この記事は、2026年9月19日の朝ライブ「狭山高校の合否の決め方」で話した内容をまとめたものです。大阪府立狭山高等学校(大阪狭山市)についての記事で、埼玉県の狭山ヶ丘高校・狭山経済高校・狭山工業高校・狭山清陵高校とは別の学校です。
先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
- 狭山高校は当日7割・内申3割で決まる
- 狭山高校はどんな学校か(文理探究科・部活・国際交流)
- 内申点と当日点、狭山高校はどっちが重いか
- 狭山高校の配点と内申点の計算(内申1つは当日の何点分か)
- 合否の決め方(ボーダーゾーン)と、去年までの志願者数
- 900点満点で何点を目指せばいいのか
- 卒業したあとどうなるか(進学先)
- ステップ1: 自分の調査書の点数を、通知表から計算する
- ステップ2: 去年のB問題を、時間を計って1回解く
- ステップ3: 学校説明会に申し込む
- ネットの偏差値・倍率・口コミが食い違う理由と、その読み方
- 自己申告書は何を、誰に向けて書くか
- よくある質問
- 知っておくと役立つ英語の話: ボーダーゾーンの「ボーダー」
- 保護者の方へ
- まとめ
- あわせて読みたい
- 動画でくわしく確認する
- 毎朝7:15から勉強相談ライブをやっています
狭山高校は当日7割・内申3割で決まる

狭山高校を受けたいけど、今の内申点で合格できるか不安です。

狭山高校は、当日のテストで7割決まります。内申点は3割です。だから今日は、その内申点が当日のテストの何点分なのかを、一緒に計算していきましょう。
結論から言います。狭山高校の合否は、当日のテストが7割、内申点が3割で決まります。
大阪府の公立高校は、学力検査(当日のテスト)と調査書(内申点)の比率を、学校ごとに5つのタイプから選んでいます。タイプⅠからタイプⅤまであって、狭山高校が選んでいるのは、いちばん当日寄りのタイプⅠです。
当日のテスト450点×1.4=630点 + 調査書450点×0.6=270点 = 総合点900点
630点と270点なので、7対3。ここが今日いちばん大事なところです。
「合格できるか不安です」と相談してくる中3生に、不安の中身を聞くと、ほとんどが「今の内申点のままで受けても大丈夫ですか」なんですね。でも狭山高校は、内申点の比率が3割の学校です。内申点だけで合否が決まる学校ではありません。
ただ、「当日で逆転できるから大丈夫だよ」と言うつもりは全くありません。今日やるのは、内申点の差が当日のテストの何点分なのかを、同じ物差しに乗せて計算して見せることです。数字になれば、「不安」が「今やること」に変わります。
悩みと課題は別物です。「合格できるか不安だな」は抽象度が高い悩みで、そのままでは手が動きません。目標設定はSMARTの法則で作りましょう、といつも話していますが、SはSpecific(具体的に)、MはMeasurable(測定可能な)です。不安だなと思ったときは、まず具体にして、数字に落とす。これが最優先です。
狭山高校はどんな学校か(文理探究科・部活・国際交流)
狭山高校は、大阪狭山市にある府立の高校で、1980年の開校です。生徒数は全校でおよそ700人、令和8年度は1学年6クラスで240人の募集でした。なお、みなさんが受ける令和9年度の募集人員は、この記事を書いている時点ではまだ大阪府から発表されていません。
令和8年度の新入生から、新しい普通科として文理探究科の1本になりました。令和9年度の入試も文理探究科としての募集です。
「文理探究科」と聞くと特別な学科に聞こえますが、学校のサイトには「新しい普通科=文理探究科」と書いてあります。時間割や教科の学習内容に大きな変更はありません。変わったのは、週32時間の授業のうち週2時間を「総合的な探究の時間」にして、これと「深学探究」という授業をあわせて3年間で8単位やるところです。中身は、地域や社会の課題を自分で調べて、まとめて、発表する学びです。
なぜこの学科を作ったのか。校長先生のメッセージに答えが書いてあります。狭山高校は令和6年度から文部科学省の「普通科改革支援事業」の指定を受けていて、大阪狭山市や大学、企業と一緒に地域と連携した教育活動を進めてきました。その取り組みを学科にしたのが文理探究科です。目的は、問題解決や協調性、やり抜く力といった「非認知能力」を育てて、総合型選抜のような新しい大学入試でも力を出せるようにすることだと書かれています。
それから、学校の求める生徒像。ここは入試でも使うので、覚えておいてください。
> 「国際感覚を備えた地域に貢献できる若きリーダー」の育成が目標。
> 「自分の力を信じて、何事にも挑戦する好奇心と意欲のある生徒を歓迎します」
その下に、求める生徒像が2つ並んでいます。
- 将来どのように生きたいかについて目標を持ち、その目標を実現するために、本校での学びを希望する生徒
- 特に、将来いかに生きるべきかを真剣に考え、理想を追求し、目標の達成に向けて真摯に努力を惜しまない生徒
この文章は、後の「自己申告書」のところでもう一度出てきます。
学校生活のほうは、部活動の加入率が在校生の8割以上(学校サイトの記載)。国際交流は韓国とオーストラリアに姉妹校があって、ホームステイの訪問と受け入れを隔年でやっています。行事も多く、5月と6月に体育大会や遠足があります。国際交流が活発なのは、さきほどの求める生徒像のとおりで、「国際感覚を備えた」が学校の目標にそのまま入っているからです。
内申点と当日点、狭山高校はどっちが重いか
ここでひとつ質問です。狭山高校の合否は、内申点と当日のテスト、どちらの点数が重視されていると思いますか。
答えは当日のテストです。当日のテストの点数が7割、内申点が3割。大阪府の公立高校はこの比率でタイプⅠからタイプⅤまでの5つに分かれていて、狭山高校は当日寄りのタイプⅠを選んでいます。
なぜ狭山高校がタイプⅠを選んでいるのか。大阪府の選抜方針には「各高等学校長が選択し」と書いてあるだけで、学校のサイトにも理由は書かれていません。ここは分からないので、事実だけ持ち帰ってください。
大事なのは、「内申が足りないから無理」と、点数を見る前に決める話ではないということです。狭山高校のように当日の点数が7割の学校が、大阪にもあります。
とはいえ、逆転できると言い切ることもしません。まずは、今の内申点でどれくらいの点数になっていて、当日のテストで何点取る必要があるのか。その点数が自分に取れそうなのかどうか。順番に計算していきます。
狭山高校の配点と内申点の計算(内申1つは当日の何点分か)
数字は全部、大阪府教育委員会が出している令和9年度、つまり今の中3が受ける入試の資料からです。
当日のテスト(学力検査)
- 国語・社会・数学・理科・英語の5教科。1教科90点で合計450点
- 国語・数学・英語はB問題(府の資料の言い方で「標準的問題」)。基礎的・標準的な内容を正確に理解する力を問う問題が中心
- 試験時間は、国語と数学が50分、英語が55分(うちリスニング15分)、社会と理科が40分
B問題は応用や発展よりも基礎です。難問をどんどん解くよりも、基礎をきっちり固めるほうが点につながります。
内申点(調査書の評定)
- 9教科(国語・社会・数学・理科・英語+音楽・美術・保健体育・技術家庭)
- 1教科50点満点で、中3の評定×6 + 中2の評定×2 + 中1の評定×2
- 9教科で450点満点
ここが大阪府の特徴です。中1から中3まで全部使うのに、重さが違います。中3が6倍、中1と中2が2倍ずつ。1教科50点のうち中3のぶんが30点です。大阪府教育委員会の配点によると、内申点の6割は中3の成績で決まる計算になります。音楽や美術も数学や英語と同じ50点満点で、実技の4教科だけ軽いということはありません。
そして、この2つを狭山高校の比率で足したものが総合点900点です。
ここからが今日いちばん言いたいところ。内申点1つは、当日の何点分か。
- 中3で1教科の評定を1つ上げると、素点が6増えて、×0.6で総合点が3.6点上がる
- 当日のテストは1点が×1.4なので1.4点
- だから、中3の評定1つは、当日のテストの約2.6点分
- 中1と中2の評定1つは、素点2×0.6で1.2点。当日の約0.9点分
大きく比べてみます。
| 調査書の素点 | ×0.6した点 | |
|---|---|---|
| 3年間オール3 | 270点 | 162点 |
| 3年間オール4 | 360点 | 216点 |
| 差 | 90点 | 54点 |
この54点を当日のテストに直します。当日は1.4倍されているので、54÷1.4=約39点。それを5教科で割ると、1教科あたり約8点です。
つまり、オール3の人がオール4の人に並ぶには、当日のテストで5教科合計で約39点、均等に分ければ1教科あたり約8点を上乗せすればいい、ということになります。1教科8点が簡単だとは言いません。それでも、「内申が足りないから無理」と点数を見る前に決める話ではないことは、この計算で分かります。
逆に言うと、中1と中2の評定はもう変えられないので、内申点で動かせるのは中3の行だけです。中3で1教科1つ上げれば3.6点。当日で1教科10点上げれば14点。この2つを同じ物差しに乗せて、どちらに時間を使うかを決めていきます。
合否の決め方(ボーダーゾーン)と、去年までの志願者数
その900点で、どうやって合格が決まるのか。大阪府教育委員会の資料に、5つのステップで書いてあります。
- 受験者全員の総合点を出す
- 総合点の高い順に、募集人員の110%までを(Ⅰ)群にする(240人募集なら264人まで)
- その中で総合点の高い順に、募集人員の90%を合格にする(240人募集なら216人)。残った人が(Ⅱ)群=ボーダーゾーン(217位から264位までの48人ぶんの帯)
- ボーダーゾーンの中から、自己申告書と調査書の「活動/行動の記録」が、その学校のアドミッションポリシーに「極めて合致する者」を優先的に合格にする
- それでも残った枠を、総合点の高い順に募集人員まで埋める
216人・264人・48人は、令和8年度と同じ240人募集だった場合の数字です。令和9年度の募集人員はまだ発表されていません。それと、府の資料には、90%や110%の境目に同じ点数の人がいたら、その同点の人まで含めると書いてあります。「必ず216人」「必ず48人」ではありません。
出願のときに書く自己申告書は、何のために書くのか分からない人が多いと思います。読まれるのは、この4つ目のところです。自分の総合点がボーダーゾーンに入って、合格するかしないかのラインになったときに、比べられる相手が、さきほど読んだ学校の求める生徒像の文章です。だから自己申告書は、しっかり作っておくことをおすすめします。
去年までの志願者数(大阪府教育委員会・志願÷募集)
| 入試年度 | 募集人員 | 志願者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度(2024年3月) | 240人 | 236人 | 0.98倍 |
| 令和7年度(2025年3月) | 240人 | 253人 | 1.05倍 |
| 令和8年度(2026年3月) | 240人 | 261人 | 1.09倍 |
3年で25人増えています。増えた理由は、大阪府も学校も書いていません。理由は分からないので、数字だけ持ち帰ってください。着々と志願者数が増えているので、今年も油断なく準備しておきたいところです。
合格者数のほうは、大阪府の公式の学校検索サイト「ERABO」に令和8年度の結果が載っています。募集240名・志願261名・合格240名、ERABOの言い方で「競争倍率」は1.08です。志願者数を募集で割った1.09とERABOの競争倍率1.08は別の欄の数字で、ERABOには算出方法が書かれていないので、2つを混ぜないでください。大事なのは、去年は募集人員と同じ240人が合格しているというところです。
日程と志願資格(令和9年度)
- 出願: 令和9年3月3日(水)から3月5日(金)
- 学力検査: 3月10日(水)
- 合格発表: 3月18日(木)
- 志願できるのは、原則として本人と保護者の住所が大阪府内にある人
- 出願のときに自己申告書を提出
都道府県によっては2月に試験があるところもありますが、大阪は3月10日でだいぶ遅いほうです。まだ成績を伸ばす時間があります。
900点満点で何点を目指せばいいのか
次に、その900点のうち何点あれば受かるのか。先に言っておきます。大阪府も狭山高校も、合格最低点を公表していません。
なので、ネットで見る「合格ライン」や「ボーダー」は、全部、塾や模試のデータからの推定です。ここでは、出どころが書いてあるものを2つだけ紹介します。
1つ目は塾のデータ。大阪の円現塾のサイトに、五木模試のデータをもとにした公立高校の合格ラインの一覧があり、狭山高校の欄はこうなっています。
- 2024年度の欄: 内申点213点(270点満点)+当日378点(630点満点)=合計591点
- 2023年度の欄: 内申点220点+当日400点=合計620点
ただし、このサイト自身が注意書きをしています。「合格最低点よりも高い得点となっていますので、実際はこの得点より低くても合格は可能です」。五木模試でB判定以上になる安全圏の数字だと書かれています。私の言い方にすると、900点満点で600点前後が「まず落ちない」目安、620点あたりまで取れれば余裕がある、というくらいの読みです。合格最低点はこれより下にありますが、それが何点かはどこにも書かれていません。倍率や問題の難しさで、年度ごとに動く数字です。
2つ目は合格した人の実際の点数。進研ゼミの高校入試情報サイトに、合格した先輩のアンケートが載っていて、狭山高校の2026年度(文理探究科1年目)のぶんが6人分あります。当日点がいちばん低かった人で、国語50点・社会25点・数学50点・理科49点・英語38点の5教科212点(450点満点)。内申は9教科45点満点で、中1が33、中2が32、中3が37でした。いちばん高かった人は5教科322点です。
これは合格最低点ではありません。アンケートに答えた合格者の自己採点です。「212点取れば受かる」とも「最低212点いる」とも言えません。ただ、当日212点の人が合格しているという事実はあります。
参考までに、この人の総合点を府の式に当てはめると(私の計算です)、調査書が33×2+32×2+37×6=352点で×0.6して211点、当日が212×1.4で297点。合わせておよそ508点です。さきほどの塾の安全圏591点より80点以上下にあります。安全圏の数字と、実際に合格した人の点数には、これくらいの幅があります。どちらも目安として持ち帰ってください。
卒業したあとどうなるか(進学先)
学校のサイトで見た範囲では、大学の合格者数の一覧はありません。載っているのは、一般選抜と指定校推薦に加えて、探究で育てた力を使う総合型選抜という道があり、「島根大学や奈良女子大学などの合格実績に基づく」という説明までです。
なので、ここからの人数は大阪府公式のERABOに載っている狭山高校の「主な進学先」の数字です。令和7年度の実績を多い順に並べると、近畿大学79、桃山学院大学71、摂南大学34、追手門学院大学34、帝塚山学院大学34、関西外国語大学31、大阪経済大学31、四天王寺大学30。ここまでが30以上で、その下に関西大学28、龍谷大学16、関西学院大学11、立命館大学8と続きます。国公立は、大阪公立大学1、滋賀県立大学1、和歌山大学1です。関関同立にも毎年進んでいます。
年度が変わると顔ぶれの順番も変わります。令和6年度は多い順に追手門学院大学88、桃山学院大学84、近畿大学73、摂南大学49。令和5年度は桃山学院大学80、近畿大学70、関西大学40、追手門学院大学36、龍谷大学34でした。
進路の全体像としては、令和7年度に卒業した230人のうち、4年制大学に進んだのは183人です。
なお、この合格者数は1人で何校も受かるので、人数ではなく「合格の数」だと私は読んでいます。それでも傾向は見えます。近畿大学、桃山学院大学、追手門学院大学、摂南大学への合格者が多く、どれが1番かは年度で入れかわります。
ステップ1: 自分の調査書の点数を、通知表から計算する
ここからは行動です。今月やることは3つだけ。まず1つ目です。
通知表を3年分持ってきて、9教科の評定を書き写します。中3は2学期の成績がまだ出ていないので、1学期の評定で出した仮の点数でかまいません。
- 中1の9教科の合計 × 2
- 中2の9教科の合計 × 2
- 中3の9教科の合計 × 6
- 3つを足して × 0.6
これが、狭山高校の総合点900点のうちに入る自分の内申点(270点満点)です。なぜ自分でやるかというと、この数字が出ていないと、内申点と当日のどちらに時間を使うかが決められないからです。「内申が足りない気がする」は、数字ではありません。中1と中2の通知表が手元にない人は、担任の先生に「調査書に使う中1と中2の評定」を聞けば同じ表が埋まります。
ステップ2: 去年のB問題を、時間を計って1回解く
大阪府教育委員会のサイトに、令和8年度の学力検査の問題と採点資料がPDFで置いてあります。国語・数学・英語のB問題と、理科・社会。時間は本番と同じで、国語と数学が50分、英語が55分、社会と理科が40分です。
1教科90点で丸つけをして、5教科の点数を足します。それに×1.4をして、ステップ1の内申点と足せば、今の自分の総合点が900点満点で出ます。まだ習っていない単元もあると思いますが、数学なども中1・中2・中3前期までの内容から結構出ます。どの問題まで解けていればいいかは、学校や塾の先生に聞きながら進めれば大丈夫です。
総合点が出たら、内申点と当日のどちらに時間を使うかを決めます。決め方はさきほどの物差しです。中3で1教科の評定を1つ上げると3.6点、当日で1教科10点上げると14点。2学期に評定を上げられそうな教科の数に3.6を掛けた点と、当日に10点上げられそうな教科の数に14を掛けた点を出して、大きいほうから先に時間を使ってください。
ひとつ注意です。伸びたかどうかを、過去問の点数だけで判断しないでください。別の年度の問題は難しさが違うので、点数だけでは伸びを読めません。伸びを見るときは模試の偏差値もいっしょに見てください。解き直したあとに同じ問題をもう1回解いた点数は、伸びに数えないでください。
ステップ3: 学校説明会に申し込む
第1回は令和8年10月24日(土)で、学校のサイトに要項と申込があります。第2回は11月21日、第3回は12月12日、第4回は令和9年2月13日で、学校のサイトではまだ準備中です。
なぜ説明会かというと、さきほどの合否の決め方で、ボーダーゾーンに入ったときに読まれる自己申告書の相手が、学校のアドミッションポリシーだからです。文章はこの記事でも読みました。でも「国際感覚を備えた地域に貢献できる若きリーダー」が狭山高校の中で何をやることなのかは、学校の人の口から聞かないと自分の言葉で書けません。これは私の読みですが、説明会は入試の情報を聞きに行く場所というより、自己申告書の材料を取りに行く場所です。
そして、いちばん忘れてほしくないところ。2学期の通知表が返ってきたら、ステップ1の中3の行だけ書き直して、もう一度×0.6をしてください。中3の評定は6倍で、内申点450点のうち270点が中3のぶんです。1回計算して終わり、にしないでください。
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- 狭山高校 内申点と当日点の計算シート(A4 2枚)。ステップ1の9教科×3学年の評定表と、ステップ2のB問題5教科の記入表が入っていて、この記事の計算をそのまま自分の通知表で埋められます
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ネットの偏差値・倍率・口コミが食い違う理由と、その読み方
狭山高校を調べると、偏差値の数字がサイトごとに違います。実際に並べてみると、45から49、52、53、54、55、57、58、60と、10以上の開きがあります。倍率も、掲示板では0.6、0.9、1.09、1.23、1.4といった数字が同時に出てきます。どれが本当なのか分からなくなりますよね。
食い違いの正体は3つです。
- どの模試の、どの判定値なのかが書いていない。偏差値は模試ごとに母集団が違うので、同じ学校でも数字が変わります。調べた範囲で「2026年度<合格可能性判定模試>のB判定値」と判定の種類まで書いていたのは1サイトだけでした
- 年度が書いていない。去年の数字と一昨年の数字が同じページに混ざります
- 途中の志願者数なのか、確定した数字なのかが書いていない。倍率は出願期間の途中でも発表されるので、途中倍率と最終倍率が同居します
口コミの評価も同じです。狭山高校の口コミは割れていて、「自称進学校」と書く人もいれば「楽しい」と書く人もいます。書いた人の学年も、所属していた部活も、比べている相手も違うので、進学実績を見ている人と行事を見ている人では、そもそも評価している中身が別です。しかも一次資料で確認する方法がありません。
だから結論はシンプルです。志望校の判断に使うのは、大阪府教育委員会が公表している志願者数と配点だけでいい。 この記事の数字も全部そこから取っています。偏差値は模試の判定を自分で受けて、その模試の中で見るもの。学校の雰囲気は、口コミではなく説明会に行って自分の目で見るものです。
自己申告書は何を、誰に向けて書くか
ここはライブでは深く話さなかったところなので、記事で補足します。
自己申告書が優先合格の材料として読まれるのは、主にボーダーゾーンに入ったときです。そのときに比べられる相手は、あなたの友だちでも、他校の受験生でもなく、狭山高校のアドミッションポリシーの文章です。だから書き方は逆算できます。
学校が出している文章を、語ごとに分けてみます。
- 国際感覚を備えた
- 地域に貢献できる
- 若きリーダー
- 自分の力を信じて、何事にも挑戦する好奇心と意欲
- 将来どのように生きたいかについて目標を持ち、その目標を実現するために、本校での学びを希望する
やることは1つで、この語の1つずつに、自分の経験を1つ当てることです。「地域に貢献できる」なら、地域の行事やボランティア、部活で地域の人と関わった話。「何事にも挑戦する」なら、うまくいかなかったけれど続けた話。作文の上手さを競う場ではないので、自分が実際にやったことを、その語に対応させて書けば形になります。
もう1つ、説明会で聞いた学校の言葉を使ってください。「本校での学びを希望する」と書くには、その学びが何なのかを知っている必要があります。文理探究科の探究の授業で実際に何をやっているのか、説明会で聞いてメモしておくと、そこがそのまま自己申告書の材料になります。
よくある質問
Q. 内申オール3でも狭山高校に受かりますか
合格最低点が公表されていないので、「受かります」とも「受かりません」とも言えません。言えるのは計算だけです。3年間オール3なら内申点は162点(270点満点)。オール4の人との差は54点で、当日のテストに直すと約39点、1教科あたり約8点です。まずステップ1とステップ2で自分の総合点を出して、900点満点のうち今どこにいるかを見てください。
Q. B問題って難しいですか
大阪府の資料での言い方は「標準的問題」で、基礎的・標準的な内容を正確に理解する力を問う問題が中心です。応用や発展の難問をどんどん解くよりも、基礎を固めるほうが点につながりやすい構成です。満点を取る必要はありません。6割、7割を目標にするなら、3割は落としていいということなので、取れるところをケアレスミスなく取り切るほうが先です。
Q. 中1・中2の内申点は、もうどうにもならないですか
評定そのものは変えられません。ただし中1と中2は2倍、中3は6倍なので、内申点450点のうち270点、6割が中3のぶんです。今から動かせるのは中3の行です。
Q. 令和9年度の募集人員は何人ですか
この記事を書いている時点で、大阪府からまだ発表されていません。この記事の216人・264人・48人は、令和8年度と同じ240人募集だった場合の数字です。
知っておくと役立つ英語の話: ボーダーゾーンの「ボーダー」
府の資料に出てきた「ボーダーゾーン」。ボーダーって、英語で何のことか知っていますか。
日本語だと「ボーダーのシャツ」のように、しましま模様のことを言いますよね。でも英語の border は、しましまの意味ではありません。border は「境界線」、国と国の境目のことです。そして zone は「区域」。
だからボーダーゾーンは、「境界線のあたりの区域」というイメージなんですね。
そう思って、さきほどの合否の決め方に戻ってみてください。240人募集なら、216位までは点数で合格、264位までがボーダーゾーン。合格と不合格の境界線のあたりにいる、48人ぶんの帯という意味だったわけです。だから、その帯に入った人だけ、点数以外の自己申告書が読まれる。英語の意味が分かると、仕組みの意味も分かります。
保護者の方へ
最後に、保護者の方へワンポイントアドバイスです。
1つだけ、やめたほうがいい声かけがあります。「その内申じゃ狭山は無理なんじゃないの」 です。
この記事で見てきたとおり、狭山高校は内申点が3割の学校で、内申点だけで合否が決まる学校ではありません。内申点の差は、当日の点数に直せます。逆転できますよとまでは言いませんが、まだまだ挽回できる余地はあります。内申点だけを見て「無理」と言われると、お子さんのほうは、まだ受けてもいないテストで不合格を言い渡されたと感じます。
代わりに、この順番で一緒に見てあげてください。
- 今の内申点から総合点を出す
- 当日のテストで何点取る必要があるのかを算出する
- その点数が実際に取れそうかどうかを見る
- その点数を取るために、どこの苦手を潰す必要があるかを決める
満点を取る必要はありません。6割取ればいい、7割取ればいいのなら、3割は落としていいということです。確実に取れるところをケアレスミスしないように完璧にしていくほうが、点数は動きます。
それともう1つ。「分かる」で満足する子は、なかなかテストの点数が上がりません。たとえば九九は、みなさんすぐ言えますよね。3×8と言われたら24が反射で出てくる。もう「分かる」のレベルではありません。今「解けているよ」「分かっているよ」という知識を、この反射のレベルまで仕上げること。分からない問題にばかり挑戦したくなりますが、まず「分かる」レベルをぐっと上げていくほうが先です。
まとめ
- 狭山高校は当日のテストが7割、内申点が3割(タイプⅠ)。総合点は900点満点
- 内申点は中3の評定が6倍で、内申点450点のうち270点が中3のぶん
- 中3の評定1つは、当日のテストの約2.6点分。オール3とオール4の差は当日の約39点(1教科あたり約8点)
- 令和8年度は募集240人に志願261人、合格240人
- 合格最低点は大阪府も学校も公表していない。だから過去問で現在地を出す
- 今月やることは3つ。通知表から内申点を計算する/去年のB問題を時間を計って解く/学校説明会に申し込む
「合格できるか」は、占いではなく計算です。ここまで読んだ時点で、あなたはもう、数字を持たずに不安がっている側ではありません。
入試は3月10日。9月の時点で、まだ半年以上あります。ただ、10月に入ると年末まではあっという間です。9月のうちにどれだけ完成度を上げられるかが効いてきます。気を緩めず、ここから一緒に上げていきましょう。
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