
模試の結果が悪くて、E判定でした。正直、めちゃくちゃ落ち込んでます…。

その気持ち、わかるよ。でもね、E判定はあなたの実力じゃなくて、「合格までにまだやってないところ」の量を教えてくれてるだけなんです。判定は予言じゃない。今の現在地を教えてくれる診断なんですよ。一緒に見方を変えていきましょう。
判定表を開いた瞬間、目が真っ先に「E」の文字に吸い込まれて、そのあとの偏差値の数字とか、正直ほとんど頭に入ってこない。そういう経験、この夏にした中3生、めちゃくちゃ多いと思います。
毎朝7:15からInstagramでやっている朝ライブで、この「模試の結果が悪い、E判定で落ち込んでいる」という中3生の相談にがっつり答えました。この記事では、その内容を整理してお届けします。
先に今日の流れを言っておきます。①なぜ今の時期にE判定が珍しくないのか → ②判定が悪くなる原因のタイプ分け → ③やってはいけない対応3つ → ④今日からできる正しい復習ステップ5つ、の順で進めます。最後に保護者の方への声かけと、よくある質問にも答えます。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
なぜ夏の模試でE判定が珍しくないのか
まず知ってほしいのは、夏の模試でE判定が出るのは、まったく珍しいことじゃないということです。理由が3つあります。
①範囲がズレているから
夏の模試は、中1から中3まで、ほぼ全範囲が入試レベルで出てきます。中3の後期に習う単元はまだ出ませんが、それ以外はだいたい全部です。
ところが、この夏まだ本格的に受験モードに入りきれていない人は、中1・中2の復習が終わっていなかったり、そもそも学校でまだ習っていない単元があったりします。つまり、「全範囲のテスト」を「まだ全範囲やっていない人」が受けている状態なんですね。すでに全範囲を復習し終えた人と、これから受験勉強を始める人とで、範囲のズレが生まれる。だから点が出ないのは、むしろ自然なことなんです。
②判定の「仕組み」がそうなっているから
判定は、「このまま何もしなかったら」という前提で機械的に出される数字です。ここから先の伸びは、1ミリも反映されていません。
特に中学生は、この夏から受験モードに入る人が多い時期。ここからぐーっと成績が上がっていきます。でも、その伸びしろは判定には入っていないんです。だから、今の判定を見て「もうダメだ」と絶望する必要は、まったくありません。
ただし——安心してもいけません。「今のまま」続けたら、そのまま届かない可能性があるのも事実です。不安に思う必要はないけど、安心もしちゃいけない。 具体的にどの単元が弱いのかを整理して、対策すれば、伸びる余地は十分にあります。
③志望校を高めに設定しているから
夏はまだ志望校を絞り込む前の時期です。だから、ちょっと高めの目標を設定している人が多い。高めに設定していれば、判定が悪く出るのは当たり前です。それは模試の正しい使い方をしているだけなんですね。
ちなみに、志望校を下げるかどうかを決めるのは、12月の三者面談のタイミングでOKです。だから今、判定を見て慌てて下げる必要はありません。
イメージしてほしいのは、ダイエットです。「よし、痩せるぞ」と決めて体重計に乗った、その最初の日が一番悪い数字ですよね。そこからどうやって目標に近づけていくか。受験勉強もまったく同じで、スタート地点の数字が悪いのは当たり前。ここから計画(Plan)→実行(Do)→振り返り(Check)→改善(Action)のPDCAを回していく、その最初の1回が今回の模試なんです。
判定が悪くなる原因は3つのタイプに分かれる
模試を受けてE判定だった。ここで大事なのは、なえて終わりにせず、原因を分析することです。原因は、大きく分けると3つのタイプに分かれます。
- 時間切れ型:そもそも最後まで解ききれず、空欄が多かったパターン
- ケアレスミス型:わかっていたのに、書き間違い・読み間違いで落としたパターン
- 実力不足型:そもそも解き方を知らない、単元の理解が浅いパターン
あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか。ここを見ないまま「とりあえず勉強時間を増やそう」とすると、方向がズレたまま走ることになります。
とくに2つ目のケアレスミス型は要注意です。「ケアレスミス」で片づけると、また同じミスを繰り返します。 「ケアレスミス」という名前のミスは存在しないんです。計算ミスなのか、問題文の読み取り間違いなのか、回答欄の書き間違いなのか——具体的にミスの名前をつけて初めて、対策が決まります。計算ミスなら計算トレーニング、読み取り間違いなら問題文にマークをつける読み方、というふうに、対処法が変わってくるんですね。ケアレスミスの分け方は、前回の朝ライブで詳しく話しています。あわせて読んでみてください。

やってはいけない対応3つ
原因の見方がわかったところで、逆に「これをやると立て直せない」というNG対応を3つ挙げます。
①判定だけ見て、志望校をすぐ下げる・変える
判定は、あくまで今の現在地です。目標に対して、どうやったら届くかを考えるのが先。判定を見た瞬間に志望校を下げるのは、原因を見る前の判断で早すぎます。 さっきも言った通り、下げる判断は12月の三者面談で十分間に合います。
ここで一つ、大人にも役立つ考え方を共有します。「悩み」と「課題」は違うという話です。
悩んでばかりの人は、行動しません。「合格できるか不安だな」で止まってしまう。でも、その悩みを課題に変えると、対策が見えてきます。課題にするコツが、目標設定の「SMARTの法則」です。
SMART = Specific(具体的)・Measurable(数値化)・Achievable(達成可能)・Relevant(自分がやりたいことか)・Time-bound(期日)
たとえば「合格したい」は抽象的すぎます。これを「◯◯高校に合格する」と固有名詞にすると具体的(S)になり、「そのために本番で何点必要か」と数値化(M)すると、やることが見えてきます。受験は入試日という期日(T)もはっきりしていますよね。悩みを課題に、課題を対策に、対策を実行に。 この流れに乗せれば、しんどい「悩む時間」を最短で抜けられます。
②原因を分析せず、闇雲に勉強時間だけ増やす
これも①と同じで、どこが悪いのかを分析しないまま時間だけ積んでも、伸びにつながりにくいです。さっきのケアレスミスの原因分析のように、まず「どこで落としたか」を突き止めましょう。
③解説を読んで「わかった」で終える
これが一番もったいないパターンです。人間にはエビングハウスの忘却曲線というものがあって、諸説ありますが、1日寝ると学んだことの約74%を忘れると言われています。これは誰でも同じです。
だから、せっかく模試の解き直しで「わかった!」となっても、翌日にはほとんど忘れてしまう。ここで翌日にもう一度解き直すと、記憶がぐっと定着します。 「わかった」で止めず、手を動かしてもう一回解く。成績が上がらない子の多くは、勉強不足ではなく復習不足なんです。
模試の正しい復習ステップ5つ
ここが今日の心臓部です。模試の結果を受け取ってからやるべきことを、5つのステップに分けて説明します。
- 当日〜翌日中に自己採点・解き直しをする
- 間違いを3タイプに仕分けする
- 戻る場所を決める
テストの点を上げる勉強は、丸付けをしてからが本番です。ただ模試を解いた、では、レベルアップになっていません。丸付けで「解けた問題」と「解けなかった問題」を仕分けして、解けなかった問題を解けるようにする。ここまでやって初めて模試です。せっかくお金を払って受けたのに、ここをやらない人が本当に多い。それだと、正直、半分以上を無駄にしていると言っても過言ではありません。
さっきの「時間切れ/ケアレスミス/実力不足」のどれに当てはまるかを分けます。ケアレスミスならさらに6つに、実力不足なら「知ってたけど本番で解けなかった/そもそも知識不足」に分けていく。原因を整理しないと、対策は立てられません。これは模試だけでなく、定期テストのたびに振り返るのがおすすめです。
数学と英語は積み上げ式の教科です。中2でつまずいていたら、中3の内容をいくら頑張っても解けません。だから、原因分析をしたら「自分はどの単元からつまずいているのか」を把握しましょう。(一方、理科・社会は暗記系なので、新しい単元から始めても大丈夫です。)
中3で英語が苦手なら、実は一番の近道は中1の内容から固め直すこと。難しい入試参考書から入りたくなる気持ちをぐっとこらえて、前の学年に戻る。前の学年に戻るのは、後退じゃなくて近道なんです。求めるべきは「効率」ではなく「効果」。中2数学のつまずきの戻り方は、こちらで詳しく話しています。

- 1週間後に、同じ模試をもう一度解き直す
- 判定は「1回」ではなく「推移」で見る
これも意外とやらない人が多いです。1週間対策を頑張ったら、同じ模試をもう一度、自分で家で解いてみる。ちゃんと解けるようになっていれば、その1週間の勉強が身についた証拠です。これは本当に効果があるので、ぜひやってみてください。
1回きりのE判定で落ち込んだり、A判定で喜んだりする必要はありません。模試は一喜一憂じゃなくて、推移で見る。 2〜3か月に1回受けて、前回から判定がどう動いたかをグラフのように追いかける。この見方ができると、模試がぐっと味方になります。
ちょっとだけ、私自身の話をさせてください。おっしー先生、実は偏差値60以上の高校に通っていたんですが、高校で部活をやりすぎ・勉強しなさすぎて、一時、英語の偏差値が50を下回ったんです。原因は、中学英語がごっそり抜け落ちていたこと。高校受験のときはできていたのに、忘れていたんですね。そこで高校時代に、もう一度中学英語に戻ってやり直しました。中学英語を完璧にしたら、高校英語もぐっといけるようになった。だから「戻るのは近道」というのは、私自身が身をもって経験した話なんです。
【無料特典】戻る場所がわからない人へ
「戻る場所を決めよう」と言われても、どの単元に戻ればいいか自分ではわからない、という人が多いと思います。そこで、公式LINEで「模試」と送ってくれた方に、つまずきの単元から「どこに戻ればいいか」がわかる対応表をプレゼントしています。あわせて、模試や定期テストの振り返り方を一緒に整理する振り返りワークショップの案内や、無料体験授業(3回分)もご用意しています。
追加したら「模試」(漢字2文字)と送ってくださいね。
一喜一憂しないコツは「習慣」と「推移」
模試は年に何回もあります。だからこそ、1回の判定で気持ちを上下させないことが、この夏を走りきるカギになります。
おすすめは、判定を折れ線グラフのようにノートの端に記録しておくこと。前回E、今回D、その次はC…と並べていくと、点が線になって、自分の伸びが目に見えます。1回だけの点で見ると絶望しやすいけれど、線で見ると「ちゃんと近づいている」がわかる。模試は、落ち込むための道具じゃなくて、伸びを確認するための道具なんです。
そして、伸びを作るのは日々の小さな習慣です。「今日から1日5時間!」と気合を入れても、たいてい続きません。それより「毎日、模試で間違えた1問を必ず解き直す」くらいの小さなマストを1つ決めて、確実に続けるほうが効きます。おすすめの時間帯は朝。夜は部活で疲れて意志力が落ちているので、習慣化は朝のほうが続きやすいです。
学年・タイプ別の受け止め方
同じ「判定が悪い」でも、学年やタイプで動き方は少し変わります。
| タイプ | 今日からの動き方 |
|---|---|
| 中3・夏の模試 | まだ通過点です。今の判定で全部が決まるわけではありません。11月・12月の模試に向けて、この夏で範囲のズレを埋めるのが最優先 |
| 時間切れ型 | 実力不足とは限りません。解く順番・時間配分の練習で伸びます。志望校を下げる前に、まずここを疑って |
| ケアレスミス型 | ミスに具体的な名前をつけて対策。同じミスを繰り返さない仕組みづくりが最優先 |
| 実力不足型 | 戻る場所を決めて、前の学年から積み直す。焦って難しい教材に手を出さない |
| 中1・中2の実力テスト | 原因診断3タイプはそのまま使えます。早い時期の「穴」ほど、埋めるのが速い |
とくに中3のみなさんへ。7月の判定は「仮の現在地」にすぎません。志望校を下げる判断を今する必要はまったくありません。三者面談で厳しいことを言われて凹んでいる人は、この回もあわせてどうぞ。

【保護者の方へ】第一声が、次の模試を決めます
最後に、聞いてくださっている保護者の方へ、いつものワンポイントアドバイスです。
模試の結果が返ってきたとき、つい「なんでこんな点数なの」と言いたくなりますよね。あるいは「志望校、下げたら?」と。気持ちはとてもよくわかります。でも、この時期に志望校を下げる必要はありませんし、責める言葉で数字は変わりません。 それどころか、親が先に焦ると、子どもはもっと焦ってしまいます。
一番効果的なのは、このライブ配信(アーカイブ)を、お子さんと一緒に見ていただくことです。そのうえで、声をかけるなら——
- NG:「なんでこんな点数なの」/「志望校を下げたら?」/きょうだいや他の子と比べる
- OK:「今回、どこが一番惜しかった?」「どこを直せたらいけそう?」と、本人にヒアリングする
ポイントは、上から評価するのではなく、本人の考えを聞き出す係に回ること。「どこが惜しかった?」と聞かれると、子ども自身が原因分析を始めます。それが、次の模試に向けた最初の一歩になります。
よくある質問(FAQ)
Q. E判定でも合格できますか?
A. できます。今日お話しした通り、この時期のE判定はそんなに珍しくありません。原因をしっかり分析して対策すれば、十分に逆転可能です。ただし、不安に思う必要がない代わりに、安心もしないこと。悩みを課題に変えて、全力で進んでいきましょう。
Q. 塾なしで、模試の復習はできますか?
A. 基本的にはできます。ただ、間違えた問題を「解法だけ理解する」のは意外と難しいんです。模試に出る数学の難しい文章題は、解説を見れば「あぁそうだよね」とわかる。でも、本番では解けない。これ、実は賢い子ほど落ちる罠です。解説を見たら「わかった、次いける」と思ってしまう。でも実際は、文章題の「どこに着眼して解くか」「どの公式のパターンを頭の引き出しから引っ張ってくるか」という発想法・着眼点が身についていないから、初見だと解けないんですね。この部分は、独学だと難しいところ。先生にきっちり教わったほうが早い領域です。
Q. 模試は毎回受けたほうがいいですか?
A. 2〜3か月に1回は受けるのがおすすめです。推移で見るためにも、複数回受けて、判定の動きを追いかけましょう。
まとめ
- E判定は実力ではなく「まだやっていないことの量」。模試は予言じゃなくて現在地の診断
- 夏にE判定が珍しくない理由は3つ(範囲のズレ・判定の仕組み・志望校を高めに設定)
- 原因は3タイプ(時間切れ・ケアレスミス・実力不足)に仕分けしてから対策
- 復習は5ステップ。「わかった」で終えず翌日に解き直し、前の学年に戻るのは近道
- 判定は一喜一憂じゃなくて推移で見る。保護者は責めずに「どこが惜しかった?」
「どの単元に戻ればいいかわからない」「一人だと原因分析が続かない」——そんなときは、公式LINEで相談に乗っています。この夏の立て直しを、一緒に整理していきましょう。公式LINEに「模試」と送ってください。つまずきの単元がわかる対応表と、振り返りワークショップ・無料体験授業(3回分)をご案内します。
毎朝7:15からは、Instagram(@lafgroup_oshikawa)で勉強相談のライブ配信をやっています。今日の記事の内容は、そのアーカイブ(YouTube「おっしー塾長の朝の勉強相談室」)でも聞けます。
E判定は、終わりじゃなくてスタートの合図です。この夏、一緒に逆転していきましょう。
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