先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
- 結論:岡山大学は、募集の4人に1人が推薦か総合型の枠です
- 岡山大学の入試はどう決まるか(前期日程だけ・募集の内訳・倍率)
- 推薦・総合型以外の4つの枠は、どんな入試か
- 共通テストは6教科8科目。捨て科目が作れません
- 学部で配点がまるで違う。文系は共通テスト、理系は二次試験が重い
- 合格者の点数と偏差値は、どこを見ればいいか
- 推薦の資格「評定4.3」の正体(3年間・全教科・概評Aの下限)
- 工学部・理学部生物学科のもう1つの入口と、推薦の注意点
- 総合型選抜の中身:評定の条件がない入口
- 入試の変更はいつ出るか(教科・科目は2年前、募集人員は直前も)
- 高1が今日からやる3つのステップ
- 岡山大学の学費と支援制度(入学料・授業料・修学支援新制度)
- 岡山大学を目指す高1からよくある質問
- 保護者の方へ:「志望校を下げたら?」は高1では言わないでください
- まとめ:推薦の土俵に乗れるかは、通知表を足して割れば自分で出せます
- 動画でくわしく確認する
- 毎朝7:15から勉強相談ライブをやっています
結論:岡山大学は、募集の4人に1人が推薦か総合型の枠です

岡山大学に行きたい高1です。今のうちにやっておくべきことはありますか。

あります。まずは、今の通知表が3年後の入試のどこにつながるかを、大学が出している数字で確かめるところからです。
公式LINEに、この相談が届きました。こういう相談は、高1の段階から、本人からも保護者の方からもよくいただきます。
先に結論からお伝えします。岡山大学は、募集の4人に1人が、推薦か総合型の枠で決まります。 そして、推薦の資格になる評定には、高1の成績がそのまま入ります。評定は3年間の平均で見られるからです。
でもね、高1のこの時期に、行きたい大学の名前まで決めて、何をすればいいかを自分で調べている。なんなら公式LINEに質問までしてくれている。この時点で、本当に素晴らしいことです。大学受験の準備は高2の夏からで間に合う、と書いている塾のページもあるくらいなので。
「今、何をすればいいか」を知りたいのは、「今のままで本当に岡山大学に届くのか」が、まだ見えていないからだと思います。まだ何も始めていない気がするのは、努力が足りないからでも、出遅れているからでもありません。高1の時点で、大学ごとの入試の仕組みを教えてくれる大人が、周りにいないだけです。
この記事の数字は、今の高3が受ける2027年度の入学者選抜要項のものです。次の順番でお話しします。
- 岡山大学の入試はどう決まるか
- 推薦・総合型以外の4つの枠
- 共通テストは6教科8科目
- 学部で配点がまるで違う
- 合格者の点数と偏差値の見方
- 推薦の資格「評定4.3」の正体
- 工学部・理学部生物学科のもう1つの入口と推薦の注意点
- 総合型選抜の中身
- 入試の変更はいつ出るか
- 高1が今日からやる3つのステップ
- 学費と支援制度
- よくある質問
- 保護者の方へ
岡山大学の入試はどう決まるか(前期日程だけ・募集の内訳・倍率)
最初に1つ質問です。岡山大学に、後期日程はあると思っていましたか。ライブでもコメントで聞いてみました。
答えは、岡山大学の一般選抜は前期日程だけです。後期日程は2023年度の入試から募集を停止しています。大学の発表では、その募集人員は「基本的に特別選抜の募集人員に移行」したとされています。何人ずつかは書かれていませんが、人数が大きいのは推薦と総合型なので、主にそちらへ動いたと私は読んでいます。
入学定員は2,183人。学部は文・教育・法・経済・理・医・歯・薬・工・農の10個で、ほかに英語で学ぶグローバル・ディスカバリー・プログラムがあります。どの入試で何人募集するかが下の表です。実際に入学した人の内訳ではなく、募集の枠の数です。
| 入試 | 募集人員 |
|---|---|
| 一般選抜(前期日程) | 1,493人 |
| 学校推薦型選抜Ⅰ(共通テストなし) | 236人 |
| 学校推薦型選抜Ⅱ(共通テストあり) | 158人 |
| 総合型選抜 | 164人 |
| その他の4つの枠(次の章) | 60人・57人・15人・若干人 |
推薦のⅠとⅡと総合型を足すと、こうなります。
236+158+164=558人
558÷2,183=25.6%
これが「4人に1人」の中身です。残りの1,493人が前期日程で、共通テストと二次試験の合計点(学部によっては面接も)で決まります。
決まる時期も違います。共通テストの前に合格が決まるのは、共通テストなしの推薦Ⅰの236人だけです。推薦Ⅱと総合型は、共通テストを受けたあとの2月に決まります。
倍率は、大学の入試DATA BOOKによると2025年度はこうでした。
| 入試(大学全体) | 志願倍率 | 実質倍率 |
|---|---|---|
| 前期日程 | 2.7倍 | 2.2倍 |
| 学校推薦型選抜 | 2.4倍 | 2.3倍 |
| 総合型選抜 | 3.6倍 | 3.4倍 |
志願倍率は志願者数÷募集人員、実質倍率は受験者数÷合格者数です。前期の2.2倍は、受験した人の2.2人に1人が受かった、と読んでください。
推薦・総合型以外の4つの枠は、どんな入試か
募集人員の表には、推薦と総合型のほかに4つの枠があります。高1の皆さんの多くには関係のない枠ですが、表を読めるように中身を書いておきます。
- グローバル・ディスカバリー・プログラム入試(60人):学部ではなく、英語で学ぶプログラムの入試です。4月入学が25人、10月入学が第Ⅰ期15人と第Ⅱ期20人。高専の3年生を修了見込みの人も出願できます
- 国際バカロレア選抜(57人):国際バカロレア資格(IBフルディプロマ)を取った人の枠です。共通テストは課さず、書類審査と面接で決まります(理学部の化学科・生物学科・地球科学科と薬学部創薬科学科は書類審査のみ)。8月募集と10月募集の2回あり、医学部医学科はIBの合計点45点満点で39点以上、薬学部は32点以上が選考の対象です
- 私費外国人留学生選抜(15人):日本国籍を持たない人の枠です。共通テストではなく日本留学試験の成績を使い、大学入学に支障のない在留資格も要件です
- 社会人選抜(若干人):2027年3月31日時点で21歳以上、かつ3年以上の職歴(家事に従事した期間も含む)がある人の枠です。法学部・経済学部・医学部保健学科・農学部の4つで、書類審査と小論文と面接で決まります(医学部の検査技術科学専攻は総合問題)
「若干人」で募集する社会人選抜と私費外国人留学生選抜の人数は、各学部の前期日程の募集人員に含まれる、と要項の備考に書かれています。だから前の章の数字は、
1,493+236+158+164+60+15+57=2,183
で、入学定員とぴったり合います。
共通テストは6教科8科目。捨て科目が作れません
次に共通テストです。岡山大学は、共通テストで6教科8科目を受ける必要があります。
- 国語=1科目
- 地理歴史・公民=文系の学部は2科目、理系の学部は1科目
- 数学=2科目(数Ⅰ・数Aと、数Ⅱ・数B・数C)
- 理科=文系の学部は1科目、理系の学部は2科目
- 外国語=1科目(英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語から1つ)
- 情報=情報Ⅰの1科目
文系でも理系でも、合計は8科目です(「7教科8科目」と書く学部もありますが、地理歴史と公民から1つずつ取る場合の数え方で、科目の数は同じ)。例外は、医学部保健学科の看護学専攻を文系で受ける場合の6教科7科目だけです。
なぜ8科目もあるのか。国立大学協会の基本方針(2022年1月)に、「高等学校等における基礎的教科・科目についての学習の達成度を測るため」、原則として6教科8科目を課す、と書かれています。
ここで知っておいてほしいのは、捨て科目が作れないということです。情報Ⅰの配点は、学部によって25点か50点。小さい点数ですが、ゼロではありません。受けなければ出願資格も満たしません。
英語は、リーディングとリスニングの2つです。岡山大学は「リーディングの得点×1.6」と「リスニングの得点×0.4」を足す、つまり4対1で計算します。リスニングも入るので、両方を対策してください。
もう1つ、英語の資格の話です。前期日程では、英検などの英語資格でCEFRのC1かC2に当たる成績を持っている人は、共通テストの英語を満点とみなす制度があります。ただ、英検でC1に当たるのは1級で2,600点以上のスコアです。準1級は満点近くでもB2止まりなので届きません。なかなかにレベルが高い制度です。対象の試験は、英検のほかにGTEC・TEAP・IELTS・TOEFL iBT・ケンブリッジ英語検定などで、要項の一覧に載っています。
有効な成績は、2027年度の要項では「2025年4月以降に受験したもの」で、入試DATA BOOKはこれを「受験する年度の前年度の4月以降」と説明しています。この決め方が続くなら、今の高1が使えるのは高2の4月以降に受けた成績だと私は読んでいます。受ける年の要項で確かめてください。
学部で配点がまるで違う。文系は共通テスト、理系は二次試験が重い
ここからが、岡山大学のいちばんの特徴です。共通テストと二次試験の配点が、学部でまるで違います。2027年度の要項の数字を、共通テストの比重が重い順に並べます。
| 学部 | 共通テスト | 二次試験 | 二次の中身 |
|---|---|---|---|
| 文学部 | 775点 | 400点 | 国語200・英語200 |
| 経済学部 | 925点 | 600点 | 国語・数学・英語から2教科(各300) |
| 法学部 | 925点 | 800点 | 国語400・英語400 |
| 農学部 | 475点 | 600点 | 数学200・理科200・英語200 |
| 工学部 | 950点 | 1,300点 | 数学500・理科500・英語300 |
| 理学部数学科 | 950点 | 1,400点 | 数学900・理科400・英語100 |
文学部・経済学部・法学部は共通テストのほうが重く(法学部はだいたいトントン)、農学部・工学部・理学部は二次試験のほうが重くなります。理由は要項に書かれていませんが、理系の学部は二次で数学Ⅲと理科の記述を見たい、文系の学部は8科目を広く取れているかを見たい、ということだと私は読んでいます。
二次試験の科目も整理しておきます。
- 文学部と法学部=国語と英語
- 経済学部=国語・数学・英語から2教科(組み合わせごとの募集人員は、国語と数学が20人、国語と英語が60人、数学と英語が60人)
- 理系の学部=数学・理科・英語。数学は数Ⅰから数Cまでで、数学Ⅲまで入ります
- 工学部の機械システム系=共通テストも二次も、理科で物理が必須
これが高1に何を意味するか。文理選択と理科の科目選択が、目指せる学部を大きく左右するということです。要項には「高校で取っていない人は出願できない」とは書かれていません。ただ、数学Ⅲを高校で取らずに理系の学部の前期を受けるのは、無理筋だと私は読んでいます。文理を選ぶ時期は学校によって違うので、担任の先生に「いつ決めるのか」を今のうちに聞いておいてください。
ライブでは触れなかった医学部・歯学部・薬学部も、要項の同じ表から並べておきます。
| 学部 | 共通テスト | 二次試験 |
|---|---|---|
| 医学部医学科 | 550点 | 1,100点(数学400・理科300・英語400、面接は配点なし) |
| 医学部保健学科 | 775〜900点 | 300〜600点(専攻で違う) |
| 歯学部 | 950点 | 800点(数学200・理科200・英語200・面接200) |
| 薬学部 | 950点 | 800点(数学200・理科400・英語200) |
医学部医学科は二次が共通テストの2倍、保健学科は逆に共通テストが重い側です。教育学部は専攻ごとに配点が分かれているので、要項の表で確かめてください。
合格者の点数と偏差値は、どこを見ればいいか
合格者の最高点・最低点・平均点は、大学の「受験に関する一般的開示情報」で学部ごとに公表されています。2026年度の前期日程(2026年3月に合格した人)の最低点を、満点に対する割合にするとこうなります。
- 文学部:842.3÷1,175=72%
- 経済学部:1,051.65÷1,525=69%
- 法学部:1,155.2÷1,725=67%
- 理学部数学科:1,507.4÷2,350=64%
- 工学部機械システム系:1,339.3÷2,250=60%
- 農学部:620.1÷1,075=58%
ここで注意してほしいことがあります。最低点は「ここを取れば受かる」ラインではありません。 合格した人の中で、いちばん点が低かった人の点です。ライブでもお話ししましたが、最初から最低点を目指していたら、一歩間違えれば不合格です。そんなリスキーな受験はしたくないですよね。特に高1のうちは、目標を最低点ではなく、合格者の平均点で立ててください。
平均点は、文学部が871.42÷1,175=74%、工学部の機械システム系が1,429.64÷2,250=64%。最低点より、文学部で2ポイント、工学部で4ポイントほど上です。共通テストだけの合格者平均も出ていて、文学部は598.84÷775=77%、工学部の機械システム系は656.83÷950=69%でした。「国公立は共通テストで8割」とよく言われますが、岡山大学は学部ごとに求められる点が違います。
目標の点が決まったら、次は勉強計画です。志望校と学科を決め、今の学力と必要な学力の差を確かめてから学習計画を立てる、という順番は、こちらの記事に書いています。部活と両立するコツや、睡眠を削る・模試の判定に振り回されるといった受験期のNG行動もまとめています。

偏差値も見ておきます。偏差値は、大学が出している数字ではありません。 ここで使う河合塾の数字は、河合塾自身が「来年度入試における合格可能性が50%になると河合塾が予想した偏差値や得点率」と説明しているものです。
河合塾の偏差値には、実際の入試科目で出した「方式別ランク(高3・卒向け)」と、3教科でまとめ直した「学部学科ランク(高1・2向け)」があり、高1が見るのは学部学科ランクです。2027年度入試の学部学科ランクは、文学部・法学部・経済学部が57.5、理学部が55.0、工学部が52.5〜55.0、農学部が52.5です。ほかの学部は、医学部医学科65.0、歯学部60.0、薬学部60.0(創薬科学科は55.0)、医学部保健学科52.5、教育学部は専攻により50.0〜55.0です。
偏差値は、どこの模試のデータかで変わります。たとえばベネッセの数字だと、もう少し高く出ることがあります。偏差値は入口の目安、配点表は実際に勝負する場所、と分けて使ってください。
推薦の資格「評定4.3」の正体(3年間・全教科・概評Aの下限)
ここが、高1の皆さんに一番関係のあるところです。共通テストなしで受けられる学校推薦型選抜Ⅰは、2027年度の要項では次の5つです。
| 学部 | 推薦Ⅰの募集人員 |
|---|---|
| 工学部 | 170人 |
| 教育学部 | 28人 |
| 農学部 | 28人 |
| 経済学部 | 5人 |
| 理学部生物学科 | 5人 |
足して236人。工学部は、入学定員640人のうち170人なので、4分の1を超えています。
この5つは全部、出願資格に「全体の学習成績の状況が4.3以上」と書いてあります(工学部と理学部生物学科には「又は」の別の道があり、次の章で書きます)。共通テストありの推薦Ⅱも、経済学部と歯学部は4.3以上です。教育学部の推薦Ⅱだけは評定の条件がありません。
「全体の学習成績の状況」は、文部科学省の実施要項に計算のしかたが書いてあります。「指導要録に基づき、すべての教科・科目の評定の合計数をすべての評定数で除した数値」。つまり、高1・高2・高3の、全部の教科・科目の評定を足して、科目の数で割った平均です。英数国理社だけではありません。保健体育も家庭科も芸術も入ります。
なぜ4.3なのか。文部科学省の調査書には「学習成績概評」という欄があり、5.0〜4.3がAです。4.3はAの下限。岡山大学が4.3にした理由は要項に書かれていませんが、この概評Aとそろえていると私は読んでいます。
では、4.3がどれくらいの通知表か。仮に1年に10科目あるとします。
5×3+4×7=43
43÷10=4.3
5が3つ、4が7つで4.3です。では、1科目だけ3があったら。
5×4+4×5+3=43
5が4つ要ります。つまり、3が1つあるごとに、5が1つ余分に要る。逆に言えば、3が1つあっても、5を増やせば届きます。3を取ったら推薦は終わり、ではありません。評定4.3は「いい成績」というより、「4と5が中心の通知表」です。
学年末の評定をどう決めるかは、国ではなく高校ごとの評価のしかたで決まります。自分の高校のやり方は、担任の先生に聞けば教えてもらえます。
工学部・理学部生物学科のもう1つの入口と、推薦の注意点
推薦には、評定のほかに条件が付いている学部もあります。
- 教育学部の推薦Ⅰ:県北地域教育プログラム選抜の25人は、卒業後に岡山県北地域で学校の先生になる強い意志。工業科教員養成プログラム選抜の3人は、工業の学科か総合学科で工業の科目を25単位以上と、工業科の先生になる強い希望
- 経済学部の推薦Ⅰ:全日制の専門学科、総合学科(簿記か情報を含む職業の科目を20単位以上)、定時制・通信制、高専の3年生が対象で、英語資格の成績の提出も必須
- 農学部の推薦Ⅰ:募集方法がAとBの2つで、どちらも4.3以上と英語資格の成績の提出が条件
そして、工学部と理学部生物学科には、4.3のほかにもう1つ入口があります。工学部の要項には、4.3以上「又は」、工学部の一般選抜で合格できる程度の学力、と書いてあります。その中身は、皆さんの高校から過去3年間に工学部へ一般選抜で合格した先輩がいて、その先輩の評定以上であることです。理学部生物学科のほうは、合格できる程度の学力を推薦する高校が柔軟に判断してよい、という書き方です。
この数字は、皆さんの高校の先生しか持っていません。申し込めるかどうかは、大学より学校の先生に聞くほうが早いので、早いうちに聞いておきましょう。
それから、推薦は専願です。出願資格の頭に「合格した場合には必ず入学することを確約できるもの」とあります。受かったら岡山大学に行く、と決めている人の入試です。
日程は、2027年度の要項ではこうです。
- 学校推薦型選抜Ⅰ:出願11月4日〜10日、試験12月5日、合格発表12月21日
- 学校推薦型選抜Ⅱ:教育学部と歯学部は出願が同じ11月4日〜10日、経済学部は1月18日〜22日
- 一般選抜(前期日程):出願1月25日〜2月3日、試験2月25日、合格発表3月8日
高1の今、日程を覚える必要はありません。焦らなくて大丈夫です。ただ、推薦は高3の11月に出願するので、調査書の評定は高3の秋までにほぼ出そろったもの、と私は読んでいます。
総合型選抜の中身:評定の条件がない入口
最初に「推薦か総合型」と言った、総合型のほうも見ておきます。総合型選抜の164人は、次の6つの学部です。
| 学部 | 総合型の募集人員 |
|---|---|
| 法学部 | 43人 |
| 医学部保健学科 | 43人 |
| 文学部 | 40人 |
| 薬学部 | 15人 |
| 教育学部 | 12人 |
| 理学部 | 11人 |
この164人には、出願資格に評定の条件がありません。出願資格は、共通テストの指定された教科・科目を受けることと、高校を卒業した人か卒業見込みの人であること。そのうえで、共通テストの成績と、書類と、面接や小論文で合否が決まります。合格発表は2月10日で、共通テストのあとです。
推薦Ⅰとの違いを並べると、こうなります。
| 推薦Ⅰ | 総合型 | |
|---|---|---|
| 評定の条件 | 4.3以上(工・理生物は「又は」あり) | なし |
| 共通テスト | なし | あり |
| 決まる時期 | 12月 | 2月 |
評定で勝負するなら推薦、共通テストと書類・面接で勝負するなら総合型、という分かれ方です。英語資格の成績の提出は、入試DATA BOOK(2026年度入試向け)では文学部・法学部・医学部保健学科の総合型で「任意」とされています。中身は学部ごとに違うので、狙う学部が決まったら、要項のその学部の節を開いてください。
入試の変更はいつ出るか(教科・科目は2年前、募集人員は直前も)
ここまでの配点と募集人員と日程は、今の高3が受ける2027年度の数字です。倍率は2025年度、合格者の点数は2026年度の実績でした。今の高1が受けるのは2029年度の入試なので、数字は変わる可能性があります。ただ、変わるときのルールがあります。
文部科学省の実施要項には、「学力検査において課す教科・科目の変更等が入学志願者の準備に大きな影響を及ぼす場合には、2年程度前には予告・公表する」と書かれています。高3になってから科目が変わったら、準備が間に合わないからですね。
大事なのは、2年前と書かれているのが教科・科目の変更の話だという点です。それ以外の変更は「可能な限り早期の周知に努める」とだけ書かれています。募集人員の増減は、2年前とは限りません。
実例があります。2026年9月14日、岡山大学は2027年度の医学部医学科の募集人員を変える予定を発表しました。前期日程の3人を、学校推薦型選抜Ⅱの地域枠へ移す、という中身です。大学は「現時点での予定」と書いていて、試験のおよそ5か月前の発表でした。
では、教科・科目の変更はいつ出るのか。岡山大学は、2028年度の変更を2026年6月3日に公表しています。2027年度の変更は2025年6月に出て、同じ年の11月に更新されました。文部科学省の実施要項は、各大学が個別テストの教科・科目を発表する期間も決めていて、2026年は「5月27日から7月31日まで」でした。
だから、今の高1が受ける2029年度の変更は、2027年の6月ごろに岡山大学のホームページに出る見込みが高いと私は読んでいます。出たあとも、追記がないかを見に行ってください。この記事の数字は「今の要項ではこう」という話だ、というのも知っておいてほしいことの1つです。
高1が今日からやる3つのステップ
じゃあ、今日から何をやるか。3つのステップです。
ステップ1:要項の配点表を開いて、候補の学部を2つ書く
岡山大学の入試のページに、入学者選抜要項がPDFで置いてあります。見るのは「教科・科目に係る個別テスト等」の表だけで大丈夫です。候補の学部を2つ書いて、横に二次試験の教科を写してください。
2つにするのは、高1はまだ進路の幅が広いうえ、1つだと文理選択のときに逃げ場がなくなるからです。狙う学部で、選ぶべき文理と理科の科目が変わります。
ステップ2:定期テストで、全教科「4と5」を取りにいく
3ではなく4と5です。毎回の定期テストが勝負です。体育も家庭科も平均に入るので、全教科です。
そして通知表が返ってきたら、その場で全教科の評定を足して、科目の数で割ってください。 それが今の「全体の学習成績の状況」の仮の値です(正式な数字は高校が指導要録をもとに計算します)。4.3に届いていれば推薦の土俵に乗っている。届いていなければ、どの教科の3を4にすれば届くかが数で見えます。
1学期に3があった人も大丈夫です。前期日程の1,493人には評定の条件がなく、7割弱の入口は開いたままです。2学期の評定はまだ動かせるので、3を4にする教科を1つ決めてください。
ステップ3:英語と数学を、毎日やる
岡山大学の二次試験は、ほとんどの学部に英語があり、理系は数学Ⅲまであります。そして英語と数学は積み上げの教科なので、前の単元が抜けていると先が積み上がりません。
英語は、高校の偏差値が50を下回っているなら、中学英語が抜けている可能性があります。その場合は中学の内容から固めてください。そのうえで、高1のうちに英単語と文法を仕上げる。そうすれば高2からは英文解釈や長文読解に時間を使えます。数学は、9月のこの時期だと確率や三角比、早い人は図形の性質(チェバの定理・メネラウスの定理・方べきの定理)でつまずきやすいところです。
最後に、通知表が返ってくるたびに、ステップ2の平均を書き直してください。 そして2027年6月ごろ、大学の「入学者選抜の変更点」で、ステップ1の2つの学部の配点が動いていないかを見る。この2つの書き直しで、今日の設計図が古くならずに済みます。
公式LINEに「岡山大学診断」と送るだけで、2つとも受け取れます(無料)
- 岡山大学 高1診断シート(A4 2枚)。学部ごとの配点・二次の科目・推薦と総合型の条件を1枚にまとめた早見表と、ステップ2の評定の仮平均を書き込む表がついています
- おっしー塾長の無料授業3回(1回90分)。数学の確率や三角比など、聞きたい単元で使えます
追加したら「岡山大学診断」と送ってください。漢字6文字で、スペースを入れずにそのままです。
岡山大学の学費と支援制度(入学料・授業料・修学支援新制度)
お金の話も1つだけしておきます。保護者の方に特に読んでほしいところです。
- 入学料:282,000円
- 授業料:年額642,960円(2027年4月の入学生から)
授業料は、2026年8月に大学が改定を発表しました。2027年度の要項に載っていた535,800円は改定前の額で、大学は既に公表している募集要項の授業料にも改定後の金額が適用される、と書いています。在学生の授業料は変わりません。
なぜ上げるのか。大学は「2027年度入学生からの授業料適正化の方針~世界と伍し地域の中核となる研究大学を目指して~」という方針名で理由を出していて、中身は大学のホームページで読めます。今の高1の年も、今の発表どおりなら642,960円が続く、と私は読んでいます。
一方で、大学の入試FAQには、岡山大学が高等教育の修学支援新制度(入学金・授業料の減免と給付型奨学金)の対象機関であること、令和7年度から始まった多子世帯への入学金・授業料の減免も含むこと、が書かれています。
このほかに、保険料や同窓会費などの「その他入学時納付金」があり、要項の予定額では文学部・教育学部・農学部の40,660円から医学部医学科の128,790円まで、学部で幅があります。検定料は全学部17,000円です。
3年後の話ですが、条件は今から調べられます。お子さんが高1のうちに、支援制度の対象になるかどうかを一度見ておくと、進路の話が数字でできるようになります。
岡山大学を目指す高1からよくある質問
塾なしでも岡山大学は目指せますか
目指せるかどうかは、塾に行くかどうかより、次の3つを自分でできるかで決まると私は考えています。
- 要項の配点表を自分で開いて、狙う学部の二次の科目を言える
- 通知表の評定を自分で足して割って、4.3との距離を言える
- 英語と数学の抜けている単元を、自分で見つけられる
この3つが回っているなら、独学で進めている人もいます。逆に、解説を読んでも分からない問題が積み上がってきたら、誰かに聞ける場所を用意してください。選ぶ基準は、この3つを一緒に回してくれるかどうかです。
模試はいつから受ければいいですか
高1のうちは、模試の判定に一喜一憂するより、抜けている単元を見つける道具として使ってください。この記事で見た河合塾の学部学科ランクも、模試のデータから予想した目安です。高1の段階で見るべき数字は、判定よりもまず通知表の評定の平均です。
岡山県外からでも受けられますか
一般選抜(前期日程)の出願資格は、高校を卒業した人か卒業見込みの人で、指定された共通テストの科目を受けた人です。住んでいる場所の条件は書かれていません。ただし、教育学部の県北地域教育プログラム選抜のように、卒業後に岡山県北地域で先生になる強い意志を条件にする枠もあります。
高1の1学期に3があったら、推薦は無理ですか
無理ではありません。4.3の章で計算したとおり、3が1つあっても、5を1つ増やせば届きます。そして前期日程には評定の条件がないので、推薦に届かなくても7割弱の入口は開いたままです。
保護者の方へ:「志望校を下げたら?」は高1では言わないでください
保護者の方に、1つだけお願いがあります。
NG:「その成績じゃ岡山大学は無理なんじゃない?」「志望校を下げたらどう?」
言いたくなる気持ちは分かります。でも、この記事で見たとおり、高1の通知表は入試の合否ではなく、3年間の平均に入る材料の1年分です。志望校を下げるかどうかの判断は、高3になってからでも遅くありません。 高1のうちに志望校を下げる必要は、まったくありません。
OK:「今回、4に届かなかった教科はどれ?」
ピンポイントに、これを聞いてください。そのうえで、その教科をどうやって上げていくかを、おうちで話してみてください。
保護者の方は、教える係ではなく、数える係になってください。通知表が返ってきたら、お子さんと一緒に評定を足して、科目の数で割る。4.3まであといくつかを一緒に数える。数で話せれば、「勉強しなさい」の代わりに「どの教科を4にする?」と聞けます。
もし今、評定が4.3に届いていなくても、あきらめる必要はありません。岡山大学は、募集の7割弱が一般選抜の前期日程です。
大学受験の勉強をいつから始めるか、高1・高2・高3でそれぞれ何をしておくといいか、共通テストまでとその後で何を変えるかは、こちらの記事に学年別でまとめています。お子さんと進路の話をするときの下地にしてください。

まとめ:推薦の土俵に乗れるかは、通知表を足して割れば自分で出せます
今日のまとめです。
- 岡山大学の一般選抜は前期日程だけ。後期日程はない
- 入学定員2,183人のうち、558人(4人に1人)が推薦か総合型の枠
- 推薦の資格は評定4.3以上=4と5が中心の通知表。高1の成績も3年間の平均に入る
- 共通テストは6教科8科目で、捨て科目が作れない
- 学部で配点がまるで違うので、文理選択と理科の科目が目指せる学部を大きく左右する
- 教科・科目の変更は2年前に出る。今の高1に効く発表は2027年6月ごろ。募集人員は直前に動くこともある
- 今日やることは3つ。配点表を開いて学部を2つ書く/定期テストで4と5を取り、通知表のたびに平均を書き直す/英語と数学を毎日やる
高1から評定を取っておいて推薦で合格が決まれば、一般選抜まで張りつめたまま過ごす必要もなくなります。推薦の土俵に乗れるかどうかは、誰かに聞く質問ではありません。通知表を足して割れば、4.3までの距離は自分で出せます。前期日程のほうも、学部を決めれば、配点と合格者の平均点から目標の点を自分で立てられます。ここまで読んだあなたは、その出し方をもう知っています。
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