=3)そのもの、つまり最初から分かっていた「1つ目の解」です。
問題が聞いているのは「もう一つの解」。だから答えは、もう片方の、
x = −7
になります。2つ出た解のうち、どちらが「もう一つ」なのかを取り違えないよう、最後に必ず確認してください。
4. 答えの吟味と、あの直感の回収
念のため検算しましょう。a=3のとき元の式は x²+4x−21=0 で、これに x=−7 を入れると (−7)²+4×(−7)−21=49−28−21=0。ちゃんと成り立っていますね。
そして、最初に生徒くんが言っていた「因数分解したらx−aが出てきそう」という直感。これ、実は正しかったんです。
a=3なので、x−a は x−3 のこと。因数分解した (x+7)(x−3) の中に、ちゃんと (x−3)=(x−a) が入っています。この (x−3)=0 から出てくる解 x=3 が、まさに「解の1つ=a」だったわけです。

最初に言ってくれた「x−aが出てくる」って予想、これのことだったんだよね。直感は合ってた。あとはそこに代入法っていう確実な道具を足せば、こういう問題は怖くなくなるよ。
直感でゴールが見えても、そこへ確実にたどり着く手順を持っておく。この両方があると強いです。
5. よくあるつまずき3つ
つまずき①:aが分からないから解けない、と止まってしまう
いちばん多いのがこれです。aの値が分からなくても、「解の1つがa」という条件を代入に使えば、aの値そのものが求まります。分からない文字は、消すのではなく「条件を式に入れて求めにいく」——この発想の転換がカギです。
つまずき②:a²の処理をまちがえる
x=aを代入したとき、a²と−a²を消し忘れるミスが目立ちます。x²にaを入れると a×a=a²。これと式の中の −a² がちょうど打ち消し合って、一次方程式に化けるのがこの問題のうまみです。ここを消せると一気にラクになります。
つまずき③:どっちが「もう一つの解」か取り違える
2つ出た解のうち、a(今回は3)と同じほうは「最初から分かっていた解」です。問われているのはもう片方。せっかく正しく計算できても、答える解を間違えると×になってしまうので、最後にどちらが「もう一つ」かを必ず見直しましょう。
6. FAQ
Q. 代入せず、最初から因数分解で解こうとするのはダメ?
x²+4x−a²−12 を最初から因数分解しようとする人もいますが、aが入ったままだと分解の形が定まらず、遠回りになりがちです。まず代入でaを消す→数だけの式にしてから因数分解、の順番がいちばん確実で速いです。
Q. 「解の1つがa」じゃなく「解の1つが2」みたいに数で言われたら?
やることは全く同じです。その数(たとえば2)をxに代入して、まず未知の文字(aやkなど)の値を求め、それを元の式にもどして解くだけ。「解と言われた値は代入していい」という考え方は共通です。
Q. 因数分解できない形になったら?
足してb、かけてcになる整数の組が見つからないときは、解の公式を使います。ただし文字を消したあとの式(今回なら x²+4x−21=0)で判断すればよいので、手順そのものは変わりません。
7. まとめ
・「解」とは、代入すると=0が成り立つ数。分かっている解は式に代入していい
・解の1つがaなら、x=aを代入するとaの値そのものが求まる(今回は a=3)
・a²と−a²が打ち消し合い、4a−12=0 という一次方程式になるのがポイント
・a=3を元の式にもどすと x²+4x−21=0 →(x+7)(x−3)=0 → x=−7、3
・x=3は最初から分かっていた解なので、「もう一つの解」は x=−7
・2つ出た解のうち、どちらが「もう一つ」かを最後に必ず確認する
この問題は、Lafの公式LINEに実際に届いた質問をもとに動画で解説したものです。「aが入った二次方程式で手が止まる」「この解き方で合っているか見てほしい」——そんなときは、公式LINEから気軽に送ってください。
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