一次関数の動点問題|場合分けの区切り方と面積の解き方【中2数学】2 min read

数学
生徒
生徒

動く点の問題が苦手です。場合分けが必要なのは分かるんですけど、どこで区切ればいいのか分からなくて、式を立てる前に止まっちゃいます。

おっしー
おっしー

その悩み、中2の一次関数でいちばんよく聞く相談です。区切る場所は「点が角を曲がる瞬間」です。今日はそれを一緒に確かめていきましょう。

> 座標平面上に正方形OABC(O=原点(0,0)、A=(0,30)、B=(30,30)、C=(30,0)、1辺30cm)がある。点Pは原点Oを出発し、辺OA→AB→BC の順に毎秒9cmの速さで動き、10秒後に点Cに到着する。点QはPと同時に原点Oを出発し、辺OC上を毎秒3cmの速さで動き、10秒後に点Cに到着する。点PとQを結ぶ。
>
> (1) 点Pの座標が(30,20)のとき、2点P,Qを通る直線の式を求めよ。
>
> (2) 点Pが出発してからt秒後、原点OとPを結んでできる△OPQを考える。△OPQの面積が243/2 cm²になるのは、点Pが出発してから何秒後と何秒後か。

先に動画で確認したい方はこちらからどうぞ。

 

核の考え方:動点の問題は「点がどの辺の上にいるか」で式が変わる

動点の問題を見ると、点が動くせいで頭の中の図も一緒に揺れてしまいますよね。そこで最初に押さえてほしいのが、次のひとことです。

点Pがどの辺の上にいるかが決まれば、図は止まった1枚の絵として考えられます。

今回の点Pは、辺OA、辺AB、辺BCの3本を順番に走ります。走っている辺が変わると、Pの座標の表し方も変わります。だから三角形の面積の式も変わる。これが「場合分けが必要になる理由」です。

では、この問題で変わらないものは何でしょう。ここが「等しい量を探す」視点です。

  • 点Qはずっと辺OC(x軸)の上にいます。t秒後の位置は Q(3t, 0) で、式は途中で変わりません。
  • △OPQは、OとQがどちらもx軸の上にあります。なので底辺はいつもOQ = 3t と見られます。
  • 高さは「点Pのy座標」です。変わるのはこの高さだけです。

つまり、場合分けで考え直すのは「Pのy座標をtでどう表すか」の1か所だけなんです。こう整理すると、3つの場合をバラバラに覚える必要はなくなります。

もうひとつ大事なのが、PとQは同時に出発しているので時間tが共通だということです。Pの位置から時間が分かれば、同じ時間でQの位置も決まります。(1)はまさにこの考え方で解きます。

 

3ステップで解く:直線の式と面積の場合分け

どちらの小問も、同じ3ステップで進めます。

 

ステップ1 点Pがどの辺の上にいるかを決める

(1)の場合 P(30,20)はx座標が30です。x=30になっている辺は、B(30,30)とC(30,0)を結ぶ辺BCです。辺ABはy=30の辺なので、ここは見間違えやすいところです。

Pが進んだ距離は、OA(30cm)とAB(30cm)を走り切り、BからCへ10cm下りたところなので、

30 + 30 + 10 = 70(cm)

(2)の場合 Pが角を曲がるのは、Aに着いたとき(30cm進んだとき)とBに着いたとき(60cm進んだとき)です。ここで区切ると、3つの場合に分かれます。

場合 Pがいる辺 Pが進んだ距離 高さ(Pのy座標)
① 辺OA 0cm〜30cm 9t
② 辺AB 30cm〜60cm 30
③ 辺BC 60cm〜90cm 90 − 9t

③の高さは、Bから下りた距離が 9t − 60 なので、30 − (9t − 60) = 90 − 9t と表せます。

 

ステップ2 時間tを使ってQの位置を表す

(1)の場合 70cm進むのにかかる時間は

t = 70 ÷ 9 = 70/9(秒)

Qは同じ時間だけ毎秒3cmで進むので

3 × 70/9 = 70/3(cm)

よって Q(70/3, 0) です。

(2)の場合 Qはいつでも Q(3t, 0)、底辺は OQ = 3t です。

 

ステップ3 式を立てて解く

(1)の場合 P(30,20)とQ(70/3, 0)を通る直線の傾きは

(20 − 0) ÷ (30 − 70/3) = 20 ÷ 20/3 = 3

y = 3x + b にP(30,20)を代入して

20 = 90 + b

b = −70

答え:y = 3x − 70

(2)の場合 面積 = 1/2 × 底辺 × 高さ = 243/2 として、場合ごとに解きます。

①(Pが辺OA上)

1/2 × 3t × 9t = 243/2

27t² = 243

t² = 9

t = 3(t>0より)

②(Pが辺AB上)

1/2 × 3t × 30 = 243/2

45t = 243/2

解いたtは3秒より前の時間になり、そのときPはまだ辺OAの上にいます。②の範囲に入らないので、②からは答えが出ません。

③(Pが辺BC上)

1/2 × 3t × (90 − 9t) = 243/2

270t − 27t² = 243

t² − 10t + 9 = 0

(t − 1)(t − 9) = 0

t = 1, 9

 

検算・答えの吟味:出てきた解が範囲に入っているか確かめる

場合分けの問題では、式を解いたあとに「その解は、その場合の範囲に入っているか」を確かめる作業が欠かせません。ここを飛ばすと、せっかくの計算が失点につながります。

①で出たt = 3 3秒でPは 9 × 3 = 27cm 進みます。30cmより手前なので、確かに辺OAの上です。このとき P(0,27)、Q(9,0) なので

1/2 × 9 × 27 = 243/2

面積もぴったり合います。

③で出たt = 1 1秒でPは9cmしか進んでいません。まだ辺OAの上なので、辺BCの式から出た答えとしては不適です。

③で出たt = 9 9秒でPは81cm進みます。60cmを超えて90cmより手前なので、辺BCの上です。このとき P(30,9)、Q(27,0) なので

1/2 × 27 × 9 = 243/2

こちらも合っています。

(1)の検算 y = 3x − 70 にx = 30を入れると y = 20、x = 70/3を入れると y = 0 です。PとQの両方を通っているので正しい式です。

答え:(1) y = 3x − 70 (2) 3秒後と9秒後

吟味のコツは、時間を「進んだ距離」に直して、どの辺にいるかを見直すことです。分数の時間の大小を比べるより、「何cm進んだか」で見るほうがずっとイメージしやすくなります。

 

よくあるつまずき:場合分けをどこで区切るか迷う

冒頭の相談のように、「場合分けの区切りが分からない」という声は本当によく届きます。つまずき方はだいたい次の3つです。

つまずき1:時間の数字から区切ろうとする
いきなり「何秒から何秒まで」と考えると、分数が出てきて混乱します。先に距離で区切るのがおすすめです。今回なら30cm、60cm、90cmが区切りで、時間はそれを9で割るだけです。

つまずき2:辺の名前と座標を取り違える
(1)で「P(30,20)は辺AB上」と思い込むと、進んだ距離も時間もずれてしまいます。辺ABはy=30、辺BCはx=30です。座標を見たら、まず図に点を打ってどの辺か確かめましょう

つまずき3:出てきた解を全部答えにしてしまう
③の式からは t = 1 と t = 9 の2つが出てきます。範囲と照らし合わせずに書くと、t = 1 のような不適な解まで答えてしまいます

区切りは「点が角を曲がる瞬間」です。図の頂点に着く瞬間ごとに、図を描き直すつもりで考えましょう。場合ごとに小さく図を3つ描くだけでも、手が止まる時間はぐっと減ります。

 

よくある質問(FAQ)

Q. 場合分けの境目(ちょうどAやBにいるとき)は、どちらの場合に入れればいいですか?
A. 境目では、隣り合う2つの式が同じ値になります。どちらに入れても計算結果は変わらないので、教科書や学校の書き方に合わせれば大丈夫です。大切なのは、すき間なく全部の時間をカバーすることです。

Q. 高さは毎回Pのy座標でいいんですか?
A. 今回の問題はOとQがどちらもx軸の上にあるので、底辺をOQにすると高さはPのy座標になります。別の問題で底辺の取り方が変わるときは、「どこを底辺にすると式が簡単になるか」から考え直してみてください。

Q. 二次方程式みたいな式が出てきて不安です。
A. ①や③では t² が出てきますが、今回は平方根や因数分解で解ける形になっています。式を立てる考え方は一次関数と同じで、「tで座標を表して面積に代入する」だけです。

 

まとめ

動点の問題は、点が動いていても「今どの辺にいるか」を決めれば止まった図として解けます。今回のポイントを3つにまとめます。

  • 場合分けの区切りは、点Pが角(頂点)を曲がる瞬間。距離で30cm、60cmのところで区切る
  • 底辺OQ = 3tは変わらない。場合ごとに変わるのは高さ(Pのy座標)だけ
  • 式を解いたら、進んだ距離に直して「その辺にいるか」を吟味する。今回の答えは3秒後と9秒後

動く点の問題は、一度考え方をつかむと別の図形でも使えるようになります。つまずいたところがあれば、気軽に相談してくださいね。

 

あわせて読みたい

【中3数学】動く2点と三角錐の体積|底面を取り出して二次方程式を立てる
中3数学の二次方程式「直方体の辺の上を点P・Qが動くとき、三角錐CGQPの体積が64cm³になるのは何秒後か」を解説します。立体から底面だけを取り出し、長方形から3つの三角形を引いて底面積を −x² + 12x と表すところから、答えの4秒後まで順番に進めます。
【中1数学】食塩水を移す・水を加える問題|食塩の量で方程式を立てる
12%の食塩水xgが入った容器Aと、7%の食塩水350gが入った容器B。Bから50gをAに移し、さらにBに水ygを加えてまた50g移す問題を解説します。状態ごとにビーカーの絵を書き出し、食塩の量で追いかけると、x=200g・y=120gまで一本道で進めます。
【中3数学】二次方程式の道幅の文章題|花壇を1つにまとめて式を立てる
中3数学の二次方程式「縦10m・横12mの土地に同じ幅の道を十字に2本つくり、残りを花壇にする。花壇の面積の合計を80m²にする道幅は?」を解説します。道を平行移動して花壇を1つの長方形にまとめ、(10 − x)(12 − x) = 80 を立てるところから、答えの道幅2mまで順番に進めます。

 

動画でくわしく確認する

この内容は、こちらの動画でくわしく話しています。

 

毎朝7:15から勉強相談ライブをやっています

オンライン学習塾Lafのおっしー塾長が、毎朝7:15からInstagramで中学生の勉強相談ライブを配信しています。

「やる気が出ない」「覚えられない」といった悩みに、その場でお答えします。

勉強の悩みを直接相談したいときは、公式LINEからどうぞ。無料でお答えします。

数学実力診断(Web記事経由限定特典)

数学実力診断も実施しているので、公式LINEのメニューから『本日の特典』をクリックして、「数学実力診断」と送ってください。

数学実力診断フィードバック例

こんな感じで、受験やテスト前に『理解度のチェック』『自分の苦手を分析・対策』ができます!

こちらの診断を受けていただいて対策をした結果

S.Y君:テストの点数が45点から80点までアップした!

I.S君:実力テスト、模試前にどこを勉強すればいいのか明確にわかって対策ができた! おかげでA判定まで成績を上げることができました!

など嬉しいお言葉をいただいています。

こちらの診断も公式LINEより受験可能です!

 

Laf先生からのお知らせ(Web記事経由限定特典)

Lafでは公式LINEに登録するとAI先生が数学/理科/英語の質問を動画で回答してくれます。

数学の問題がわからなくて悩んでいる人は、わからない問題を公式LINEで送ってみてください。

 

解説動画を見てもわからなかった場合や受験や勉強相談も個別で対応しています。

  • 明日までに宿題があるけど、解き方がわからないし身近に聞ける人がいない…
  • 受験に向けて勉強しているけど、参考書の解説がわかりづらくて教えて欲しい…
  • 自分の学力をチェックする学力診断を受けてみたい
  • 練習問題が欲しい

こんな悩みがあれば、公式LINEから相談してみてください!

現在3,000人以上の学生さんが利用している人気勉強サポートLINEです。

公式LINEは下記のボタンより追加できます!

これからも参考書のざっくりとした解説で困らないよう丁寧に解説していきます。

毎月3,000人以上が利用している
 動画解説AI先生

(Web記事経由限定特典)AI先生アイキャッチ
AI先生ボタン

  • 志望校別の対策問題集
  • 志望校合格への模試・実力診断テスト
  • 自然と勉強ができるようになるクイズ

なども配信中!

さらに今なら!お友達紹介キャンペーン実施中!
お友達を紹介してくれたらLaf先生から特別に

  • 「受験前で不安…何を勉強したらいい?」
  • 「学校の授業がわからない…どうしよう…」
  • 「どうやったら成績が上げられるの?」

など勉強のお悩み個別相談をプレゼント中!
勉強のプロになんでも質問できるチャンス!!
お悩み相談で成績が一気にアップした子も
AI家庭教師利用者の声1
お友達紹介してくれた人限定なので、「〇〇さん(LINE名)に紹介しました!」とLINEで送ってね!

たくさん相談をもらっていて人数に限りがあるので、興味がある人はとりあえず今すぐ公式LINEに登録しておこう!

数学
話題沸騰中!16大メディアが注目したLaf先生AI
AI先生に質問
話題沸騰中!16大メディアが注目したLaf先生AI
AI先生に質問